マーケティングの基本的な考え方はずっと変わっていない
ここ数年でよく聞くようになったのは・・・
●事業ドメイン再定義:
自社の理念を振り返り、未来の生活者を予測したうえで、顧客への提供価値を改めて考え直し、事業ドメインを再定義する
●カテゴリー創造:
ブルーオーシャンになるように既存カテゴリーでコモディティ化しながら戦い続けるのではなく、新たなカテゴリーを創造して独り勝ちする
●カテゴリーブランディング:
カテゴリー創造とほぼ同義
●ブルーオーシャン戦略:
(ちょっと古いですが・・・)同じ土俵で血みどろの戦いを続けるレッドオーシャンから抜け出して、誰もいないブルーオーシャンで戦う
昔からずっとある考え方は・・・
●STP戦略(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング):
細かくセグメントして切り刻むのではなく、空いている席を見つけるために広く軸を切る
●ポーターの競争戦略:
差別化ではなく独自化で競争に勝つ
●ブランド人格・約束:
自社ブランドの根本的な理念を守ったうえで、今後生活者がどのように変化していくかの未来予測からバックキャスティングで、提供価値を規定し、それをもとにマーケティング4Pを考えていく
世の中が変化していく中で、マーケティング用語が色々できて、色々移り変わっていっているようにも見えるのだが、
マーケティングの基本的な考え方は、ずっと変わっていないと思う。
常に、新しい理論が出た雰囲気で、
新しいネーミングの考え方が出てきているが、ずっと言っているのは、
『自社の独自の提供価値を見つけ、勝てる場所で戦うこと』
なのだと思う。
それが難しくて、なかなかうまくいかないのだが、
マーケティングでやりたいことはずっと同じなのだと思う。
■データマーケティングの時代でも同じ
商売とは、作ったものを売ることであり、
マーケティングとは、生活者の声を聞いて、欲しいものを売ることなので、
近年のデータマーケティングは重要な変化なのだと思う。
つまり、これまではアンケート調査やインタビュー調査などの「意識データ」で生活者の声を見ていたが、
現在はそれに加えて、実際に生活者がとった「行動データ」(主にWEB行動データ)で生活者の声を見れるようになったことで、
生活者の声の解像度があがったのだと思う。
アンケートで答える内容と、行動が違うことなんて、ざらにあることであり、
人間が合理的な判断だけで購買なんてしないので、実際の行動データも見ることはとても重要。
意識データと行動データの両方をもって、生活者の欲しいものを売るということを行っていく必要がある。
もちろん商材によって差はある。
ジュースやお菓子のような、購買単価が低い、失敗リスクが低いものは、
そのシチュエーションによってどのブランドを選ぶかは違うし、その時の気分で衝動的に購買するもの。
だから選ぶ確率を高めることが大切と言われている。
自動車や住宅や保険のような、購買単価が高く、失敗リスクが高い検討商材は、
企業から・第三者から・家族友人からなどの多面的な情報を入手したうえで、じっくり検討して購買するもの。
ただし、合理的な判断だけをしていたら、燃費の良い車だけが売れるし、保険なんかは比較検討しづらいような商品設計になっていて判断すら難しい。
つまり、このような高額の検討商材においても、合理的な判断だけで決めないのが人間なのだろう。
価値で感情が動き、
感情が行動を起こす。
つまり、生活者に期待される価値をつくることが根本にあるということ。
データマーケティングが重要とされる時代になった今でも変わらず、
生活者にとって重大な課題を見つけ、
それを解決する価値提供ができるかが最も重要なのだろう。
やはり、どの時代でも、マーケティングにおいて根本的に大切なことは変わらない。
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