「好きを仕事に」で、本当にいいのか。
自分の心の声に従って、好きを仕事にして生きていく。
そんな人の書く文章はとても魅力的で、羨ましいと思う。
でも、そんな人たちがどんな道を歩んでいるかは、なんとなく似通っている。
ライター。エッセイスト。物書き。
フリーランス。
「会社を辞めました」
組織を抜けて、個人で生きていく。大変だけど幸せです。
どうなんだろう。
会社を辞めて、仕事を辞めて、それでも成功した人の声が
「生存者バイアス」がかかって、僕のもとに届いているのかも。
うまくいかなかった人の声は、聞こえてこないのかも。
うまくいかなかった人は、この世を去っているのかも。
「こんなはずじゃなかった」という思いを押し殺して、
自分に合わない仕事をして必死に生きている人もいるのかもしれない。
かも、かも、全ては仮定の話だ。
そうだ、家庭の話をしよう。
「好きを仕事に」という道でうまく行っている人、独り身の人が多くないか。
家庭を持っている人、特に子育てをしている人は少なくないか。
やっぱり家庭を持っている人は、自分自身の「好き」にこだわるのを諦めて
「家族の幸せ」「子どもの幸せ」を目指すパターンが多いんじゃないのか。
考えれば、キリがない。
考え過ぎて、身動きが取れなくなることは良くある。
僕は今、そのパターンにハマってしまっているのかもしれない。
今手にしている仕事、家庭、幸せを手放したくないから
「好きなことを仕事にしよう」というメッセージに、抵抗感を抱いているのかもしれない。
実際には、「そちら側」に行けば
明るく楽しく、人生を謳歌できるのかもしれない。
でも、なんとなく、その道は危うい気もする。
「好きを仕事に」で、本当にいいのか?
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