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実践事例:地域の可能性をAIで加速する!百瀬 剛さんの取り組み

こんにちは。変革実践プログラムのリード・コーチの渋谷です(渋谷 健のプロフィールはこちらから)。

今回は2019年の卒業生で、長野地域でのAIの普及・活用に取り組んでいる、一般社団法人 長野県ディープラーニング協会 代表理事の百瀬 剛さんをご紹介します。現在は行政や大学、企業と連携したAI人財育成や産業活用施策に関わっています。

AIをすべての人に、当たり前に

昨今話題になっているAI(人工知能)は特別なものではなく、むしろ”当たり前”に社会で使われてこそ価値があるものです。一方でAIに関心があってもAIに触れる機会がない方もまだまだ多いのが実情です。特に地方部であるほどに。

そこで百瀬さんは長野県の地域を対象にまずは”AIを身近に知ってもらう”ための場づくりを進めています。セミナーや信州AIサロンを展開したり、個別の企業や大学からの相談にのったりなど、AIに関する情報提供を精力的に行っています。

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技術格差=地域格差の構造を壊す

最先端技術は都市部に集まり活用されます。一方で地方部への伝達は遅れ、それは格差となっていきます。しかしながら状況は変わりました。遅れはあったもののインターネットの普及は地方部まで広がり、現在は都市部と並んで地方部でも最先端技術を活用可能になっています。

百瀬さんはこの点に着目し、AIについて都市部とそん色のない産業構造やサービス品質の実現を目指して、2019年に長野県ディープラーニング協会を立ち上げました。そして技術格差を解決し、そして地域格差を解決していく実践的な活動を長野地域の人たちを巻き込みながら展開しています。

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地域の可能性をAIの力で加速する!

AIは産業での活用可能性が非常に高いです。とくにAI技術の一つであるディープラーニングは汎用目的技術であり、インターネット同様に社会全体に大きな影響をもたらすと言われています。一方で日本の99.7%を占める中小・零細企業ではなかなか活用の糸口が見いだせず、可能性を埋没させてしまっています。

そこで百瀬さんはAIによって加速し得る地域の中小・零細企業とつながり、とくに”まずは知ってみよう”・”やってみよう”と動き出せる経営者へ積極的に支援をしています。彼らが成果を創出することで周囲にもAIに対する理解が進み、地域全体の産業活性につながると考えているからです。

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実践事例:自動車補修部品発注の効率化

百瀬さんは実際、車検などの際の自動車メンテナンス時に必要となる補修部品発注業務の効率化をAIで実現しています。従来、車検証等をFAXで送ったり、部品を確認して発注書を起こすなどの作業が必要なものでした。これをスマートフォンのカメラで撮影することで、必要な発注先に必要な情報を受け渡せる仕組みとして実現しています。

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このAI活用の事例がユニークなのは、既存のシステムとすでに一般化したAI技術を組み合わせて実現していることです。特別な技術開発を行ったわけではありません。大事なことは技術をいかに組み合わせて応用するか。今回は自動車部品を対象にしていましたが、今後は工場の機材などにも活用可能性は広がりそうです。変革実践プログラムでも多くのプレイヤーが実際にデジタルを活用することが求められています。百瀬さんのアクションが広く必要とされるのも時間の問題ですね!

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