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限界集落化・・・

私が住んでいる地域は、過疎の流れが深刻である。

もういわいる限界集落と化している。

また最近も子供を持つ世帯が都会へと行ってしまった。

10年前

世帯:160 住人:約540人

現在

世帯:156 住人:約400人

世帯数が10年前よりほとんど変わっていない。

にもかかわらず、住んでいる住人は約140人(26%)と減っている。

つまりは、そこで育ってきた若い世代の流出に歯止めがかからないのであろう。(現在、65歳以上は50%近い)

私は、結婚を機に今住んでいる所(田舎)へやってきた。

どれくらい田舎だというと最寄りの信号機まで車で約20分だ。

私の住む地域は田舎ではあるが閉鎖的でもなく人々もやさしくすごしやすい(表面上かもしれないが)。住みにくくはまったくない。いまやネットがあれば商品も不自由なく都会と同じように手に入る。ではなぜ流出するのか?

6年ほどこの地域で暮らしているので、なぜ流出するのだろう?と考えてはいる。

ただ最近これが原因ではないかと思うようになってきた。

田舎はやはり行事ごとが多い。特に子育てをする世帯にとってはそれは重労働に他ならない。その最たる例が「消防団」という存在だろう。

都会に住む人は、あまり聞きなれない言葉だろう。私もこの地域に移住するまでは全く聞いたこともなかった。

「消防団」とは、火災予防運動を行ったり、消防士が駆けつける前に地元で消火活動を行ったり、地域の防災(水害、風害、地震等)を担ったりするものだ。立派で、なくてはならない存在だとは思う。

私は、「消防団」という存在を否定はしない。

ただ田舎ほど本来の目的からかけ離れた存在になっているのではないかと思うようになっている。

その最たる例が「ポンプ操法大会」という存在である。

地域によってはほぼ毎年「ポンプ操法」の練習をしているだろう。

私の地域もその1つではある。

「ポンプ操法(ポンソウ)」も実際の消火活動をするうえで大事なものだとは思う。

ただ「ポンプ操法大会」というものが「消防団」の本来業務からかけ離れさす原因になっている気がする。

つまりこの地域の若い人の中では「消防団」=「ポンプ操法クラブ」となっているのではないかと思う。

ポンプ操法大会のための練習は過酷だ。少し実際あった私の例を挙げてみる

4:00起床

4:30-7:00 ポンプ操法練習

7:00-8:00 朝の家でのバタバタ(朝のいわゆる忙しい時間)

8:00-20:00(21:00)仕事(本業)

20:00(21:00)-22:00 夜の家でのバタバタ(子供のご飯、風呂等)

22:00-24:00 自由時間(ぐったり)

24:00-4:30 実際に火事があり出動(消防団)

4:30-7:00 ポンプ操法練習

7:00-8:00 朝の家でのバタバタ

8:00-20:00(21:00)仕事(本業)

20:00(21:00)-22:00 夜の家でのバタバタ

22:00-24:00 自由時間(ぐったり)

24:00-4:00 睡眠

4:00 起床

4:30-7:00 ポンプ操法練習

・・・・・2~4か月ほど土日関係なく続く。

(土日は昼からも練習があり、その後飲み会)

土日はほぼ1日いないので家事や育児は妻任せになる・・・・(後で怖っ)

さあこれをみて「消防団」やりたいと思う人がいるか?ボランティアで。(地域によっては給料が手元に渡るらしいが・・・)

若い世代ほどお金よりも自分の時間を大切にする。家族を大事にする。

若者の流出を促進させているのはこれが原因なのではないか!

仕事がない、病院がない、娯楽がない・・・ほかにも原因がなくはないが、じゃあなぜ今の50歳以上の世代は残っているのか?

もう「消防団」を根底から見直す時期に、この地域は来ているのではないか?

私の住む地域も団員20名中1年に一回でも来てくれるのはもう10名ほど・・・・

「消防団」というあり方を見直さない限り、この地域は衰退の一途をたどるだろうと私は思う。この地域はもう手遅れかも。

地域(国)は、「若者世帯の善意」、「子育て世帯の善意」を悪用してはならないと思う。「いままでもそうやってきたから」は通用しない。前例踏襲はもう時代遅れだ。

地域(国)が、率先して、地域の行事含む仕事の過重労働を避けさせ家族のもとですごさせるようにしなければこの国に未来はないと思う。

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