伊藤雅俊の商いのこころ 第1回
伊藤雅俊の商いのこころ
『伊藤雅俊の商いのこころ』(伊藤雅俊 日本経済新聞社刊)を取り上げます。
著者は、イトーヨーカ堂、セブン-イレブン・ジャパン、デニーズジャパンの設立者です。
この本が出版されたのは、10年ほど前の2003年12月17日(この記事をアメブロに最初に投稿したのは 2014-04-14 19:38:05 )です。
この10年間で、政権がめまぐるしく代わり、リーマン・ショックや東日本大震災が起きました。
食品偽装問題も起きました。安心・安全・信頼性が失われました。
大きな時代の変化を経験しました。
しかしながら、伊藤さんがこの本の中で書いていることは、少しも軸がぶれていません。
商売の基本、人間としての基本を忘れてはならない、ということを繰り返し説いています。
『平家物語』の冒頭に有名な言葉があります。
「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす
おごれる人も久しからず ただ春の夜の
夢のごとし たけき者もついには滅びぬ
偏に風の前の塵に同じ」
私も含め、人間は少し良くなると、いつしか奢りがでてくるものです。
敢えて苦言を呈する人も周囲からいなくなり、あたかも天下でも取った気になったりするものです。
「裸の王様」です。
奢りは身を滅ぼします。現代社会では、自己主張出来ることが讃えられ、謙虚さは軽視されていますが、それは違うと思います。
ただし、謙虚さと謙遜は違います。
⭐出典元: RUN-WAY Walkers 「謙虚」と「謙遜」の違いとは?
第1回目から、かなりズシンとくる言葉が、出てきました。
➳ 編集後記
この記事を最初にアメブロに投稿したのは、
9年前(2014-04-14 19:38:05)のことです。
もうそんなに時が経ったのか、というのが実感です。
投稿した当時はあまり時間の概念が把握できていなかったと思っています。
古稀に近づいてくると(2023年6月30日で68歳)、年々時間が経つのが速くなってきていると感じます。
実際には、時間は万人の誰に対しても等しく経過します。ある人には1日は30時間あり、他の人には15時間しかない……ということはありません。
1分は60秒でこれも誰でも同じです。ですが、人によって1分が30秒にさらに言えば15秒に感じることがあります。
同じ時間でありながら、人により、状況によって長くも短くも感じられます。
🔴「『お客様は来てくださらないもの』
『お取引先は売ってくださらないもの』
『銀行は貸してくださらないもの』
それが、商売の基本」
この言葉は伊藤さんが商売を通じて体験した出来事がベースになっていると思います。
当たり前と言ってしまえばそれまでですが、実際に商売をして身に沁みて感じる体験がないと、机上の空論になってしまいます。
体験して身につけたことを語るのと、知識だけで語るのでは雲泥の差が生じます。
「では、あなたが実際にやってみてください」
と言われて、当たり前と言っていたことがどれだけの人ができるでしょうか?
あまりいないと断言できます。
古いことわざに「畳の上の水練」(理論や方法はもっともらしく立派だが、実際の役には立たないことのたとえ 出典元: 畳の上の水練 故事ことわざ辞典)があります。
⭐出典元: 畳の上の水練 故事ことわざ辞典
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