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軽井沢ラーニングフェスティバル2022春を終えて


こんにちは。軽井沢ラーニングフェスティバル実行委員会のウッチーです。

 今年で5年目となる軽井沢ラーニングフェスティバル2022春(略してラーフェス)を、2022年5月19日(木)20日(金)21日(土)の三日間で開催し、先日無事に終了した。

 数日経ち少し落ち着いた今、僕の心にあるのは、今回のチャレンジに呼応してくれた、ラーフェスに関わったあらゆるBuddyへの感謝である。
(ちなみにラーフェスでは、参加者もゲストも飲食や宿泊パートナーもボランティアもスタッフも実行委員も、みんなフラットで全員をBuddy(仲間たち)と呼んでいる)

オープニングセッション
2019年以来の快晴
参加者もゲストもスタッフも、様々なBuddyがフラットに与え合い、高め合い、楽しみ尽くす
リアル参加が急遽出来なくなった島田 由香さんもオンラインで参加
ラーフェス共同発起人でライジング・フィールド代表のくまさんこと森さん


 軽井沢ラーニングフェスティバルとは、2018年から始まった、軽井沢にあるアウトドアリゾート「ライジングフィールド軽井沢」でおこなわれる、
感情や直感に向き合う様々なジャンルのインタラクティブ・ラーニングセッションを、誰もが与え合い、高め合い、楽しみ、それぞれが表現する学びのフェスティバルである。

 ラーフェスでは、初年度からワーケーション文脈も取り入れて毎年開催を木金土の二泊三日としており、また、親は子どもから離れ学びに没頭し、子どももまた親から離れ、二泊三日のキャンプで学びあう、というスタイルをとっている。

2018年の第一回は、夜は氷点下になる極寒の11月開催だった


 そんなラーフェスの5年目となるラーフェス2022春では、大きくチャレンジしたことが二つあった。

 一つ目が、4万坪の自然フィールド全部をステージにしちゃうというチャレンジで、二つ目が、タイムテーブルを事前に組み上げない、誰でもいつでもどこでもセッションができるオールフリーステージスタイルというチャレンジだった。

4万坪の自然フィールド全部をステージにしちゃうというチャレンジ


今までのようなメイン会場だったスカイフィールドの中にセッションエリアを作るのではなく、4万坪の自然フィールド(立入禁止区域を除く)を余すことなく使おうと、いたるところに様々なテーマを持ったエリアをつくった。

 そしてそのエリアの世界観とそこでの体験をつくってくれたBuddyたちがいた。

 まずは、心と身体を研ぎ澄ますエリア「メディテーションバレー」をつくってくれたのが「ブッシュクラフト-大人の野遊びマニュアル」の著者でもあるサバイバルインストラクターの川口 拓さんと、JBS認定インストラクターの山岡さん、浅野さん、福ちゃん、チャンたちだった。

 ウィルダネスな空間をつくり、そこで様々なBuddyによってメディテーション系のセッションが行われた。Hikoさんの早朝のSound Bathや秋山さんの夜の心臓ヨガも、メディテーションバレーでやってほしかったセッションなので、実現してくれて本当に嬉しかった。

 川口さんたち自身も、ネイティブアメリカンに学ぶ自然のお話や感覚瞑想、火おこし体験のセッションなどをおこなってくれて、多くの人たちが自然と一体になる感覚を味わえたのではないだろうか。
ここでは誰もがウィルダネスでハートフルで、僕もただ一緒にいるだけで心が開いていく感覚があった。

川口 拓さんによるウィルダネスアウェアネスプログラム
ブッシュクラフト認定インストラクターのみなさんは、
誰もがワイルドでハートフルで、
自然を深く感じとり、そこに自分を一体化させている
HIKOKONOMIさんによるサウンドバスもここで。


 次に、心と身体を休めるエリア「リトリートフォレスト」をつくってくれたのが「焚き火の作法」の著者でもあるアウトドアライフアドバイザーの寒川 一さん。北極圏ラップランドスタイルの焚火と煮出しコーヒー、そしてハンモックでゆっくり休める空間をつくってくれた。

 実は、ラーフェス実行委員でもある澤さんが、ラーフェス2022春を企画している中で、「ワイワイみんなで学ぶという空間だけでなく、ゆっくりと一人でずっといられる空間もあったらいいね」と言ってくれたことから着想を得たのだが、僕自身、ラーフェス初日は疲れと睡眠不足と首の痛みでだいぶやられていて、夜にリトリートフォレストに逃げ込み、静かにじっと美しい焚き火の音とトナカイの毛皮の温かさと寒川さんの声だけを感じ癒され、翌日すっかり復活したのである。

 そして、そしてこの空間にそっと置かれた木箱とカバーのない文庫の古本たち。ここでの読書体験を選書からおこないつくってくれたのがStoryTimeの研谷さん。みなさん気付きましたかね。あの選書のテーマは「旅」。焚き火もハンモックも「旅」のひとつなのだ。

焚き火の達人と言われる寒川 一さん
煮出しコーヒーでゆっくりと今を感じて時を過ごす
地上から少し浮くだけで非日常の別世界になる
カバーのない、文庫の古本が一箱に入っている。旅の本だ。
少しずつまわりは青く、外気は冷たくなっていく
火の温もりとトナカイの毛皮の温かさを大地から感じる



 そして、心と身体をととのえるエリア「サウナリバー」をフィンランドのサウナ空間にしてくれたのが、サウナビルダーでThe Sauna支配人の野田クラクションべべーさん。そして、フィンランドのライフスタイルを届けるラウラさん。サウナ後の特性牛乳コーヒーを川に佇むあずま屋で振る舞ってくれたのは烏森珈琲の関口さん。

 べべさんが薪入れやロウリュをしてくれるという贅沢サウナからの、関口さんの淹れる珈琲を飲みながら、べべさん&ラウラさんの川沿いのサヴォッタテントサウナの脇でのトークセッションという極上コンボに、サウナリバーで多くの人たちが、自然をありありと感じ、心も身体もととのったのではないだろうか。

 二日目早朝にはテントサウナマスターの、さのっちこと真山さんも駆けつけてくれて、多くの方の初めてのアウトドアサウナ体験を、安心安全に心豊かに、いざなってくれた。

蒸されたべべさんはもはやトントゥ(フィンランドの妖精)に見えてくる
白樺の香りをやさしく浴びる
サヴォッタのテントサウナを出て目の前の
川に浸かる。水温はたぶん7℃くらい。
川辺の東屋にこの日だけ出現した関口さんの烏森珈琲。得難く尊い。
べべさんとラウラさんのサウナトークでは、もはやフィンランドにいる気になってしまった


タイムテーブルを事前に組み上げない誰でもいつでもどこでもセッションができるオールフリーステージスタイルのチャレンジ


 実はもともと初年度のラーフェス2018の時の構想からアメリカ ネバタ州のバーニングマンをイメージしていたこともあり、2年目のラーフェス2019の時にはすでにフリーステージという考え方をつくっていた。しかし、一般参加者もセッションができるというフリーステージの位置付けであったため、2019、2020、2021ではいずれもゲストによるセッションのメインステージの方に参加者は多く集まり、フリーステージが目立ちにくいという課題があった。

 また、メインステージでセッションを行うタイムテーブルを組んでいたため、その枠数分しかゲストを呼べず、新しいゲストを呼ぶ分、今まで来てくれたゲストを招待する数にも限りができてしまい、誘いたくても誘えない不本意な気持ちがあった。

 ラーフェスの、Buddyは皆フラットなGiverであるという考え方を体現すべく、今年の2022ではいよいよメインステージを無くし、ようやくオールフリーステージスタイルに踏み切った。しかし、本当に多くの人たちがフラットにセッションを自由に実施してくれるのか、華麗に大空振りの企画倒れになるのではないか、という不安が常にあった。

 しかし、歴代のレジェンドゲストも新たなゲストもみんななにそれ超おもしろそうと、ラーフェスのGive &Fun!の精神とこのオールフリーステージスタイルに賛同いただき、駆けつけてくれて超贅沢なセッションをやってくれて、別のいろんなセッションに参加し楽しみ盛り上げてくれた。

 ラーフェスのFacebookグループに微生物学者の伊藤 光平さんがこんなセッションをやっちゃおうかなと一番最初に投稿してくれて、そこからどんどんこんなセッションやるよ投稿が増えていき、タイムテーブルがどんどん埋まっていった。

 開催中に、こんなセッションやるよという投稿がされるとスタッフがすぐに最初は白紙だったタイムテーブルに反映していく。参加者からもこのセッションおもしろかったです!とか明日もやるみたいだよ、とかコメントや投稿がされ、インタラクティブなやり取りがFacebookグループ上で行われていた。

オープニングからスペシャルセッションと大いに盛り上げていただいた川原 拓巳さん
ゲスト4人同時のスペシャルセッション
笑顔がとびきり素敵な齋藤 潤一さん
ふと川に浸かっていた伊藤 光平さん
早朝は渡辺 克己さんによる大地とつながる声のワーク
ヨガマスター マニーシュによる贅沢すぎるヨガセッション
澤さんが車から降りた瞬間に小雨がぴたりと止んだ
降臨してすぐの自己紹介アップデートセッション
宝槻やっちゃんのセッションで子どもも大人も大興奮。このあとみんなで顕微鏡を覗き込む。
澤さん生誕祭スタート
点火の儀式。髪の毛に引火しなくてよかった
まわりの景色の色が落ち、炎があがる
キャンプファイヤートーク
やっちゃんがいろいろなBuddyに繋いでいく
焚き火ダイアログで夜は深まってゆく
最終日の朝は、R-bodyの鈴木さんの一生ものの姿勢をつくるセッションが急遽生まれた
くみっきーの、らーふぇす銘菓「にゅうとらる」という言葉のお土産を持ち帰るセッション
中竹 竜二さんはサウナリバーで烏森珈琲を飲んでからの、自然の中で言語化能力を磨くセッション


 参加者たちも直前までタイムテーブルがほぼ白紙だし目当てのゲストがセッションをやるかやらないかわからないのに、それでもなんだかすごいことになりそうだと直感で来てくれたり、企業研修の一環として来てくれたり、なんだかもうほぼ運営チームなんじゃないかってくらい事前、当日と様々な支援をしてくれたりと、大いに盛り上げ、ラーフェスをともにつくってくれた。

あらゆるBuddyたちの距離の近さとフラット感。
参加者もセッションしたくなったらしちゃうし
ゆっくりするもよし
仕事をするもよし
踊るもよし。
たくさん助けてくれたり支援してくれた人たちも。


 来る気満々だったけど、訳あってどうしても現地に来れなくなってしまったゲストや参加者や実行委員も、本当に行きたかったと残念がって連絡してきてくれたり、リモートでがっつり関わってくれたりしてくれたことが嬉しかったし心強かった。

 宿泊や飲食に関わる提供をしてくれた方々も、大いに助けてくれた。ラーフェスは関わる全ての方の、距離感やフラット感をとても大事にしているので、そこまで人数規模が大きくない。だから宿泊もキッチンカーも、プランを出したり販売をしてもそこまでたくさん売れる訳ではない。それでも、ラーフェスでこんな宿泊プランをつくりたい、これを販売してほしい、提供してほしいというこちらからのお願いに快く引き受けてくれて、あらゆるBuddyたちの心を踊らせ身体を休ませお腹を満たして笑顔をたくさん作ってくれた。
 他に写真に写っていない人たちやお店も数多く出店してくれた。

ラーフェスキャンプアカデミアのコールマンセッション
甘くて美味しいスイーツたち
ヤッホーさんは東京ではなかなか飲めないラインナップをサービングしてくれた
コーヒーにスムージーに児童書まで
あのクレープは今年も食べられるの?というくらいラーフェス名物
恵ママの星空スナックももはや安定の大盛況。


 そして、5年目のラーフェス2022春でこの二つの大きなチャレンジの構想に至れたのは、これまで関わってくれた歴代の全てのBuddyたちのおかげであることは間違いない。全ては2018年の第一回ラーフェスから始まり、2019年,2020年,2021年とそれぞれに関わってくれた全てのBuddyがその時その時に一緒につくってきてくれたからこそ、今がある。

 先人のあらゆるBuddyたちが道をつないでくれていることに、深く感謝をしている。

伝説の第一回目と言われているラーフェス2018


 最後に、企画、準備、設営、運営をしてくれた仲間たちだ。
僕はいつもふわっとしたイメージだけしか言えない。それを具体的なアイデアに落として実際に形にしてくれる仲間たちがいる。

 環境的にもう使い捨てのネームプレートとネックストラップをやめたいと言ったら、自然に還る白樺のプレートはどうかとアイデアをくれた人、枯れた白樺を切って200個用意してくれた人、エリアの看板を造ったり、テントサウナのベンチを造ってくれた人、オールフリーステージのやり方、見せ方を考えてくれた人、Web系のページをどんどんつくって情報反映してくれる人、安全面のリスクをアラートしてくれたり、自然保護の観点でフォローをしてくれる人、大型タープやキッチンカー、備品などの配置、落とし込みをきめ細かくしてくれた人、ものすごく忙しいのに、ご自身が大変な状況なのに、個別に連絡をしてくれて、エールを送ってくれた人、受付リストや食事チケットの準備、オペレーション周りをさっと準備してくれた人、配信機材の持ち込み、準備、実行を快くひょいひょいと季節感のない服装でやってくれた人、前日から入ってチームで助け合いながらボランティアで運営をともにしてくれる人、前日、当日手伝います、と急遽親子で助けにきてくれた人、フィールドまわり全体をフォローしてくれる頼れる存在の人、当日僕の首に湿布を貼ってくれたりお母さんみたいにあったかいワカメスープ飲みな!と身体を気遣い癒してくれた人。

 そして、全体の企画から運営まで、自由に大いに任せてくれて、足りてないところはささっとフォローしてくれて、後ろで大きな心で構えててくれた人。

 そんなボランティア、ラーフェス実行委員会、ライジングフィールドの、Buddyたちに心から感謝をしたい。


 今回あえてここに書いていないのが、ラーフェスと言えば絶対に外せないもう一つの中核プログラムであるキッズプログラム 。
 今回、その企画から中心となってリードした強い想いをもったえりちゃんから発信してほしいと思い、ここでは書かないことにした。
 その一丸となったすごいキッズプロジェクトチームでおこなった内容や想いをFacebookかnoteにきっと書いてくれるので、それもぜひ読んでみてほしい。

 あとひとつ感謝を。ほぼ1年を通してずっとラーフェス準備を行っていて開催日が近づくにつれてピリピリが増していく僕に、何も言わず家のことを一手に引き受けてくれて、開催当日も参加してくれた妻に感謝している。

 次回ラーフェスは2022年10月6日,7日,8日の木金土の三日間。
 なんと今年は年2回開催というチャレンジでもある。


 興味がある人はラーフェス2022秋の参加表明券をぜひこちらから。

 今年の10月に軽井沢で会いましょう。


撮影:
sumi☆photo
雨宮 真梨


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