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異国の同級生

2001年9月。サンフランシスコ。

現地に留学していた郷里の同級生と、全盛期のバリー・ボンズを観に行った。

確か彼女にとって、初めてのメジャーリーグ観戦だったと記憶している。そして後日、今度はオークランドへ彼女の遠い親族も加わり、ルーキーのイチローを観に行った。

彼女の祖先の一部が移民として海を渡り、その子孫がサンフランシスコに住んでいた。ジュリアという、少し年上の女性だった。自分のルーツを知るために、私の郷里に来たことがあると言っていた。

同級生はその後も学びを続け、異国のひとと暮らし、子を育て、海の向こうの人であり続けている。

私たちは海沿いの小さな町に育った。わずか45人ほどの同級生のひとりが、異国でそんな人生を送っているのを、私は誇りに思っている。








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