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大前研一 名言集 『即戦力の磨き方』(19)

『即戦力の磨き方』(19)

大前研一氏のような「世界に通用する傑出した人物」は、日本だけでなく、世界でもあまりいません。

私は大前氏の足元にも及ばない、ちっぽけな存在ですが、そんな小さな私でも、少しでも役に立ちたいと熱望しています。

年齢は関係ないと思っています。

やろうとする意志と一歩踏み出す行動力ではないか、と考えます。
その2つに付け加えるとすれば正しい方向性でしょうか。

これはなかなか定めるのが難しい。

自分で正しいと判断しても、必ずしもそれが正しい針路をとっているかどうか確かめることが困難だからです。

メンター(師匠)がそばにいれば、たとえ間違った方向へ進んだとしても、謙虚な気持ちで従うならば修正は可能でしょうが。
私にとってのグル(精神的指導者)は大前研一氏です。
もちろん、大前氏はそんなことを知る由もありませんが。

以前、大前氏の下で働いていた学生の方(今では社会人として働いていることでしょう)からメールを頂いた時、身近で見た大前氏の気さくで、ユーモアあふれる人柄に触れたことを伝えてくれました。

『即戦力の磨き方』はタイトルから推測すると、ハウツー本のように感じられたかも知れませんが、ハウツー本ではありません。
私たちが身につけるべき本質的な事柄やスキルを具体例に即して大前氏が述べている本です
 

私にとって勉強というのは、徹底して足で情報を集め、自分の頭で考えることであって、文献を読んでわかった気になるのとは違うのである

私にとって勉強というのは、徹底して足で情報を集め、自分の頭で考えることであって、文献を読んでわかった気になるのとは違うのである

こういう「現場主義」の勉強をせず、10年前と同じことや、どこかの本に書いてあるようなことを喋っていたら、誰も5万ドルを払ってまで、私を講演に呼ぼうとは思わないだろう。

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 1 〈391〉                           






                             

私のように世界を飛び回っていると、勢いのある国のビジネスパーソンほど勉強している、というのがよくわかる

私のように世界を飛び回っていると、勢いのある国のビジネスパーソンほど勉強している、というのがよくわかる

05年、EUに加盟したハンガリーやポーランドの人たちは、自国にまだ工業的強さがなく、個人個人の能力を上げるしか、自分たちを認めさせる手段はないと知っているから、みんな学ぶことに貪欲だったし、実際、実力のある人間も多かった。

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 2 〈392〉                             


試験に受かるためだけに、ひたすら退屈な知識を暗記するのが勉強だと思っているから、学校を卒業した途端、もう試験とは縁が切れたとなって、パタリと学ぶことをやめてしまうのである

社会に出たらもう勉強しなくていいなどといって、スポーツ新聞や漫画ばかり読んでいる日本のビジネスパーソンを見ていると、この国には本当に未来がないのではないかと、心配を通り越して最近は、薄ら寒い気持ちになってくる。

なぜそうなってしまうのだろう。

それは、日本人にとって勉強が、受験勉強でしかないからだ。試験に受かるためだけに、ひたすら退屈な知識を暗記するのが勉強だと思っているから、学校を卒業した途端、もう試験とは縁が切れたとなって、パタリと学ぶことをやめてしまうのである

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 3 〈393〉                           


➳ 編集後記

『即戦力の磨き方』はタイトルから推測すると、ハウツー本のように感じられたかも知れませんが、ハウツー本ではありません。
私たちが身につけるべき本質的な事柄やスキルを具体例に即して大前氏が述べている本です。


🔶 大前氏は自分で考え出したことを自ら実践し、検証しています。仮説と検証を繰り返す行動の人です。

Think before you leap.(翔ぶ前に考えよ)という諺がありますが、Leap before you think.(考える前に翔べ)もあります。
あれこれ考えて、難しそうだからとか面倒くさそうだからやめようでは成長しません。
まず、やってみるという姿勢が大切です。


大前研一氏は、常に物事の本質を述べています。洞察力が素晴らしいと思います。私は、ハウツーものは、その内容がすぐに陳腐化するので読みません。


➔ 大前氏の今回の言葉も、私たちが忘れがちな重要なことに気づかせてくれます。


🔷 勉強は一生するものです。学生の間だけするものではありません。

日本では学校の勉強とは記憶力を試すことだということに重点が置かれています。

教科書に書いてあること、教師が教えたことだけを記憶し、テストで再現出来たものが「優秀」という評価を受けます。

ところが、社会に出ると、学校のテストとは違い、解答は一つとは限りませんし、解答が最初から用意されているわけでもありません。

さらに、複数の解答もあります。その中から最適の解を選択する能力を試されます。問題解決能力が問われます。

何度も書いていますが、「自調自考自働」(以前は「自調自考自動」と表記していました)が不可欠だ、と考えています。

私の意見に対して、あなたはどう思いますか?


🔶 大前氏は評論家ではありません。言うだけで自分では何もしない人ではありません。大前氏は行動する人です。だから大前氏の提言は説得力があるのです。


⭐ 参考になるデータをご確認ください。


「突出した人材」を生み出す教育とは 大前研一氏は「幕末に学ぶべき」と指摘

このウェブサイトを見ると、大前氏はかきのようなことを指摘しています。

「文部科学省の学習指導要領の“外”で育った日本人には、綺羅星の如く、才能にあふれた人たちがいます」

「これら(適塾や鳴滝塾、松下村塾 注:藤巻)は私塾ですから、もちろん学習指導要領のようなものはなく、広瀬淡窓、緒方洪庵、シーボルト、吉田松陰といった塾主・塾長の個性と独自の個別指導があり、それをぜひ学びたいという高い志をもった門下生たちが自発的に集まっていました。その結果、明治維新で近代日本をつくり上げた優秀な人材が、私塾から次々と輩出されていったのです。」

🔶 自発的に学ぼうとする強い意思があり、高い志を持っていたということですね。ペーパー試験に合格することが勉強だと考えていたら、間違いだと指摘しているのです。

なぜなら試験勉強は、試験が終わったら、すぐに忘れてしまうあるいは忘れていい知識だからです。知識が知恵に変化しないと言ったら良いでしょうか。

私が次のように考えています。
知識とは頭の中だけのことで、知恵は知識に基づき実践できる能力です。
頭でっかちの人間になってはいけません。

理屈は分かっていても、実践できないことがありますね。
身近な例を挙げれば、車の運転です。車庫入れの際のハンドル操作は理屈通りにはいきませんね。何度も練習し、体で覚えないとうまくいきません。

もっとも、ハンドルから手を離して、勝手に車庫入れしてくれる車があります。近い将来、完全自動運転車が出現することでしょう。
ちょっと話が逸れてしまいましたが。


大前研一オフィシャルウェブ

このウェブサイトを見ると、大前氏の出版物一覧を見ることができます。
私は、大前氏の全出版物の半分も読んでいませんが、今後も読んでいくつもりです。

⭐ 出典元: 大前研一 オフィシャルウェブ




大前氏は1995年の都知事選に敗戦後、『大前研一 敗戦記』を上梓しました。




🖊 大前氏の著作を読むと、いつも知的刺激を受けます。
数十年前に出版された本であっても、大前氏の先見の明や慧眼に驚かされます。

『企業参謀』(1985/10/8 講談社という本に出会ったとき、日本にもこんなに凄い人がいるのか、と驚嘆、感嘆したものです。

それ以降、大前氏の著作を数多く読みました。

『企業参謀』が好評であったため、『続・企業参謀』(‎ 1986/2/7 講談社が出版され、その後合本版『企業参謀―戦略的思考とはなにか』(1999/11/9 プレジデント社)も出版されました。






🔶 大前氏は経営コンサルタントとしても超一流でしたが、アドバイスするだけの人ではありませんでした。自ら実践する人です。有言実行の人です。起業し、東京証券取引所に上場しています。現在は代表取締役会長です。



大前氏の本には、ものの見方、考え方を理解する上で重要な部分が多くあります。大前氏の真意を深く考えなくてはなりませんね。

この元記事は8年前にAmebaブログで書きました(2014-08-22 21:36:58)。「新・大前研一名言集(改)」はかなりの量になりました。
私にとっては、いわばレガシィです。

その記事を再編集しました。


✑ 大前研一氏の略歴

大前 研一(おおまえ けんいち、1943年2月21日 - )は、日本経営コンサルタント起業家マサチューセッツ工科大学博士マッキンゼー日本支社長を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授やスタンフォード大学経営大学院客員教授を歴任。
現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長[1]韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授[1]高麗大学名誉客員教授[1]、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役[1]、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長[1]等を務める。    (Wikipedia から)


大前研一氏の略歴補足

大前氏は日立製作所に勤務時、高速増殖炉もんじゅの設計を担当していましたが、原発の危険性を強く感じていたそうです。

その後、世界一の経営コンサルティングファームのマッキンゼーに転職。
マッキンゼー本社の常務、マッキンゼー・ジャパン代表を歴任。

都知事選に出馬しましたが、まったく選挙活動をしなかった青島幸男氏に敗れたことを機に、政治の世界で活躍することをキッパリ諦め、社会人のための教育機関を立ち上げました。BBT(ビジネス・ブレークスルー)を東京証券取引所に上場させました。
大前氏の書籍は、日本語と英語で出版されていて、米国の大学でテキストとして使われている書籍もあるそうです。











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