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学校に必要な仕事

まえおき

いつもの自己紹介。
何度か私の記事を読んでくださっている方は読み飛ばしてください。
でも、ちょっとだけ変えているのでよかったら読んでください。
私は、小学校の理科を専門にしている教師です。
理科の授業もしていますが、管理職でもあります。
職場では、授業者(プレイヤー)でもあり、管理職(マネージャー)でもあります。
そんなプレイングマネージメントの代表格みたいな仕事をしながらいつも考えています。
「学校には教育を分かるデータアナリストが必要ではないか」
データアナリストがどうして必要か、私の考えを出します。
ちょーっと硬い文章ですが最後まで読んでいただけると幸いです!

教員は誰でもその能力を高めることができるか?

この話が大切です。
私は教員として22年務めました。
駆け出しの頃、教員としての能力を高めるためにはどうしたらよいかと考えていました。
当時、先輩からは「たくさん授業をして、いろいろな子どもと触れると力のある教師になれる」と教わっていました。
その言葉通り、私はたくさんの研究授業をしました。
たくさんと言っても年に10回を超えません。
でも、3回を超える研究授業や公開授業をしてきました。
そのおかげもあってか、私は若い駆け出しの頃に比べれば十分に授業ができるようにはなったと思います。
だから私は「たくさんのよい授業をして、評価をしてもらうことで教師の職能は高まる」と考えるようになりました。

そして、マネージャーになると・・・

私はマネージャーとなって4年になります。
学校現場では、マネージャーとはいえ授業もします。
しない人や学校もありますが、大方の学校はします。
で、初めて赴任した学校で私は大きな壁にぶつかりました。
ご存じの通り、学校のマネージャーは校長と教頭がいます。
今は、教頭を副校長と呼ぶところもありますが、マネージャーはこの2段構えです。
私は、先ほども話したように当初は「たくさんのよい授業をして、評価をしてもらうことで教師の職能は高まる」と考えていました。
赴任するとなかなか授業をうまくできない、クラス経営をうまくできない教員も多くいることに気付かされました。
私はとても有能な方々の中で働いてきたことを初めてそこで知ったのです。
でも、私は前述の考えをもっていたので、「授業をしっかりできるようにトレーニングさえすれば大丈夫」と簡単に考えていました。
ですが、そのようにはいかないのです。
そうこうしているうちに、「私はそのようにはできないです」と自分の成長点を否定する発言をさせてしまっていることに気付きました。

マネージャーとしてどのように取り組むか

「私にはできない」と自己肯定感の低い教員にどのようにアプローチするか。
しばらく悩みましたが、私はふとあることに気付いたのです。
「あれ?教師って自分の能力も子どもの状況も測るすべが少なくないか?」
授業をしていくと、
「今の授業は~だ、・・・だ」と人の授業を偉そうに「指導」してくれる人がいます。
しかし、このような指導はあくまでも「後付け」であって、後からならいくらでもなんでも言えると思いませんか?
また、授業前の構想を書いた指導案を見て、同じように「指導」をしてくれる人もいますが、その人の言うとおりにやってみてもうまくいかないことも多いと思います。
理由は簡単です。
「よい授業を構成するデータ」は何かが分からないからです。
そして、授業を楽しんだ子どものデータを教師は知らないのです。
学校は、データに基づく活動が圧倒的に少ない業態だったと感じました。

子どものテストの点数データはあります。
でも、その点数に至った要因やその点数を構成する要素のデータ。
教師の発話や子どもの反応のデータをしっかりととれてはいないと気付きました。

だから教育データアナリストを導入するか?

そこで私はデータサイエンスの勉強を始めました。
データサイエンスは大きくはデータを用いて「予測を行う」業務です。
教育の世界では、こうした「予測」が分からないことも多いです。
ですが、データアナリシスであれば可能性はあります。
現在は空前のGIGAスクールの時代。
これまでは20人に一台くらいの端末でしたが、一人に一つの端末が渡されています。
教師がインターフェースを整えれば、いつでも必要なデータを集積・分析することができるようになります。
でも、教師はパソコンは扱えますが、コンピュータを使ってプログラムを書くことや、コンピュータの仕組みを使ってデータを分析することはできない人が多いです。
だからデータアナリストを雇えばいいのでしょうか。
そもそも教師も雇えないのに(笑)データアナリストを雇えるでしょうか。
私は教師がデータアナリストの能力をつけることが必要だと考えます。

なぜ教師がアナリストを兼ねるのか?

データアナリストは確かにデータ分析の専門家です。
プログラムも書けますし、統計的な知識や技能も十分にあります。
教師は授業を通して子どもにとって必要な資質・能力を身に付けさせます。
クラス経営を通して、社会性を身に付けさせます。
どこを数値化してどのように解析することで教育活動が活性化するかを知るのは教師ではないでしょうか。
ですから、教師がデータアナリストになる必要があると思います。

なんちゃってデータアナリストとして教育活動をしてみて


睡眠時間の推移を継続的に記録

子どもはどのような要因で資質・能力が向上するか。
従来言われてきた活動は本当に効果があるのか。
むしろないのか。
世間の子どものデータは本当に自分の学校のデータとしても適用できるのか。
こうしたことを実際に調べるほど分かってきました。
教師はデータアナリストの能力を身に付けるべきです。
ですが、多くの教師はこうした技能を身に付けることに尻込み気味です。
このあたりの難しさをどのように乗り越えるかがこれからの社会で教員が生き残っていけるかが係ってくるのではないでしょうか。
私はいっそのこと教育アナリストという業態があって、教師を経験したものがその職に当たるべきだとも思っています。
これからの教育界を担う若い方々にがんばっていっていただきたいです。

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