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★我楽多だらけの製哲書(29)★~自己研鑽の位置づけの転換とビル・ゲイツ~

暦は12月になり、冬休みが近づいてくる。長期休みは自己研鑽の時期である。長期休みのメインは夏休みであり、例年7月後半から8月は自己研鑽の機会が集中する時期であるが、今年の夏は、各種セミナーがコロナの関係で中止またはオンライン開催となっていた。オンラインで参加した各種セミナーの内容の全容については別の機会に述べるとして、今回は、夏に参加した2つの研鑽に焦点を当てて話をしようと思う。

今回話題にする研鑽は2つあり、どちらも資格・免許に関わるものである。
1つは「学芸員」に関わるもので、放送大学の科目を履修し、7月後半に単位認定試験があった。履修科目は、「博物館概論」や「博物館経営論」などで、今学期は合計6科目であった。7月後半の単位認定試験に向けて、学期途中に通信指導などもあり、ボリュームのあるテキストをしっかり確認して、単位認定試験に臨んだ。6科目はそれぞれ別科目とはいえ、「博物館」という共通のテーマの下にあるため、関連する部分が非常に多く、6科目を履修したことによって、広がりや深みのある学びになったと感じている。

ただ、このとき履修した科目だけでは学芸員の資格取得にはならず、残り2科目ほど履修した上で、博物館実習先を探さねばならないので、実際に資格取得までにはもう少し時間がかかりそうである。

当初は単に資格を増やしたいという気持ちだけで履修をしたのだが、博物館について多角的に学ぶ中で、博物館に関わる学びは、「探究学習」そのものであるという実感を持っている。学習指導要領においても、各教科だけでなく「総合的な学習の時間」で、博物館や美術館を活用することについての記述があり、暮らし・伝統・文化など自分たちが生活する地域の特色と関わり合いを持つ課題を取り上げて学びを進めるために、博物館や美術館を活用することは有効である。博物館・美術館の展示・作品を「観察」し、「気づき・疑問」を持ち、その気づきを「言語として明確化」したり、疑問に関連する原因や結果を導き出すため「推論を通じ一般化または具体化」したりしていく姿は、まさに「探究活動の本質」である。さらに、それらの気づき・疑問から展開される考察を他者と共有する過程では、「表現力やコミュニケーション力」が磨かれていく。

もう一つは「免許更新」に関わるもので、教員等育成事業推進機構が運営しているオンライン型の教員免許状更新講習を受講し、8月最初に修了・履修認定試験があった。履修科目は、20単位を履修すれば良いので必修1科目4単位、選択必修1科目4単位を除けば、残り12単位なので、選択は3科目で良いのだが、せっかくならば色々なテーマを学んでおきたいと考えていたので、選択を4科目履修することにした(もちろんその分、お金はかかってしまったが)。

社会科の教員としては来年度から「公共」が新設されることもあり、また「総合的な『探究』の時間」が始まるということで、それらとの結びつきが強い科目を履修しておきたいという思いが強かった。そこで選択4科目は、「学校における消費者教育」、「わかりやすい環境問題」、「ロールプレイを用いた組織的対応の理解」、「SDGs・ESDの学び方」を選ぶことにした。そのうち、「ロールプレイを用いた組織的対応の理解」は直接的には生徒対応・保護者対応の内容と考えられたが、生徒の様子に応じて声かけを考える視点、保護者の訴えの背景にあるものについて考える視点などは、探究学習における問題解決にも通ずると感じ、一石二鳥かもしれないという思いから履修を決めたのである。

講習は1科目につき7講座あり、各講座のビデオ(30分程度)を視聴した後に単元テストを受け、7講座全て受け終わると、模擬テストを受けて完了する形だったので、それが6科目分あったため、なかなかのボリュームの集中講義であった。

「変わることがなければ成長することもない。成長することがなければ真に生きていない。」
これはアメリカの実業家でマイクロソフトの共同創業者でもあるビル・ゲイツの言葉である。

(以下、考察は続く)

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