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大家さんに迷惑をかけずに自殺する方法

自殺を考える上で、やっぱり気になるのが周りへの迷惑である。
私は複数の大家さんや不動産会社に話を聞いて、最も迷惑がかからない方法を考えてみた。
最初に断っておくが、部屋で自殺した場合必ずなにかしらの迷惑がかかる。もうこれは絶対だ。
ほんとに大家さんに迷惑がかからないようにするならば、どこか人里離れたところでの凍死をおすすめする。
凍死について解説した記事はこちら。

まず自殺をした場合なにが起こるのかを解説していこうと思う。
自殺をして数日から数ヶ月、あるいは数年後、誰かが遺体になったあなたを見つける。
遺体の状況は死後の経過時間や季節その他の環境要因によって異なる。腐敗が行き過ぎている場合、体が粘土のようになってしまい、筋繊維のみがかろうじて残っているただの塊になっている。時々浜辺に打ち上げられている生物の死骸を思い出してもらえれば想像できるかと思う。
浴槽で死んだ場合などは、体がグズグズのグチョグチョになっている。特殊清掃員ですら嫌がる現場だ。
冬場コタツに入ったまま死んだ場合などは、コタツに入っている部分だけ腐敗が進み溶けてしまうこともある。
そこまで遺体の劣化がひどくなくても、自殺をすれば失禁をしたり体液が流れ出たりする。
ドラマなどにあるようなきれいな状態で死ねることは絶対にない。
遺体が見つかると、第一発見者は警察に連絡をしないといけない。救急車を呼んでもそこにあるのが遺体だとわかると救急隊員も警察を呼ぶ。
つまり警察がかならず来る。
警察は自殺と他殺の両方の面から捜査をする。
私の友人が自殺をしたとき、実際にあった話だが、両親親戚身近な友人恋人含め警察に事情聴取される。
残された遺族は涙を流しながら、時には警察に「なんで我が子が死んだのに取り調べを受けないといけないんですか」と怒鳴りながら警察対応をする。
自殺だとわかるとすぐに葬式の準備をしなければならない。
それら葬式等すべてが終わった後は、今度は部屋の掃除が行われる。
遺体から体液等が流れ出すと床にシミができる。
シミができたところはやり替えないといけない。
だいたいの大家さんはこの程度のことは業者に依頼せずに、自分で畳をかえたり、床板を張り替えたりする
部屋の片付けやリフォーム等すべて終わったら大家さんは不動産屋を通して新しい入居者を探し始める。
ところが、自殺だった場合大家さんは不動産屋及び入居希望者に自殺があったことを伝えなければならない。
ちなみに自然死の場合は伝えなくてもいいが、まあ、だいたいの大家さんは伝える。
同じアパート内で自殺があったことで隣人等が退去をすることもある。
大家さんはそれらの対応に追われる。
なかなか入居希望者が現れないので、大家さん自身や大家さんの親族が件の物件で何年か住んでみるということも行われる。
事故物件大好きな人が現れたら、まあ、ラッキーな方だが、それが今後の入居希望者獲得につながるのかは微妙なところだ。
大家さん的には物好きな人が入れ替わり入居するより、長く入居してくれた方が楽なわけだから、一度事故物件になると経営が難しくなるのだ。

と、ここまで書いただけでも大変なことがわかる。
大前提として上記のことは免れないと思ってもらいたい。
私は友人を自殺で失ったが、その後の両親の大変さは見ていて辛かった。
この程度の迷惑はかけるつもりで自殺をするべきだ。
どうしても誰にも迷惑をかけたくないなら、山の中で凍死をおすすめする。その場合遺体が野生の動物などに食われて遺体が見つからない可能性もある。行方不明者になれば、大家さんは対応に困る。結果少なからず迷惑はかける。
もうここは承知してもらうしかない。

さて、なるべく迷惑をかけないためにポイントがいくつかある。
まず、火災保険に加入していること。
自殺をした後の片付けを火災保険によってカバーできる場合がある。
入居する時に必ず火災保険への加入を進められると思うが、絶対に加入しよう。
また、大家さん向けの保険というのもある。
特約で孤独死や自殺にも対応できることもあるので、この記事を見た大家さんはぜひ検討をしてもらいたい。少なからず孤独死はこれからの時代大いにありえる話だ。

次に部屋をきれいに片付ける。
部屋の中がゴミ屋敷になっていると後片付けをする人が大変だ。
死後、清掃会社に依頼をする人もいれば家族や友人、大家さん自らが片付けをする場合がある。
こんなところで他人に迷惑をかけてもしょうがない。
部屋はきれいにして、いらないものは断舎離して、売れるものは売って最期に美味しいものでも食べればいい。

自分が死んだ後の遺体を誰が対応するのか考えとこう。
概ね家族が対応するところが多いようである。これはなにも配偶者とかに限ったことではなく、親だったり兄弟だったり様々だ。家族がいない場合は親戚が対応するし、親戚もいない場合は友人が対応する。
ほんとに誰もいない場合は大家さんが行政などと相談したながら対応する。

死んだ後家が汚れないようにしておく。
どんな死に方にせよ、死後遺体が劣化すれば必ず体液等が流れ出して部屋の中が汚れる。
そのため、ブルーシートなどで養生をしておくといいだろう。ハエが大量に発生するので窓を閉めておくのが礼儀だ。特殊清掃の人たちもまずハエ退治から行う。

家賃支払いの数日前に死ぬこと。
家賃を自動引落にしているなら今すぐやめるか、残金を空にしよう。
家賃支払の数日前に死ねば、家賃滞納を不審に思った大家さんもしくは不動産屋さんが部屋に様子を見に来る。
そうすれば遺体がそんなに劣化するまえに発見される可能性がある。
ここは塩梅が難しい。
概ね入居者が所在不明になって一ヶ月を経過すれば大家さんは鍵を開けて中に入る権限を持っている(契約内容による)。
ただし、プライバシーの観点からそれを実行する大家さんはほとんどいない。
踏み込むにしても、大家さんは警察を呼んで一緒に様子を見に来るだろう。

電気は全部つけっぱなしにしておくといいだろう。
深夜もずっと電気がついている日が続くと、大家さんは不審に思ってくれる。これも遺体が早期発見される方法の一つだ。

事故死にするか自殺にするか。
一番の難問はここだ。
自殺にしたほうが保険の内容的に大家さんが楽なのか、事故死にしたほうが楽なのかかなり悩むところだ。
まさか大家さんに「自殺したいんで保険の内容教えてもらえますか?」なんて訊くわけにはいかない。
ここは自分でじっくり下調べをする必要がある。
部屋で自殺をするならドアノブに紐かけて首吊り自殺をするのが最も手軽だ。
ただしこの場合もろに自殺だとバレてしまう。
事故死を装うなら水の多量摂取による水中毒による死に方がおすすめだ。
だが、この方法だと自分が自殺をしたんだと意思表示をすることができなくなってしまう。もちろん遺書なんて論外だ。事故死に見せるわけだから。
ベッドや布団の上で死ぬと保険が適用されないこともあるので、なるべく床で死んであげよう。
ここで先程の養生を丁寧にしすぎると保険が適用しないこともあるかもしれない。
ほんとにこの辺の塩梅が難しいのだ。

以上が私が考えた最も迷惑をかけない自殺の仕方だ。
自分が自殺をしたい時にとにかくひたすら調べたり聞いたりして考え出した。
考え出してわかったことだが、結構しんどい。
迷惑をかけずに自殺するのはほぼ不可能と言っていいだろう。

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