【013】スペインのエネルギー事情とウクライナ情勢+貧困層への対応(昔住んでいたコロンビアとの比較)

ウクライナ大統領がEU加盟を求めたときに、反論したのがスペインの代表だった。

なるほど

EU内でも国によってポジションが異なるのではないかと思い、スペインの天然ガス事情を調べていたら分かりやすい報告がJETROからアップされていた。

エネルギーに関しては
スペインはそこまでロシアに頼っていない
EU域内でも国によってポジションが違う要因の一つなのだろう


但し、国際的に天然ガスの価格が上昇すれば影響は出てくる

それ以前に、スペインはずっと電気代が高騰し続けていて貧困層は冬の生活にかなり苦労している。冬は、家の中で厚着をしてジャケットを着て毛布をかぶって寝ている家族の模様が去年も報道されていた。


日本に住んでいたときに比べて水道代もガス代も電気代もべらぼうに高い。「え?これ2ヶ月分?」と思うぐらい1ヶ月で押し寄せてくる。携帯とインターネットはすこぶる安い(夫婦二台と家のWifi併せて1万円行かない。しかもかけ放題&無制限)が、併せてもスペインの方が毎月のコストは断然高い。


これでどうやって貧困層はロックダウン中や去年の冬を乗り越えられたのだろうかと思うぐらい高い。うちは夏冬エアコンを全くつけないのにだ。あと浄水器をつけても飲めもしない水道代が日本の3倍ぐらいするのはキツすぎる。死にそうになっても飲めない。

その点、昔住んでいたコロンビアは凄かった。ある意味、差別の増長にもなっているのだが、住む地域が全て1から6のレベルで格付けされている。送られてくる光熱費の請求書にその格付けがナンバリングされているのだ。


1が低くて6が富裕層だ。それに応じて光熱費や学費が割り振られる。例えば、国立大学の半年の学費が1と2の人たちは100円。3と4の人は確か2000円程度。そして5と6の人たちは約5万円。これだけの差があれば、実際の生活にもどれぐらい差があるのか想像がつくだろうか・・・。実際に、訪れてみないと想像はつかないかも知れないが、実はゼロと7が密かに存在している。ゼロの人は、電気も水道も引っ張ってきて一切支払っていない。7の人たちは地元の人もギャグで「レベル7」とか言ったりするのだが、料金設定は6と同じでも化け物級に金持ちしかいない。


一見優れたシステムではあったが、貧富の差はすさまじいものがあった。一つのレベルを上がろうとするのに相当苦労する。僕がまだ住んでいた頃、2010年の時点で1から3の人が8割。4が約10%。5と6併せて約10%。今では、もう少し4以上の割合は増えているだろうけれどもそれでも貧困層が多いことに変わりはないだろう。1や2の人たちの生活はきっと今もそんなに変わっていないはずだ。ここには差別というか完全に住んでる土地の区域が分かれていて、レベル5・6の人がレベル1・2の人たちと交わることはほとんどない。あるとしても5・6の地区に住んでいる家政婦さんたち家族のゾーンだけだ。小さなその区画だけ低くレベルが設定されている。ヨーロッパが侵略してから白人が労働者を家に雇っていた名残がずっと残っている。


一方で、私は日本人としては珍しくどこにでも顔を出すタイプだったので

「お前が生まれて初めて話した日本人だ!」
ㅤ ㅤ
と、どこでも明るく受け入れてくれた。友達はレベル0から7までいたのが相当珍しかったらしく、自分を通して普段は交わらない階層の人たちが一緒にお酒を飲んだり楽器を持ち寄ってセッションしたりしていたあの瞬間は、本当に境界線が存在していなかった。今でも、コロンビアの仲間たちがあの頃のことが忘れられないとよく言ってくれる。


コロンビアの話はもう10年以上も前のことだが、今でも皆んな繋がっていて僕にとっては第二の故郷になった。noteでもシリーズ化してまた記事を書きます。


話をスペイン、バルセロナに戻そう。
バルセロナの水道事情の話だ。水道代は日本の三倍ぐらいする。そして、水質はビックリするぐらい良くない。とても飲めたものじゃない。浄水器をつけても飲みたいとは思えない。ここの水は飲んだら病気になるに違いない。何人も相談に来たガン患者さんが水道の水を飲んでいたので直ぐに変えてもらっている。それだけで体調が良くなってきたというはずだ。今のところ訪れた100以上の都市の中でぶっちぎりで一位の水質の悪さ&超硬水


スペインに住む貧困層がこの毎月の固定費を支払えているとは思えない。コロンビアのように住む階層によって料金設定が分かれているわけでもない。もちろん、生活が厳しい人にはある程度の補助はあるが、こう言った階層に関係なく共通の固定費は相当に負担になっているだろう。


今回のロシア・ウクライナ事情によって間違いなくエネルギー価格は上昇する。ロシアに頼っていなくてもしわ寄せが来るだろう。そして、輸送コストの上昇は全てのコストアップに繋がってくる。


新型ウイルスの数々の規制でダメージを受けた飲食店はまだ回復していないはずだ。ここにきて固定費が上がるのは大変なことだ。


我が家も、少しずつ備蓄を開始してます。

皆様、ご自分とご家族を守るための準備と行動を

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