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リモートワークの生産性を高めるドキュメント文化について

こんにちは、9割の方がリモートワークで働いているAcompanyの近藤です。

生産性について言及されることが多いリモートワークですが、今回はドキュメント文化という観点で記事を書いていきます。
リモートワークにおける生産性について困っている誰かの参考になればと思います!

また、この記事はAcompanyのアカンクリスマスアドベントカレンダー2023をきっかけに書いています🎅!19日目の記事になります!

リモートワークによる生産性の課題

まず、リモートワークによって生産性に課題が発生する理由について簡単に考察してみます。

オフィスワークからリモートワークに移行する前は、業務遂行に必要な情報を「近くの知っていそうな誰かに聞く」ことができました。
しかし、移行後には「近くの知っていそうな誰か」が物理的に存在しないので、この手段を実行することが難しくなりました。
結果的に、業務に必要な情報を入手することができなくなるケースが発生し、生産性が低下することにつながると考えられます。

もう少し踏み込んでみると、この「知っていそうな誰か」が意味するものは、その人しか知らない「暗黙知」であると言えます。
つまり、この「暗黙知」に依存しているがために、業務遂行に支障が出ているとも言えます。
したがって、以前は「暗黙知」へのアクセスが容易であったために課題がなかったが、リモートワークへの移行によってアクセスが難しくなり、課題が顕在化したと言えます。

解決策のアイディア

業務に必要な情報が暗黙知となっていおることが課題の1つだと分かったので、暗黙知を形式知(言語化された知識)にしてあげればよいです。

そこで、オンライン上に豊富なドキュメントを残す文化を作ることが解決策として考えられます。

暗黙知は知らず知らずのうちに溜まってしまうものだと仮定すると、普段の業務遂行の中で、形式知にする力学を発生させることが重要です。
そのためにドキュメントを残すことを文化として会社に根付かせる必要があります。

具体例:Acompanyのドキュメント文化について

Acompanyの場合、2020年初頭から組織が拡大してきたため、流行の感染症のために、リモートワーク前提の状態で組織運営をする必要に迫られました。
また、IT系スタートアップであるという背景もあり、Slack・Notion・Google Workspaceという令和のスタートアップ3種の神器を利用することができたことが功を奏しています。

その上で、Acompanyが具体的にどのように情報をドキュメント化(形式知化)しているかを以下に記載します。大きく分けて3つの情報を利用しています。

ストック情報

長期間にわたって利用可能な情報源です。頻繁に参照されるというよりは、必要な時に参照する方法で利用されます。情報の更新が行われます。

具体例

  • Notion

    • 全社Wiki・チームWiki

      • 全社方針やOKR、ガイドライン、ルールなどが配置されています。共通で必要とされる情報が更新性を持って置かれています。

    • 勉強会資料・動画

      • 社内外で実施した勉強会のパワポ資料や動画です。個別のトピックについて自由に学習可能です。

  • Google Drive

    • パワポ・エクセル・ワード資料

    • 論文

  • GitHub

    • Acompanyのソフトウェアのソースコードが配置されています。ソフトウェアエンジニアやR&Dエンジニアが主として利用します。

  • ブログ

    • Acompanyの事業上重要なトピックについてはブログとして発信しており、社内外で利用可能です。現在は主に個人データにまつわる技術と法律について扱っています。

準ストック情報

時間経過によって情報の価値がゆったりと低下する情報源です。こちらは毎日利用されます。しかし、時間経過に伴って古い情報となります。情報の更新は行われません。

具体例

  • Notion

    • 議事録

      • 社内外のミーティングの議事録です。非常にカチッとしたものではないですが、テンプレート機能を利用して一定のフォーマットにしたがって記載されています。

    • プロジェクト管理ページ

      • プロジェクト毎に大目的とスケジュールが記載されており、議事録を含むこともあります。基本的にはプロジェクトメンバーが利用します。

    • 個人ページ

      • 個人が一人で自由に利用して良いページです。本人にとって重要な情報をまとめるために利用されていたり、自身のメモ帳として利用されていたりします。

    • RFC(Request For Comment)

      • ソフトウェアエンジニアが利用する技術仕様の提案文書です。ソフトウェアの設計の意図と具体提案を取りまとめたものです。過去の仕様決定背景を知ることが可能です。ただし実装後の更新性は欠いており、GitHub上のコードが最新の実態を示します。

フロー情報

時間経過によって情報の価値が急速に低下する"情報"です。こちらは非常に高頻度に毎日利用します。基本的には"情報源"としてはみなしません。

具体例

  • Slack

    • 業務用チャンネル

      • 業務に利用するメインのチャンネルです。トピック毎に細分化されて運用されます。

    • timesチャンネル

      • 個人に1つ割り当てられるチャンネルです。基本的には自由に利用します。リモートワークにおける雑談の役割を一部になっています。しばしば業務に関係するアイディアがここから出てくることもあります。詳しくはこちらの記事やPodcastにて紹介しています。

  • Gmail

    • 社外の方とのやりとりに利用します。

文化形成に重要だったもの

リモートワーク前提で成長してきたスタートアップであることが大きなアドバンテージであることを承知しつつも、以下の2点がドキュメント文化形成に重要でした。

Notionによるリアルタイム同時編集機能

Notionのページは、記載された内容に対して同時に複数人が編集やコメントができるため、ディスカッションの際の共通の情報源として利用しやすいです。
また、音声での議論をしつつも、手元では別観点の投げかけを記載したり、誰かのコメントに対して返信をしたりと、音声とテキストの2チャンネルで議論できる点が非常に便利です。
一度、この2チャンネル議論に慣れてしまうと、Notionの議事録がないとムズムズするようになります。
これがドキュメント文化として根付いた大きな要因なのではと思います。

NotionとSlackによるテキストコミュニケーションの常態化

音声でのやりとりは明示的にミーティングをセットするか、音声でのコミュニケーションを打診する以外では行われないので、基本スタンスがテキストコミュニケーションになります。
結果的に、SlackやNotionなどでテキストを用いてやりとりすることが常態化し、ドキュメントを書くという文化が根付いたのではと思います。
もちろん、音声によるコミュニケーションも非常に重要視していますが、同じようにテキストで解決することも重要視しています。トピックによって手段を変えることが重要だと考えます。

まとめ

  • リモートワークでは誰かの暗黙知に頼る手段が取りにくい

  • オンライン上に豊富なドキュメントを残す文化を作ることが解決策の1つ

  • 暗黙知から形式知に変換することで、暗黙知に頼るケースを減らすことができる

  • Acompanyでは、NotionとSlackによってテキストコミュニケーションとドキュメントを書くことが基本の業務に組み込まれ、ドキュメント文化を形成することができた


最後に宣伝

フルリモートワーク9割のAcompanyでは、以下の職種を大募集しています!

もし少しでも気になった方はぜひご連絡ください!
近藤のツイッターのDMか、こちらのページから連絡いただけると嬉しいです😇

それではみなさん、Happy Hacking🎅🎄!


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