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デザイナーのためのデザイン業務委託契約書【ひな形/商用利用可能/利用許諾型】【Wordでダウンロード可能】【メールでご質問可能】

デザイナーの皆様、こんにちは。「契約書が必要になったけど自分で作成できるのか、やったことがないから心配」などと迷われていませんか。デザイン制作においてクライアントとの契約書は、トラブル防止と権利関係の明確化に不可欠です。しかし、契約書の作成は専門的な知識が必要で、時間もかかるため、多くのデザイナーにとって負担になっているのが現状です。

そこで、デザイナーの皆様が安心して使える契約書のひな形と解説を用意しました。このひな形は、以下のようなお悩みを抱えるデザイナーの方々に最適です。

・クライアントとの金銭トラブルや著作権トラブルを未然に防ぎたい
・著作権を保持したまま、クライアントに利用許諾(ライセンス)したい。それを契約書にどうやって表したらよいかわからない
・プロフェッショナルとして、きちんとした契約書を用意しておきたい
・別に相手方と揉める心配はないけれど、発注額も大きくなってきたので一応契約書を交わしておきたいし、相手もそれを望んでいると思う

ひな形には、わかりやすい解説をつけてありますのから、契約書の内容を理解しやすく、必要に応じてご自身でカスタマイズが可能です。さらにご不明な点があれば、メールでご質問可能です(10往復程度)。契約書作成自体が初めてでも、初歩的なことでも遠慮なくご連絡ください。
この記事のひな形と、メールによるご質問を組み合わせることにより、法律の専門家でなくてもデザイナーさんご自身の手で、最適な内容の契約書を作成することができます。

契約書作成を通して、契約自体に詳しくなる機会にもなると思います。契約も熟知すれば今後のビジネスにとっても有益です。クライアントに対してもプロフェッショナルなイメージを与え、信頼性を高め、長期的な取引関係の構築につながります。ぜひひな形を活用して、メールでのご質問も活用して、安心かつ円滑なデザイン制作を実現してください。

こんな時につかえるひな形です
・クライアントとの金銭トラブルや著作権トラブルを予防したい
・状況的に相手が契約書を要望しているので、自分から提示したい
・著作権は保持したままにして、作品や成果物を相手に利用許諾(ライセンス)したい(譲渡ではなく許諾のタイプで契約したい。著作権は部分的に保持する必要がある。)
・将来に備えてきちんとした契約書を用意しておきたい、契約のリテラシーや理解を高めておきたい


デザイン業務委託契約書のひな形です

具体的な内容は、デザイナーがデザイン案件(ロゴ、ロゴガイドライン、イラスト、リーフレット、その他デザインコンテンツ制作等)をクライアントから受託する契約書のひな形です。正直秘伝級のノウハウなので公開は迷いましたが、多くのデザイナーの方が迷われていらっしゃるので踏み切ります。
すぐに編集に取り掛かれるよう、Wordファイルをダウンロードできるようにしました。さらに、安心してお使いいただきたいので、ご不明点はメールでご質問いただけます。「こんなことを聞いてもいいのだろうか?」と迷われるような初歩的なご質問であっても、お気兼ねなくご質問ください。

コンテンツ制作の業務委託に幅広く使える

制作するデザインの詳細(内容、形式、諸条件)を記入できるようになっています。また、納期や支払条件についても明確にできる内容です。修正回数の指定などもできるようになっているので、これらの規定により、発注内容についての期待のずれ、認識のギャップが起こりにくくなります。

著作権はデザイナーに残るタイプ(利用許諾型)です

納入されたコンテンツの著作権はクライアントに譲渡せず、デザイナーに留保する内容です。納入した著作物(デザイン)の利用を相手に利用許諾(ライセンス)することで、一定期間、クライアントがデザインを利用できるようにします。クライアントによっては買い取りを希望することがあります。

著作権をデザイナーからクライアントに譲渡する場合は、また別の契約内容になりますので、ご注意ください。

・著作権を「譲渡」する場合はこちらをお使いください。
デザイナー向け業務委託契約書 【著作権譲渡型】

キャンセル料規定

案件の完成前に契約が解除された場合の報酬も、契約時点である程度ルールを合意しておいた方が、実際にそうなった場合に請求しやすくなります。ひな形にはキャンセル料の条項があり、任意の料率(%)を設定することができます。

依頼の追加など、内容変更規定

クライアントが途中で制作内容を変更したり、追加したりした場合には、必要に応じて対価も変更できるようにしました。

ポートフォリオとしての利用に対応

デザイナー側がホームページなどに実績として公開することについて、契約時点でクライアントの承諾を得ておく方が安心です。ひな形にはポートフォリオとしての利用を承諾する条項がありますから、必要に応じて事前にクライアントの承諾を確認しておくことができます。

電子契約にも対応可能

紙の契約書でも、電子契約でも締結できるよう、後文の文言を調整してあります。これにより、「今回は紙契約だけど、将来的に電子契約も使う」といった、どちらの場合にも使えるひな形になっています。

このひな形に含まれている条項

この契約書のひな形には以下の条項が含まれています。
第1条 (業務の委託)
第2条 (納入)
第3条(検品)
第4条(契約不適合責任)
第5条 (権利の帰属)
第6条 (利用許諾)
第7条(独占的利用許諾)
第8条(ポートフォリオとしての利用)
第9条(対価)
第10条(対価の追加又は変更)
第11条 (二次的利用)
第12条 (キャンセル料)
第13条(期間)
第14条(譲渡禁止)
第15条(損害賠償)
第16条(解除)
第17条(反社会的勢力の排除)  (←省略可)
第18条(準拠法及び合意管轄)
第19条 (協議)

【免責事項】

当方が提供する契約書のひな形は一般的な形式や構成を示すものであり、特定の法的状況や個々の取引に適用されるべき内容を保証するものではありません。契約書のひな形はあくまでも参考資料であり、法的助言や専門的な意見を代替するものではありません。以下をご理解ください。

1.当方の契約書ひな形は参考資料です。特定の法的状況への適用は保証しません。
2.ひな形は法的助言の代替にはなりません。作成代行サービスとは異なるため、個別の条文についてのお問い合わせにはお答えできません。
3.利用者は、ひな形を自身の責任でカスタマイズし、使用してください。当方は、誤字脱字、表現上の間違いや矛盾を含むすべての内容の誤り、及び契約書のひな形に関連する利用者の行動や取引の結果について、ひな形の利用による損害や損失について責任を負いません。

ご購入いただく前に、利用条件を十分に理解し、ご自身の責任においてご判断ください。

【ひな形を使うメリット】

この記事のひな形は、よくあるネットの教科書サンプル的な、机上の空論のようなものではありません。実際の業務で様々なシチュエーションやデザイナー自身の本音、ニーズを反映し、発注者とのやり取りを経て洗練された、生きた契約書を基に作成されたオリジナルのものです。同じひな形は他には存在しません。

見た目だけそれらしい一般的な内容ではなく、長年継ぎ足された秘伝のタレのようなノウハウであり、シチュエーションに特化した内容となっています。ぜひ、あなたのデザインビジネスに活用してください。

■デザイン業務委託契約書の雛形

発注者(クライアント)を「甲」、デザイナーを「乙」としています。編集してお使いいただけます。

           デザイン業務委託契約書
クライアント名 株式会社〇〇〇〇(以下「甲」といいます。)と、〇〇〇〇(デザイナーの屋号・フリーランス名・法人名等)(以下「乙」といいます。)とは、ロゴ制作(←キャラクター制作/〇〇デザイン作成等、任意に記載してください)業務の委託に関し、本日以下のとおり契約を締結します。

第1条 (業務の委託)
 甲は、乙に対し、以下のロゴデザイン(ロゴガイドライン/イラスト/リーフレット等)(以下「本件デザイン」といいます。)の制作業務を委託し、乙はこれを受託します。


(1)目的、仕様:(〇〇向けブランドロゴ、〇〇の用途のパンフレット、別途定める仕様書によるイラスト〇点、等)
(2)サイズや形態:(データ形式、ページ数、画像の枚数等)
(3)資料等:(参考資料、ラフ、イメージ、指示書、その他の定義や約束事)
(4)その他の条件:(修正回数の制限等)


第2条 (納入)
 乙は甲に対し、本件デザインを、以下の方式によって、令和〇年〇月〇日までに(または「別途甲乙間で定める日時までに」等)、甲に対して納入するものとします。
                  記
ai(Word、PDF、JPEG、psd等)データにて、甲が指定するオンラインストレージ上にアップロードする(または「甲が指定するメールアドレス宛に本件デザインのファイルを添付してメール送信する」等)方法

第3条(検品)
甲は、乙より本件デザインの納入がなされた後、直ちに本件デザインを検査して、間違い、数量過不足、あらかじめ合意した仕様に合致しない等の齟齬がある場合には、直ちに乙に通知するものとします。

(Wordファイルはこのページの下部からダウンロードできます。)

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