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JC論:Active Citizen Frameworkの実践⑤

実践③実践④で、目的が定まったら、次は持続可能な解決策の開発です。

持続可能な解決策とは

問題の解決策は一つとは限りません。例えばおなかをすかしている子供がいるという問題があったとして、その子供に食べ物を与えるのは一つの解決策ですが、次の日にはその子はおなかをすかしてしまうであろうという意味で持続的ではありません。おなかをすかしている原因が例えば貧困であったなら、貧困を解決することを目的とすべきでしょう。そして、貧困の原因が親のギャンブル依存であれば、親をギャンブル依存から脱却させたり、ならないようにするキャンペーンや人材育成を行うことが持続可能な解決策になります。ここまで十分に分析を重ね、適切な目的を設定していれば持続的な解決策にかなり近づいているはずです。

持続可能な解決策のポイント

事業の作り方(最新)

持続可能な解決策を考える上でのポイントは、上記の5つです。実質これが事業計画となります。事業の評価軸のところを参照してください。

何ができるかというところは、JCにはどんな事業があるか、を参照してください。重要なことは、持続可能な解決策になるように事業内容を選択するということです。また、これは計画議案の話でもあるので、「良い会議、良いJC」もぜひ参考にしてください。

重要なのは計画よりもやってみること

ただし、世界的には日本の青年会議所ほど精緻に計画して実行する青年会議所はありません。Active Citizen Framework(ACF)で重要なことは、計画を精緻化することではなく、分析、展開、実行、検証をできるだけ早く回す。ということです。

通常日本の青年会議所では、一つのテーマがあれば、そのテーマのために綿密に計画を練り、一度実行して1年が終わるということが大半です。しかしこれは褒められたことではありません。やってみなければわからないことはたくさんあります。どんなに会議で知恵を集めても、一度やってみた方がその知恵を上回ることは珍しくありません。

そんなことは日本の青年会議所では無理と思われるかもしれませんが、2019年度の日本青年会議所本会の委員会では、社会実験を1年で3回行うことを目標としました。その結果、実際に3回行って全国展開に成功した例もあります(多子社会創造会議など)。1度やってみた結果をもとにした次の計画の説得力はさすがでしたし、3度目にはだれもが納得できるものとなっていました。

ただし、そのためには一つ一つの議案をある程度簡易にする努力も必要です。2019年度は議案のフォーマットを簡素化し、会議運営も柔軟にしました。2020年度コロナの影響でオンライン会議が主流になり、会議運営はさらに柔軟になっているはずです。今こそACFの考え方を会議に取り込むとよいと思います。

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Active Citizen Frameworkの実践

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