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▶無『意』味・感想〔228〕◀(2024年7月2日)

しばらくの間、この写真の建物は「銭湯」だと思っていました。
のれんの文字は「にしだ場」と書いてあるのですが、勝手に「にしだ湯」だと思っていたのです。

銭湯は入口にのれんがかかっているイメージが強く、のれんの色も紺色で、私にとってはそれも銭湯のイメージと結びついていたのです。

そしてのれんの横に、吊るして干してある布巾なども、自分が持ってしまっていた銭湯のイメージを強化していたのだと思います。

とはいうものの、のれんにはしっかりと「やきとり」と書いてあるので、落ち着いて観察すれば、ここが銭湯ではないことは明らかです。しかし、人間は目に飛び込んでくる情報の全てを対等に受け取っているわけではなく、それぞれの思い込みなどによって知らず知らずのうちに認知する情報を取捨選択してしまっているものです。

自分が「やきとり」の文字を見逃して、都合の良い情報だけで「銭湯」だと思っていたことに気づいたとき、映画の『シックス・センス』のセリフが頭をよぎりました。

「自分たちの見たいものしか見ない。」

映画ではこれは幽霊たちについて述べたものですが、私も同じように見たいものだけを見ていたようです。

【連続投稿:1017日目】

#この街がすき   #旅のフォトアルバム

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