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【アイデアを生み出す】創造体質になるための方法

世の中には「アイデアの生み出し方」についての方法論が既にゴマンと存在します。そんな情報を搔き集め、色んな方法論を試してみる中で感じた「アイデアを生み出すにあたって重要となる要素」を私なりに整理しました。

もしいま「アイデアを出す」「発想する」ことで悩んでいるなら、もしかしたら何かのヒントになるかもしれません。ならないかもしれません。笑


01.創造脳は3つの要素の掛け合わせで育まれる


私なりの結論から申し上げます。

『アイデアを生み出すうえでのカギになる要素は①思考法、②状況、③人』です。

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この3つを使ってみる、あるいは3つを掛け合わせる。そして、あなたにとってどんな掛け合わせ方が最適かを知ることで、アイデアがドバドバ溢れてとまらない「アイデア体質」になることができると感じています。


02.思考法(フレームワーク)で自分が思いつきもしない発想に辿り着く


アイデアを出すための方法を調べると、よく行きあたるのが思考法(フレームワーク)に該当するモノです。多くは一人でも実践できる方法論が多いですね。

オズボーンのチェックリストやマンダラートといった定番のフレームワークや、マインドマップのような方法論もココに含まれます。色んな書籍が出ていますが、一番わかりやすいのは「考具」という本でしょうか。気になる方はAmazonでポチっとしてみてください。

個人的には「オズボーンのチェックリスト」を「マンダラート」組み合わせた「オズボーンのマンダラート」というワケの分からない思考フレームを作り出し、それを使って自分の「創造脳」を鍛えることもあります。さながら千本ノックのように、鬼のようなトレーニングができちゃいます。

オズボーンのマンダラート


一方、思考法やフレームワークを使っていても大きな広がりが無いという方もいます。「フレームワークはフレームワークに過ぎないよ」という言葉を聞くこともありますよね。

しかし、機械的に思考を展開できるフレームワークは、自分の先入観(バイアス)を取っ払ってみるには最適です。

シンプルにフレームワークや方法論に従って思考しているだけなのに、自分のバイアスを取っ払った発想ができるという点は良いトコロですね。


03.状況(時間、場所、道具、行動)から、自分の発想が広がりやすいクセを掴む



アイデアが生まれやすい場所や状況などに思い当たることはありませんか?

朝のランニング中にアイデアが生まれる。シャワーを浴びているときにアイデアが生まれる。お気に入りのボールペンと手帳を使っているとアイデアが生まれる。そんな、ひとりひとりの「発想スイッチ」を刺激する時間・場所・道具などがあります。これが「状況」です。

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「思考を促進してくれる状況」についての知恵は昔からあります。欧陽脩という北宋の文学者が述べた「三上」が有名ですね。

これは、文章を考えるにあたって「馬上、枕上、厠上」にあるときが都合よい、つまり乗馬中・寝床・便所にいるときは発想が生まれると述べているものです。今の時代でも共感できる方が多いのではないでしょうか。

まずは一つで良いので、自分の「発想スイッチ」を刺激してくれる状況を見つけてみましょう。


04.「人」が実はキーファクター:あなたは誰といるときに思考が活発になる?

アイデアを生み出すための方法論、創造性を加速させる手法として世の中で紹介されているモノは「思考法」と「状況」がほとんどではないでしょうか。ですが、私はこの「人」が最も重要だと考えています。

例えば、アイデアを出す方法のなかでも「ブレスト」はとても有名ですね。企画畑にいる人ならよく使う手法ではないでしょうか。複数人でアイデアを考えるときにとても効果的な方法論です。

ブレストの原理原則としてよく紹介されているモノが4つあります。

・他人の発言を批判しない
・自由奔放な発言を歓迎する
・質より量を求める
・他人のアイデアに便乗する

この原則に沿ってアイデアを出すと、あら不思議!、山のようにアイデアを量産することができるようになります。

でも、この4原則だけが大事なわけではありません。この4原則を押さえた「他人」と一緒にモノゴトを考えるということが大事なのです。

ブレストは他人と行うことが前提なので、あまりそこに触れられません。でも、この他人の重要性が思った以上に大きいのです。



05.思考を活発にするのは「他人」の存在だ


他人の存在は重要です。自分だけでは浮かばなかったアイデアが他人からは生まれます。また、他人のアイデアによって自分のアタマが刺激され、新たなアイデアを生むことも良くあります。

他人のアタマを借りることを「借脳」と表現する人もいます。1人と1人のアタマを掛け合わせると2どころか3にも5にも10にも100にもなるものです。

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ところが、この「他人」の存在についてはあまり世の書籍・情報発信などでは謳われていません。

なぜだろう?、と思ったときに一つ思い当たることがあります。創造力で世間を動かしている最先端にいる人たち(書籍を発刊するような方)は、既にブレストの原理原則を押さえたような他者の存在を持っています。だから、もしかするとそれを「持っていない」人を想像しにくいのかもしれません。

ちなみに、私の経歴はチョイと特殊です。全力の創造力が必要になるデザイン会社やイベント制作会社にいたこともあれば、「決まったこと」を進めることが当たり前だという文化を持つ組織として最たるものとも言える「自治体」にいたこともあります。

両方の組織に在籍していて思ったことは、「方法論以上に周りにいる人によって個人の創造力に大きな違いが出る」ということでした。

周りにいる人がアイデア体質であればあるほど、自分のなかの「発想スイッチ」が入りやすい状態になる。同じようなフレームワークを使って考えるときでも、日常的に自分が触れる人間関係がアイデア体質系かどうかによって、アウトプットがまったく異なるのです。



06.健全な悪ノリが生む創造力の開放


他人のアイデアに便乗する、Yes, and・・・とも表現される姿勢です。

他人のアイデアをまずは一度「Yes」と肯定し、そのあとに「and・・・」と続け自分のアイデアを乗せ続けていく。その連鎖をどんどん繰り返していく作業です。

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とっても面白いプロセスなのですが、やったことのない方には難しく感じられるかもしれません。何が難しいのかというと、ちゃんと前の人が発言したアイデアに「乗る」ことが最初は難しいからです。前の人の発言と関係ないアイデアを出しちゃダメなのです。「乗る」ことが大切です。

そこに必要なのは「健全な悪ノリ精神」です。

相手を尊重しながら面白がる姿勢、同時に相手から否定されないという安心感、これらで満たされた場は、アイデア脳を刺激して創造的になります。

ブレストとはアイデアを生み出すための方法論です。しかし、ブレストを重ねることは相手と自分の関係性にも大きな影響を与えます。

世の中の対人コミュニケーションがブレスト的になれば、もっと平和な社会になっているだろうなぁ、ブレストの原理原則を理解した人が世の中に増えればステキな社会になるだろうなぁと妄想することも・・・



07.誰だって創造体質になれるはず


と、私の感じる「創造体質」になるための方法論をつらつらと書いてみました。

もし、今の自分が「発想力」に困っていると感じるなら、先に挙げた①思考法、②状況、③人の3つの何かを埋めてみてください。もしかすると、たった一つを取り入れるだけでドバドバになるかもしれません。もしかすると、複数の掛け合わせがトリガーになるのかもしれません。

「アイデアがない」人なんていないと思います。アイデアがないんじゃなくて、アイデアがドバドバ溢れてくるはずの扉に鍵をかけているだけ。だれだって「アイデアダム」を持っているはずなんです。

でも、これは一種のトレーニングなのでアイデアダムの放流を日常的に意識してみると良いかもしれませんね。そこでは先に挙げた3つが役に立つやも。自分なりの「アイデアダムの放流方法」を探してみましょう。

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