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郷に入れば郷に従え

イスラム教が日本に根付かない訳

 世界の三大宗教は、キリスト教、仏教、イスラム教と言われている。
 このうちキリスト教と仏教については、ある程度日本の文化と融合していると言ってもいいかもしれない。
 教会に行ったこともない、信者でもないのにクリスマス、ハロウィーン、バレンタインは大いに楽しむなど、日本ではキリスト教は商業主義と密着しているほか、結婚式も教会でする方も少ながらずいるなど巧妙に冠婚葬祭に入り込んでいる。
 仏教に至ってはキリスト教よりもはるかに長い歴史があり、もはや日本古来の宗教である神道と双角を成すと言っても過言ではないだろう。
 これらは、この世のあらゆるものに神性を見出すという神道の開かれた宗教観がなせるわざなのだろう。

 かたやイスラム教はどうだろうか。
 日本ではイスラム教の影は薄く、2020年時点での統計ではその信者数は日本の総人口1億あまりの0.1パーセントである23万人しかいないらしい。
 そう言えば、イスラム教を起源とする文化で日本に浸透しているものと聞かれてもほとんど思いつかない。

 では、なぜ日本ではイスラム教が普及しないのだろう。
 理由はいろいろあるようであるが
  ・頑なな一神教であるため、日本人の宗
   教観と合わないこと
  ・豚肉やアルコールの禁止など食の制限
   があること
  ・一日5回にも及ぶ礼拝や年1回の断食
  (ラマダン)の苦行など厳しいルールが
   あること
  ・女性への差別や偏見があること
  ・テロや戦争などが横行している危険な
   地域の宗教であること
  ・これまで日本とはあまり往来のなかっ
   た地域であること
などマイナスイメージが先行していることが大きいが、最近はこれにもっと大きな問題が絡んでくる。
 それは、彼らが
   移民として押し寄せた場合のトラブル
   が世界的に起きていること
だ。
 現在西欧では、各国で移民の問題があとを絶たないが、特にイスラム圏からの移民とのトラブルが多いらしい。
 どうもイスラム教徒は他国に行っても自国の文化や習慣で生活していくことをことさら重視するらしく、そのことが他国の文化などと衝突するパターンが多いらしい。
 本来他国に行けば
   郷に入れば郷に従え
という諺が示すとおり、ある程度お世話になる国の文化や習慣を受け入れるものである。

 この諺は、日本特有の考えと思っている方もいらっしゃるかもしれないが、英語でも
   When in Rome,do as the Romans do
   (ローマではローマ人のようにふるまえ)
と言うし、日本の諺も
   入郷隋俗
という同じ意味あいの中国の古い禅宗の句を語源としている。
 そのほか世界各地においても同じような意味合いの諺が散見されることから、むしろイスラム圏の考えのほうが特殊と言える。

 このためフランスでは過去にそのことを遠因とする大規模な暴動が起こったり、ドイツでもイスラム系の人口がドイツ人より多くなった地域が現れて本来の学校教育が崩壊したりするなど、他国の秩序や習慣を破壊してまでも自分たちの主義・主張を貫こうとする傾向が強い。

 その理由も、イスラム教の頑なな一神教という性格が影響している。
 つまり、どの国に行っても他国の文化や宗教を受け入れようとせず、自分たちの文化圏を作ろうとする傾向が強いので、その国の国民と融和することがあまりないのだ。
 ただこのような傾向は、何もイスラム教信者だけに限った問題ではないという面もあり、どの国の国民も世界中どこで暮らそうと自国に対する愛国心は大なり小なり持ち続けるものだが、彼らの場合はその程度が異常に高い。

 この頑なな一神教という宗教が成立した背景には、イスラム教が生まれた過酷な自然環境も影響しているようだ。
 中東と言えば砂漠が多い猛暑地帯である。

 豚肉やアルコールを禁止しているのも、砂漠という過酷な環境で生き抜くための知恵だったという側面もあるように思える。
 つまり豚は人間同様穀物を食べる動物であるので、豚を飼えば自分たちの食料が奪われるという側面があり、その共存が難しいと考えて羊やヤギなど植物を食べる動物にシフトしたのではないだろうか。
 アルコールについても、砂漠のような炎天下でアルコールを摂取するということは利尿作用により脱水症状を誘発し、命にかかわるという危険性もある。
 断食を行うというのも、過酷な環境で生き抜くための、いわば命を守るトレーニングという側面や、貧しさを分かち合うための心のトレーニングという側面もあるようだ。

 おまけに女性の就学、就職に厳しい制限があったり、自由恋愛や同性愛が禁止されており、それらイスラム世界の倫理観に反する行為は犯罪とされ、公開の場でのむち打ち刑や石投げの刑があるなど、国連の掲げるSDGs信奉者やジェンダーレス論者などが聞いたら卒倒するような一面もある。
 ちなみにSDGsを国を挙げて取り組んでいるには日本ぐらいで、他国はほとんど無視しており、自国の文化や習慣を優先している。

 ただこれらのことは国によりある程度の開きはあり、一概に全てのイスラム国家で成立しているわけではない。
 イスラム国家と言えど、そこまで戒律が厳しくない国もある。
 また、個々のイスラム教徒自体を否定するものではないことも申し添えたい。 
 イスラム国を旅すれば
   旅人には優しい
という意外な一面もあり、欧米諸国よりもフレンドリーに接することができたという人も多いほどらしい。

 そしてイスラム教信者は世界的には少しずつ増えているらしい。
 2060年までには、キリスト教や仏教を抜いて、世界で最も信者数が多い宗教になるという試算もあるそうだ。
 これは、イスラム教徒が異教徒と結婚すれば、異教徒のほうがイスラム教に改宗するのが原則らしく、その子供も強制的ににイスラム教信者にさせられるということや、棄教、つまり今信仰している宗教を捨てることはイスラム教では許されておらず、原則死刑になるという厳しい掟があることが背景にある。
 つまり自然と増えていく要素が内在するのである。
 日本はイスラム教信者が少ないので、あまりピンとこないかもしれないが、世界の宗教勢力図はそのようになっているらしい。

 日本でも少子高齢化に伴う労働力の確保という観点から、移民、つまり外国人労働者に門戸を開放しようとする動きが経済界、政界を中心に広がっている。
 欧米と同じ道をたどっているような気がするが、フランスやドイツのような轍は踏んで欲しくない。
 しかし日本でも、埼玉県などでは
   クルド人の問題
が既に発生しており、自治体は頭を悩ませている。
    日本でも住民が外国人と共生することに不安を感じている事態が発生しているのだ。 
 クルド人は、イランやシリア、トルコなど中東の国々に住むイスラム系民族のひとつであるが、世界中に約4500万人もいると言われているにもかかわらす、いまだに自分たちの国を持てていないという悲しい歴史もある。

 しかしその歴史と移民問題は別だ。
 またイスラム教は土葬が原則であるため、日本に在住するイスラム教徒が死亡した場合は、日本各地に10か所程度しかない自治体にその埋葬依頼が殺到する。
 日本も過去には土葬であったが、現在は公衆衛生の観点や狭い国土であるため墓地を広く確保できないという理由などから、宗教の別なく火葬が原則である。
 しかし彼らイスラム教徒は頑なに土葬に固執するため、上記自治体とのトラブルも絶えないという。
 もうひとつ厄介な問題は、彼らは宗教上の対立が生じた時、最悪の場合その相手側を
   聖戦(ジハード)
つまり、戦う相手と認識するということだ。
 各国で、自らの主張を通すためには暴動も辞さないというのも、その宗教観から来ている。
 このため問題が解決しないとなったら、あらゆる手段を使って戦う意思を示す。
 それは時には
   宗教上の差別だ
と主張することにも表れるが、日本のメディアは、こと宗教問題や差別問題と主張する相手には腰が引けて報道も及び腰になる。
 国内では
   靖国問題
には固執して神道を蔑視するのに、外国の宗教には寛容なのだ。
 だから埼玉県の問題も主要メディアで全国的に扱われることはあまりない。

 かつてニューヨークの高層ビルに2機のジェット機がイスラム過激派によって「聖戦」として突っ込む大惨事があった。
 そうなってはもう宗教の問題では済まされないだろう。

 日本では、そこまではなくても、外国人による空き屋の買い占めや、自衛隊基地周辺の土地の買い占め、日本の大切な資源である水資源の買いあさりなどが静かに進行している。
 武器を取らない静かな戦争は始まっているとも見れる。
 このほか、日本のモノづくり文化の結晶とも言える技術資源を窃取するスパイ事案も横行しているのに、なぜかメディアはあまり取り上げず、スパイ防止法案審議の時には逆に
   監視社会になる
など、もはやアジテーション同様の感情論で血眼になって反対していた。
 
 かつて日本が有色人種の国で唯一欧米列強と肩を並べた20世紀初頭は、トルコをはじめとしたイスラム国家において日本は羨望の眼差しを持って見られた。
 そして「日本に続け」とばかりに、その鏡とされたが、もはやその栄光も過去のものとなってきつつある。

 今一度日本は、そのような歴史的経緯を踏まえ、もう一度有色人種の代表として国際社会で主張すべきところは主張する、強く正しい国になる時ではないだろうか。
 そして移民問題についても、必要であれば
   郷に入れば郷に従え
と強く主張すべき時なのかもしれない。
 そうしないと、本当に日本で聖戦(ジハード)が起きるかもしれない。
   
 



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