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❖教科学習の中に昔から生きている探究〜小資本の探究・普段着の探究・マイクロ探究〜❖ まいに知・あらび基・おもいつ記(2021年12月21日)

(長さも中身もバラバラ、日々スマホメモに綴る単なる素材、支離滅裂もご容赦を) 

◆教科学習の中に昔から生きている探究〜小資本の探究・普段着の探究・マイクロ探究〜◆

教科学習と探究学習は元来仲良しであった。しかしいつからだろう。教科学習か探究学習かというような二者択一の対立構造の中に両者が押し込められ、いがみ合う関係になっている場面を目にすることがある。・・・【課題の設定】

探究的な考察力が不足しているという問題に対して、教科学習ばかりに時間をかけているからだなどと言われることがある。そうして探究学習を教科学習と対置して、教科学習のアンチテーゼのように捉え、どこかで探究学習の方が優位と考えてしまっている限り、両者の溝は埋まらない。・・・【課題の設定】

それどころか、探究学習というものを、課題を設定して、そこから浮かび上がる問題を解決していく活動だと意識しすぎてしまうと、それはテーマ学習・自由研究と変わらなくなっていく。生徒は自分のテーマで取り組めるから、楽しく感じるのは事実であり、主体的になりやすいが、そのときの取り組みが、自然と、学びとして広く深くなるかについては疑問が残る。なぜならそのような取り組みは、好きなテーマを時間をかけて調べたり考えたりして、まとめて、発表物にした学習の経験であって、探究的な学びをしているとは言い切れない。・・・【情報の収集】

そして教科学習で通常用いられる客観的または量的な学びの成果の確認方法、すなわち単元テストや定期テストは探究学習ではあまり用いられない。だからそのプレッシャーがなく、気楽で、ポジティブに受け止めやすくなるが、それでは「短期的な楽しさ」で終わる可能性もある。それは質の高い楽しい学びになっていないということである。その点に関し、教科学習でも質の高い楽しい学びは可能であるし、本当に教科力がある先生はこれまでも実施してきている。だからそのような先生にとって、「質の高い楽しい学び」は決して目新しいものではない。それなのに「探究」というフレーズを前面に押し出したブームのようになっていることに対しては、冷ややかに捉えているのではないか。ブームまたはバブルのような動きは、以前のアクティブラーニングや昨今のSDGsと似てはいないか。・・・【情報の収集】

私は「探究的な思考方法や原理原則」と、今言われている「いわゆる探究学習」は別物だと思っている。「いわゆる探究学習」の中に、「探究的な思考方法や原理原則」が同居していることが多いので、両者は同一のものと捉えられがちである。両者が同居していない場合は、自由研究の中でも質の低いものになってしまう。だが、取り組んでいるカリキュラムやプログラムの名称に「探究」というフレーズが付いてしまっていると、それもしっかりしてした探究学習だと誤解してしまう。教科学習の方でも、効率的にインプットだけを考えれば、そこに「探究的な思考方法や原理原則」はないので、よく言われる「詰め込み型」で、つまらないものという評価を受けてしまう。・・・【整理・分析】

この点を、「探究的な思考方法や原理原則」が含まれているかどうかという縦軸と、教科学習かテーマ学習(自由研究、問題解決学習)かという横軸で構成されるマトリクス図で考えてみたい。・・・【整理・分析】

このマトリクス図に基づけば、テーマ学習だが「探究的な思考方法や原理原則」を含まないものまでを、しっかりとした探究学習と誤解してしまって、それと教科学習を対比したときに前者を優位に捉えることの違和感の理由がはっきりしてくる。そして、テーマ学習かつ「探究的な思考方法や原理原則」有りと、教科学習かつ「探究的な思考方法や原理原則」有りの対比ならば、両者は対等と評価できる。これまでの教科学習の土台を脇役にして、救世主のような輝かしい新しい存在のように探究学習を打ち出す戦略は、分かりやすいしインパクトがあるかもしれない。だが、それでは今まで教科学習に心を砕いてきた先生たちが積み上げてきた学びに失礼である。積み上げてきたものは脇に置いておいて、これまでとは違うことをしてくださいとお願いするのは敬意に欠ける。・・・【まとめ・表現】

これまでの学びがさらに輝きを増すスパイスとして、探究的な要素の活用を共有していくことが大切である。私が大切にしたいのは、「今までの否定でも、新しいことをゼロから要求するものでもない探究」である。「大掛かりに手間暇をかけずとも進めていけるような探究」である。これを敢えて命名するならば「小資本の探究」とか「普段着の探究」とかになるだろうか。ちょっとお洒落に表現するならば、グラミン銀行のマイクロクレジットのイメージで「マイクロ探究」だろうか。・・・【まとめ・表現】

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