お母さんは「てきとう」を学ぶの

これは私が出産した産院の助産師さんの言葉だ。
私は出産直後、かなり怖がっていた。首も座らない、目もろくに開いていない、力を込めればすぐに壊れてしまいそうな赤ちゃんをどう扱っていいか、怯えていた。

どう触ったらいいのか、どう抱っこすればいいのか、どう授乳させればいいのか、目をどのくらい離しても大丈夫なのか
「正解」は一体なんなのか。
助産師さんに聞いてばかりいた。

助産師さんは少し息をついてから

「あなたはそうやってずっと真面目にカッチカチに生きてきたんでしょう」


「でもそれだけじゃやっていけないし、疲れてしまうわよ」

「赤ちゃんは意外と死なないから!
お母さんは子どもから【てきとう】を学ぶの」

と言ってくれた。

思えば学校の刷り込みなのだろうか、私は「正解」が何処かにあるとおもって、それを探す作業ばかりいつもしていた気がする。

「正解」など何処にもない。

目の前のことに向き合って何とかこなすしかないのだ。

助産師さんの言葉は私の力んだ肩をほぐしてくれた。

確かに私のお母さんも おばあちゃんも友達が話すその子のお母さんも ネタになっちゃうくらい細かいことは気にしない!って時があるなあと思い出して微笑ましくなる。

正解を探しても仕方ない時を乗り越えてきたのだろうか。

現在の私の選択が子どもに影響を与えるかもしれないし、与えないかもしれない。

先のことは誰にも分からない。

自分のしていることが正解なのだろうか、と悩んでいる人に、この助産師さんの言葉を分け合いたいなと思い書きました。

お父さんでも お母さんでも 誰でも 正解に怯えるひとに。


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