第1回山田和彦賞授賞式および記念講演を振り返る

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2018年05月27日、私は京都大学iPS細胞研究所(CiRA,図00.01,[1])講堂を訪れ、第1回山田和彦賞授賞式および記念講演(以下同講演,[2],[3])に参加した。

京都大学iPS細胞研究所(CiRA)。

図00.01.京都大学iPS細胞研究所(CiRA)。

本記事で、私は同講演などで学んだ人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cell:iPSC)の最新研究を纏め、紹介する。

第01章 幹細胞

幹細胞(stem cell:SC)は、以下の2つの性質を持つ細胞である([4]のp.10-11)。

自己複製(self- renewal)能:そのままの状態を保ったまま増殖できる。

分化(differentiation)能:個体を形成する特殊化した細胞種へ変化できる。

多くのSCは更に複数の細胞種へ分化できる(多分化能、multipotency)が、単一の細胞種のみを産み出すSCもある。

SCからの分化が完了した神経細胞や心筋細胞等の特殊化した細胞が、最終分化細胞または終末分化細胞である。

SCは多能性幹細胞(pluripotent stem cell:PSC)組織幹細胞(tissue stem cell:TSC)に大別される(4のp.16-19)。

01.多能性幹細胞

多能性幹細胞(pluripotent stem cell:PSC)増殖能が高く、個体を形成する全ての細胞種へ分化可能なSCである(4のp.16-19)。

その種類を以下に示す。

1.胚性幹細胞(embryonic stem cell:ESC)

ESCは着床前の受精卵胚盤胞の一部である内部細胞塊に由来するSCである(p.58-60)。

ヒトESCは不妊治療のために作製された体外受精卵の内の余剰胚(着床前胚)から内部細胞塊を取り出すことで樹立される。

上記の典型的なESCの他に脱核した卵に体細胞の核を移植することで作製された胚から樹立されるESC(体細胞核移植ESC、nuclear transfer ESC:nt-ESC)やESCと体細胞を化学物質や電気刺激により細胞融合を起こさせることにより作製されるESCが存在する。

2.人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cell:iPSC)

iPSCはマウス(2006年樹立)やヒト(2007年樹立)の線維芽細胞に、Oct3/4、Sox2、Klf4、および、c-Mycと言う4つの遺伝子を導入することで作製できるPSCである(図01.01,01.02,4のp.76-80)。iPSCは他のPSCと同様、自己複製能と分化能を有する(図01.03)。

iPS細胞

図01.01.iPS細胞。

iPS細胞の樹立

図01.02.iPS細胞の樹立。

iPS細胞の能力

図01.03.iPS細胞の能力。

ヒト線維芽細胞にOct3/4、Sox2、Nanog、および、Lin28と言う4つの遺伝子を導入しても作製可能である(4のp.80)。

また、末梢血から分離されたTリンパ球を培養後、センダイウイルス・ベクターを使用して、Oct3/4、Sox2、Klf4、および、c-Mycを導入することでも作製可能である(図01.04、4のp.86)。

末梢血検体

図01.04.末梢血検体。

末梢血から分離されたTリンパ球を培養後、Oct3/4、Sox2、Klf4、および、c-Mycの導入によりiPSCが作成可能になった。

3.胚性がん細胞(embryonal carcinoma cell:ECC)

ECCは歴史的に初めて体外で培養されたPSCで、奇形がん腫(teratocarcinoma)と言う三胚葉の成分が混在する腫瘍から単離されたSCである(4のp.16)。

4.胚性生殖幹細胞(embryonic germ cell:EGC)

EGCは将来、精子や卵に分化する胎児期の始原生殖細胞(primordial germ cell:PGC)より樹立されるSCで、ESCとほぼ同等に増殖し、様々な細胞種に分化できる。とはいえ、EGCは中絶胎児のPGCから樹立されるため、特にヒトではその樹立や使用に倫理的問題が生じる(4のp.16)。

5.多能性生殖幹細胞(multipotent germ stem cell:mGSC)

精子幹細胞(または精原幹細胞)は雄の動物の精細管で自己複製を繰り返し、精子形成に寄与する。マウスでは、精巣内の生殖細胞の0.02~0.03%を占める。

生体の精巣内でセルトリ細胞が精子幹細胞の維持のために、グリア細胞株由来神経栄養因子(glial cell line-derived neurotrophic factor : GDNF)を産生することが知られているが、GDNFを使用する新規の精子幹細胞の長期培養法が確立されている。そのSCが生殖系列幹細胞(germline stem cell:GSC)である。GSCは少なくとも数年にわたり増殖し続けることができる。

また大変興味深いことに、GSCの樹立過程において、34個の精巣に1個の頻度でESCとほぼ同じPSCが樹立されることが見出される。このSCがmGSCである(4のp.53-54)。

02.組織幹細胞(tissue stem cell:TSC)

組織幹細胞(tissue stem cell:TSC)は各臓器・組織に存在し、自己複製ができ、かつ、所属組織を作る細胞種へ分化できるSCである(4のp.24)。組織前駆細胞成体幹細胞(adult stem cell:ASC)、または、体性幹細胞(somatic stem cell:SSC)とも言われる(4のp.17,[5]のp.16)。

各組織を構成する細胞を供給することで、組織の維持、修復、再生などに関与する。

なお、TSCの種類は以下に示す通りである(4のp.17,24)。

外胚葉系組織神経幹細胞、神経堤幹細胞、網膜幹細胞、角膜幹細胞、ケラチノサイト表皮幹細胞、メラノサイト(色素)幹細胞、乳腺幹細胞

内胚葉系組織肝幹細胞、腸幹細胞、気道幹細胞

中胚葉系組織造血幹細胞(臍帯血幹細胞もその一種,[6])間葉系幹細胞、心臓幹細胞、血管内皮前駆細胞、血管周皮細胞、骨格筋幹細胞、脂肪幹細胞、腎前駆細胞

生殖系精子幹細胞


第02章 iPSCを用いた再生医療

iPSCは自己複製能と分化能を有することから、再生医療の手段として期待されている。日本では、眼疾患、パーキンソン病、脊髄損傷、糖尿病、血液疾患、心疾患などのiPSCを使用する再生医療の研究が進められている(図02.01,[7]のp.41-71)。

再生医療

図02.01.再生医療:iPS細胞の臨床応用。

上記の再生医療の内、パーキンソン病、眼の疾患、心不全、脊髄損傷、輸血、がん、糖尿病、および、関節疾患に対するものは臨床応用が近づいている(図02.02)。

臨床応用の近い再生医療

図02.02.臨床応用の近い再生医療。

 パーキンソン病に関しては、菊池隆幸医師(以下敬称略,京都大学医学部附属病院脳神経外科)らは「iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞を用いたパーキンソン病治療に関する医師主導治験」における1人目の患者に対し、ヒト iPSC由来ドパミン神経前駆細胞を移植した。なお、この治験で使用されたiPSCは「再生医療用iPS細胞ストック」由来のものである(図02.03,[8])。

2020年には4人目の患者に対して、両側への細胞移植手術が実施された。結果として、合計4人の患者への細胞移植を完了したことになる。なお、この4人目から、CiRAで樹立されたヒトiPSCを用いて大日本住友製薬株式会社で製造されたドパミン神経前駆細胞を移植している。また、細胞投与量を 3人目までの500万個から、1,000万個に増量している。現在のところ安全性に関する懸念は出ておらず、細胞移植後の経過を慎重に観察しながら進められている。

2021年中に3人の患者に対する手術を実施し、7人の患者への細胞移植が完了する予定である。

移植後、免疫抑制剤を1年間服薬してもらい、2年間の経過観察を行うことで、本細胞移植の安全性と有効性は評価される([9])。

パーキンソン病の再生医療

図02.03.パーキンソン病の再生医療。

 眼の疾患に関しては、加齢黄斑変性では、髙橋政代(理化学研究所 多細胞システム形成研究センター 網膜再生医療研究開発プロジェクト)らは、先端医療財団先端医療センター病院、神戸市医療センター中央市民病院、京都大学CiRAらと共同で、2013年08月より自家iPSCを用いた加齢黄斑変性の臨床研究を開始し、2014年09月に1例目の患者への移植手術を実施した。具体的には、皮膚由来細胞からiPSCを樹立後、iPSCから網膜色素上皮(retinal pigment epithelium:RPE)細胞を分化誘導する。そして、RPE細胞から作製されたRPEシート(1.3×3 mm)をその患者の網膜下腔(新生血管を抜去済)に移植した。

2017年03月17日時点、このシートは移植部位に留まっており、細胞の異常増殖や免疫拒絶といった有害事象は起こってない(図02.04,[10])。

2014年 世界初のiPS細胞技術を使った手術:加齢黄斑変性。

図02.04.2014年 世界初のiPS細胞技術を使った手術:加齢黄斑変性。

また、2017年3~9月にかけて、滲出型加齢黄斑変性に対する他家iPSC由来RPE細胞懸濁液移植の安全性を確認する臨床研究5例が実施され、移植後1年の経過観察が全て終了した。全例で、他家iPSC由来RPE細胞に対する免疫反応は、局所ステロイド投与のみで抑制可能であった。そして、ヒト白血球型抗原(Human Leukocyte Antigen:HLA)適合済他家iPSC由来RPE細胞の移植後1年での安全性が確認された([11])。

また、2021年03月11日、神戸市立神戸アイセンター病院は「網膜色素上皮(RPE)不全症に対する同種 iPSC由来 RPE 細胞懸濁液移植に関する臨床研究」における1例目の移植手術の実施を発表した([12])。

一方、2019年08月29日、西田幸二教授(大阪大学大学院医学系研究科,眼科学)らは、ヒトiPSCから作製された角膜上皮細胞シートを角膜上皮幹細胞疲弊症の患者1名に移植したことを発表した。なお、そのヒトiPSCは京都大学CiRAより提供されたもの(言い換えれば、ドナー由来の細胞)である([13])。

心疾患に関しては、澤芳樹教授(大阪大学大学院医学系研究科,心臓血管外科)らは、日本医療研究開発機構(AMED)の支援のもと、iPSCから作製した心筋細胞による心筋再生治療の開発を進めてきた。

これまで、澤らは、虚血性心筋症で心臓の機能が低下したブタにヒトiPSC由来心筋細胞をシート状に加工して移植する研究を実施し、心臓の機能を改善させることに成功している。さらにヒトiPSCからヒトに移植可能な安全性の高い心筋細胞を大量に作製し、シート化することにも成功した。2019年、澤らは厚生労働省/医薬品医療機器総合機構(PMDA)に医師主導治験計画届書を提出し、2020年01月に第1人目の患者にiPSC由来心筋細胞シートを移植した。そして、2020年12月現在、試験計画前半として計画されていた3人目の患者まで移植を完了した。その時点で、移植手術後の経過は、患者3人とも順調に推移している(図02.05,[14])。

心臓の細胞

図02.05.心臓の細胞。

一方、2020 年02月05日、福田恵一教授(慶應義塾大学医学部内科学(循環器)教室)らが計画中の「難治性重症心不全患者を対象とした同種iPS細胞由来再生心筋球移植の安全性試験」の臨床研究に関して、同研究の内容を定めた第1種再生医療等提供計画が、慶應義塾特定認定再生医療等委員会により、再生医療等の安全性の確保等に関する法律(平成25年法律第85号)および同法施行規則(厚生労働省令第110号)に規定する再生医療等提供基準に適合している旨の判定を受けた([15])。

脊髄損傷に関しては、2019年02月18日、厚生労働省の厚生科学審議会再生医療評価部会において、岡野栄之教授(慶應義塾大学医学部生理学教室)らによる「亜急性期脊髄損傷に対する iPS 細胞由来神経前駆細胞を用いた再生医療」の臨床研究の開始が了承された。具体的には、亜急性期脊髄損傷(移植時に受傷後14~28日)により運動感覚完全麻痺した患者4人に対して、iPSC由来神経前駆細胞を移植して、その安全性と有効性(運動機能・感覚機能の改善)を評価するものである([16])。

一方、鎌田泰裕大学院医学研究科博士課程4年生(慶應義塾大学医学部整形外科学教室)と神山淳准教授(同生理学教室)らの研究グループは、磯田美帆博士(大日本住友製薬株式会社 再生・細胞医薬神戸センター)らとの共同研究で、臨床用ヒトiPSCから効率的にグリア細胞(オリゴデンドロサイトなど)へ分化する臨床応用可能な誘導方法を開発し、脊髄損傷モデル動物の脊髄への投与により低下していた運動機能の改善を認めることを確認した([17])。

血液疾患(図02.06)に関しては、血小板産生においては、江藤浩之教授(CiRA臨床応用研究部門)らはiPSC由来の不死化巨核球前駆細胞株に、β1チューブリンの発現レベルを反映できる蛍光発色レポーター遺伝子を組み込むことで、巨核球株の成熟の可視化に成功した。また、このレポーター巨核球株を用いて、巨核球を成熟させ血小板産生を促進する候補薬剤を複数種(Wnt-C59、TCS-359など)同定した([18])。

一方、赤血球の産生に関しては、人見浩史研究員(香川大学医学部薬理学,CiRA増殖分化機構研究部門)らはヒトiPSC/ESCから、エリスロポエチン産生細胞の作製に成功した([19])。

血液疾患の再生医療

図02.06.血液疾患の再生医療。

がん治療に関しては、齋藤潤教授(京都大学CiRA臨床応用研究部門)らは、iPSCから他動物由来成分を含まない臨床応用可能な方法で免疫細胞の1つであるナチュラルキラー細胞の誘導に成功した([20])。

一方、南川淳隆研究員(CiRA増殖分化機構研究部門,東京大学大学院,T-CiRA,[21])はT細胞受容体再構築を引き起こす遺伝子をヒトT細胞由来自家iPSCにおいてゲノム編集で除外することで、余計なT細胞受容体の再構築を防ぐことに成功し、生体内/外においてがん細胞に対して有効な攻撃をしかけるキラーT細胞を誘導できることを確認した。また、T細胞に由来しないiPSCであるHLAホモiPSCストックのものを用いる場合、抗原情報を備えたT細胞受容体を導入するのみで抗原特異性の安定したキラーT細胞を作製できた([22])。

また、王博研究員(CiRA増殖分化機構研究部門)と金子新教授(CiRA同部門)らの研究グループは、iPSCにゲノム編集を施してT細胞に分化することで、レシピエントの免疫細胞から攻撃を受けず、かつ、がん細胞を攻撃する「ステルスファイターT細胞」の作製に成功した([23])。

軟骨に関しては、妻木範行教授(京都大学CiRA増殖分化機構研究部門)らは、ヒトiPSC由来軟骨の免疫原性はヒトの体内にある軟骨と同程度で、移植用組織への利用が期待できることを見出した([24])。

また、京都大学医学部附属病院はCiRAと連携し、ヒトiPSCからiPSC由来軟骨を作製し、膝関節軟骨損傷の治療を目標に、再生医療の臨床研究を計画してきた。2019年11月07日、厚生労働大臣に本研究に係る再生医療等提供計画が提出され、この度、厚生科学審議会にて再生医療等提供基準に適合していると認められた([25])。

CiRAが発起し、京都大学iPS細胞財団が現在実施している再生医療用iPS細胞ストックプロジェクトは、HLA型を、免疫拒絶反応が起きにくい組み合わせ(ホモ接合体)を有する健康なボランティアに細胞を提供してもらい、医療用iPSCを作製する。その目的は、予め品質が保証されたiPSCを保存し、必要に応じて国内外の医療機関や研究機関に迅速に提供できるようにすることである。患者自身の細胞を使う「自家移植」と比較して、格段に時間も費用も抑えられると考えられている。CiRA内に設置された細胞調製施設(Facility for iPS Cell Therapy:FiT)で細胞が作製・保存される([26])。

 膵臓、特にランゲルハンス島(膵島)に関しては、第04章で詳しく述べる。

第03章 iPSCを用いた創薬

疾患の機序の解明や新薬に開発に、iPSCが期待されている。再生医療が有効とされる疾患は限られている。その一方、基礎研究や創薬分野では、これまで治療が困難とされたより多くの疾患で、iPSCの利用が可能とされている(図03.01,7のp.86-88)。

薬の開発:iPS細胞の臨床応用

図03.01.薬の開発:iPS細胞の臨床応用。

疾患の機序や創薬の研究を目的に、患者から採取して樹立したiPSCが疾患特異的iPSCである。筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic lateral sclerosis:ALS)、糖尿病、筋ジストロフィー、アルツハイマー病の疾患特異的iPSCが作製され、研究用に使用されている(図03.02,7のp.90-91)。

図03.02.研究の基礎としての「患者さん由来iPS細胞」。

進行性骨化性線維異形成症(Fibrodysplasia Ossificans Progressiva:FOP)は、その患者の割合が200万人に1人という極めて希な疾患で、日本での患者は約80人と推定される。幼少期より、まず背部の骨格筋や腱などの本来骨が存在しない部位に骨組織が出現(異所性骨化)し、徐々に四肢に広がり、著しい運動機能障害をきたす疾患である(図03.03)。

戸口田淳也教授(CiRA増殖分化機構研究部門)らは、FOP患者由来iPSCを使い、FOPの異所性骨形成のメカニズムを解明し、治療薬候補としてラパマイシンを見出した。また、京都大学医学部附属病院において、FOPに対するラパマイシンの医師主導治験が開始されることになった(図03.04,[27],[28])。

FOP(進行性骨化性線維異形成症)

図03.03.FOP(進行性骨化性線維異形成症)。

患者さんのiPS細胞を使って薬を探す。

図03.04.患者さんのiPS細胞を使って薬を探す。

そして、前川裕継大学院生(京都大学CiRA増殖分化機構研究部門/医学研究科整形外科)、戸口田淳也 教授(京都大学CiRA 増殖分化機構研究部門/ウイルス・再生医科学研究所/医学研究科)らの研究グループは、FOPマウスを用いてmTOR阻害薬であるラパマイシンの予防的投与による異所性骨化形成の抑制効果を検証し、自然発生する異所性骨、外傷後の非損傷部位に生じる異所性骨が抑制されることを示した。また、既に形成された異所性骨に対して、切除前よりラパマイシンの投与を行うことで、異所性骨切除後の再発が軽減されることを確認した。これらの結果から、臨床面においてもラパマイシンの予防的投与による有効性が期待される([29])。

ALSに関しては、2019年03月18日、井上治久教授(CiRA)らは「筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者を対象としたボスチニブ第1相試験」を開始した([30])。

そして、井上、和泉唯信教授(徳島大学病院脳神経内科)、髙橋良輔教授(京都大学医学部附属病院脳神経内科)、永井真貴子診療准教授(北里大学病院脳神経内科)、および、渡辺保裕准教授(鳥取大学医学部附属病院脳神経内科)らの研究チームは、「筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者さんを対象としたボスチニブ第1相試験」(iDReAM試験:iPSC-based Drug Repurposing for ALS Medicine study)を行い、ボスチニブにALS特有の有害事象は認めなかったこと、ボスチニブの投与期間に一部の患者さんでALSの進行の停止が見られたこと、そして、その目印となる可能性のある指標があったことを見出した([31])。

膵臓、特にランゲルハンス島(膵島)に関しては、第04章で詳しく述べる。

第04章 iPSCを用いた1型糖尿病の解決に向けた研究

膵臓は胃の後ろにある長さ約15 cmの臓器で、外分泌組織とランゲルハンス島(膵島)から成る。前者は消化液である膵液を分泌する外分泌機能を有し、後者はホルモンを分泌する内分泌機能を有する(図04.01)。

“完成品”たる成体膵臓をよく観る

図04.01.“完成品”たる成体膵臓をよく観る。

膵液は膵管を通して十二指腸内へ送られる。この膵液はアミラーゼ(糖質を分解する)、トリプシン(タンパク質を分解する)、リパーゼ(脂肪を分解する)などの消化酵素、ならびに、核酸の分解酵素を含む。

膵臓のランゲルハンス島(膵島)細胞からは、糖の代謝に必要なインスリン、グルカゴン、ソマトスタチンなどのホルモンが分泌される。インスリンは、血液中の糖を使ってエネルギーを作る。インスリンが不足したり、働きが弱くなったりすると血液中の血糖値が高くなる。血糖値が低下すると、グルカゴンが分泌され、肝臓に糖を作らせて血糖値を上昇させる。インスリンとグルカゴンによって、血液中の糖の量が一定に調節されている。

膵臓は、食物を消化し、ホルモンによって糖をエネルギーに変えるという、2つの働きを調節する役割を担う。その機能が巧く働かないと、各細胞に栄養が供給されず、エネルギーが産生できなくなる。

糖尿病は、インスリンが十分に働かないために、血糖が増えてしまう疾患である。1型糖尿病(膵臓からインスリンがほとんど出なくなるため、血糖値が高くなる)と2型糖尿病(インスリンが出にくくなったり、インスリンが効きにくくなったりすることによって血糖値が高くなる)などに大別される(図04.02,[32],[33])。

膵臓と糖尿病

図04.02.膵臓と糖尿病。

膵臓移植や膵島移植は1型糖尿病に対する有効な治療法であるが、ドナー不足という問題がある(図04.03,[34],[35])。なお、2020年から、1型糖尿病患者に対する同種膵島移植が保険診療として実施できるようになった([36])。

膵臓・膵島移植にはドナー不足の問題がある

図04.03.膵臓・膵島移植にはドナー不足の問題がある。

その解決策の1つが、iPSCを用いた膵臓・膵島の再生である(図04.04)。

iPS細胞を用いた再生医療開発の試み

図04.04.iPS細胞を用いた再生医療開発の試み。

川口義弥教授(CiRA未来生命科学開拓部門)は膵臓の発生機構の研究に従事している(図04.05,[37])。実際、川口らは膵臓の外分泌組織が極めて少なくなる変異マウスを作製し、そのマウスは内分泌細胞の分化や成熟が阻害され、糖尿病になることを突き止めた([38])。

iPS細胞から完全な膵臓を作る(川口先生)

図04.05.iPS細胞から完全な膵臓を作る(川口先生)。

長船健二教授(京都大学CiRA増殖分化機構研究部門)らはヒトESCとiPSCを膵臓の元となる膵芽細胞へと高効率に作製する培養条件を確立した。また、こうした膵芽細胞をマウスに移植すると、生着して胎児の膵臓に似た組織構造を形成し、最終的には血糖値に応じてインスリンを分泌する成熟した膵島β細胞に分化することを突き止めた(図04.06,[39])。

ヒトiPS細胞から作った膵臓細胞はネズミの体内でヒトのインスリンを作って放出する

図04.06.ヒトiPS細胞から作った膵臓細胞はネズミの体内でヒトのインスリンを作って放出する。

また、長船らはヒトESCやiPSCから膵芽への分化を促進する低分子化合物であるY-27632、Fasudil、GSK269962、H-1152、および、blebbistatinを同定した。この研究は、糖尿病などの膵臓疾患に対するiPSCを用いた再生医療開発研究の基盤として貢献すると期待される([40])。

そして、長船らはsiRNAを使ったスクリーニングによって、WNT7Bというタンパク質がAT7867によって作られる膵前駆細胞の増殖因子であることを解明し、WNT7Bを用いることでヒトiPSCから膵前駆細胞を大量に作製することに成功した。さらに、AT7867がYY1という転写因子のリン酸化を抑えることで、WNT7Bの生成を上昇させることと、WNT7Bが膵前駆細胞を増殖させる過程はβ-カテニンを介さない経路であることも突き止めた。膵前駆細胞が大量に作製されるしくみを解明した本研究成果は将来、糖尿病治療に向けて必須となる細胞の安定供給の技術へと繋がることが期待される([41])。

一方、中内啓光教授(東京大学医科学研究所兼スタンフォード大学)らは、多能性幹細胞のキメラ形成能を利用した「胚盤胞補完法」により、膵臓欠損ラット体内にマウス多能性幹細胞由来の膵臓を作製した。さらにこのマウス膵臓から膵島を分離し、糖尿病モデルマウスに移植したところ、移植直後の5日間を除き、免疫抑制剤無しで1年以上にわたって正常血糖値を維持させることに成功した([42])。

 ドラッグ・リポジショニングに関しては、抗アレルギー薬であるクロモグリク酸ナトリウムがヒトiPSC由来膵前駆細胞から内分泌前駆細胞への分化を促進することが分かった([43])。また、低分子化合物AT7867がヒトESCやiPSCから分化誘導した膵前駆細胞の増殖を促進することも分かった([44])。

そして、粂昭苑教授(東京工業大学 生命理工学院 生命理工学系)は、テトラベンナジン(細胞内小胞型輸送体(VMAT2)を阻害する)が細胞内のドパミンを減らし、β細胞への分化を促進する作用があること、ならびに、ドンペリドン(ドパミンD2受容体を阻害する)がβ細胞の脱分化を抑制することで、β細胞の能力を維持させる作用があることを突き止めた([45])。

iPSCは疾患の機序の解明に期待されている(図04.07)。

実際、細川吉弥研究員(大阪大学大学院内分泌・代謝内科、京都大学CiRA増殖分化機構研究部門)と長船らは劇症1型糖尿病の病態解明に向けて、最初に劇症1型糖尿病患者細胞からiPSCを作製し、そのiPSCから、膵β細胞様細胞を分化誘導した(図04.08,04.09)。次に、これらの膵β細胞様細胞に、細胞傷害刺激としてサイトカインを投与することで膵β細胞傷害モデルを作製し、健常者由来iPSCから分化させた膵β細胞様細胞と比較した。その結果、劇症1型糖尿病患者由来膵β細胞は細胞死(アポトーシス)に陥りやすいことが示唆された。さらにこの病態モデルを用いて、遺伝子の解析を行ったところ、劇症1型糖尿病患者と健常者の膵β細胞には、いくつかのアポトーシス関連遺伝子の発現に違いがあることがわかった(図04.10,[46])。

患者さんから作ったiPS細胞を用いる病気の研究

図04.07.患者さんから作ったiPS細胞を用いる病気の研究。

患者さんのiPS細胞を用いて1型糖尿病のメカニズムを調べる試み。

図04.08.患者さんのiPS細胞を用いて1型糖尿病のメカニズムを調べる試み。

図04.09.劇症1型糖尿病患者さんのiPS細胞から膵β細胞を作ることに成功した。

劇症1型糖尿病患者さんの膵β細胞の特徴を調べた

図04.10.劇症1型糖尿病患者さんの膵β細胞の特徴を調べた。

余談になるだろうが、最後にiPSCを用いる糖尿病に関する最近の研究を以下に示す。

1.2020年01月31日(米国時間)に米国科学誌「Diabetes」にオンライン公開された研究によると、ストレプトゾトシン投与によって糖尿病を誘発した免疫不全マウスの腎被膜下に、ヒトiPSCから作製した膵内分泌前駆細胞(Pancreatic endocrine progenitor,EP細胞)を移植し(糖尿病+EP)、移植片由来のインスリン分泌の指標である血中ヒトC-ペプチド量および血糖値を測定した。比較対照として、無処置の非糖尿病マウスへも移植した(非糖尿病+EP)。その結果、糖尿病病態では非糖尿病よりも移植後早期から血中ヒトC-ペプチド量が増加することが示された。また、その血中ヒトC-ペプチド量の増加は、移植後長期において血糖値が正常域にまで低下してからは落ち着いた。これらの結果から、糖尿病病態のホスト環境下では移植早期において、EP細胞由来の移植片のインスリン分泌能力が高まることが分かった。本知見は、ヒトiPSC由来膵細胞を用いた糖尿病の移植治療において、移植後の糖尿病病態の最適なコントロール方法の選択に役立つと期待される([47])。

2.2021年04月01日(米国東部夏時間)に国際学術誌「iScience」にオンライン公開された研究によると、竹内昌治教授(東京大学生産技術研究所/大学院情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻)と小沢文智特任研究員らは、直径6 mmレンコン状構造のハイドロゲルにヒトiPSC由来膵島をカプセル化した移植片を開発・作製し、その移植片を糖尿病モデルマウスに移植したところ、半年以上の長期にわたり血糖値が正常化したことを示した。また、1年以上の移植後に移植片を癒着なく回収することにも成功した。本知見から、移植片の構造やハイドロゲルの最適化により、ヒトへの臨床応用が期待される([48])。

執筆後記

私は同講演に参加し、かつ、関連資料などを調べたことで、iPSCを用いた再生医療、疾患の機序の解明、および、新薬開発、特に1型糖尿病に関するものを知ることができた。

こうした研究が進展することで、特定疾患(いわゆる難病)に対する再生医療や治療薬、特に1型糖尿病に関するものの実現を、私は期待する。

本記事が読者のお役に立てるのなら幸いかつ有難い。

最後に、この場を借りて、認定特定非営利活動法人日本IDDMネットワークの皆様、および、京都大学 CiRAの皆様に、謝意を表する。



参考文献

[1] 国立大学法人 京都大学 iPS細胞研究所(CiRA).“CiRA ホームページ”.http://www.cira.kyoto-u.ac.jp/,(参照2021年12月01日).

[2] 認定特定非営利活動法人 日本IDDMネットワーク.“第1回山田和彦賞受賞者決定のお知らせ”.日本IDDMネットワーク トップページ.あなたにできる支援.寄付をする.https://japan-iddm.net/support/fund/named_foundation/ykaward_result/,(参照2021年12月01日).

[3] 株式会社 佐賀新聞社.“佐賀市のNPO、iPS細胞研究所の山中氏に1000万円 「1型糖尿病研究に役立てて」”.佐賀新聞Live ホームページ.佐賀新聞ニュース.行政・社会.2018年06月07日.http://www.saga-s.co.jp/articles/-/227181,(参照2021年12月01日).

[4] 長船健二 著.もっとよくわかる!幹細胞と再生医療.第1刷,株式会社 羊土社,2014年03月15日,174 p.(実験医学別冊 もっとよくわかる!シリーズ).

[5] 国立大学法人 京都大学 CiRA.“幹細胞ハンドブック‐からだの再生を担う細胞たち‐”.CiRA ホームページ.ニュース・イベント.刊行物.その他.https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/pressrelease/pdf/stemcellhandbook_revised10_141215.pdf?1567509402484,(参照2021年12月01日).

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[7] 山中伸弥 監修,京都大学CiRA 編集.iPS細胞の世界:未来を拓く最先端生命科学.第1版第3刷,株式会社 日刊工業新聞社,2013年11月15日,208 p.(B&Tブックス).

[8] 国立大学法人 京都大学 CiRA.“「iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞を用いたパーキンソン病治療に関する医師主導治験」における第一症例目の移植実施について”.CiRA ホームページ.ニュース・イベント.ニュース.2018年.研究活動.2018年11月09日.https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/pressrelease/news/181109-120000.html,(参照2021年12月01日).

[9] 国立大学法人 京都大学大学院医学研究科 脳病態生理学講座 臨床神経学(脳神経内科).“「iPS 細胞由来ドパミン神経前駆細胞を用いたパーキンソン病治療に関する医師主導治験」の進捗について(経過報告)”.京都大学大学院医学研究科 脳病態生理学講座 臨床神経学(脳神経内科) ホームページ.iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞を用いたパーキンソン病治療に関する医師主導治験について.2021年01月29日.https://neurology.kuhp.kyoto-u.ac.jp/ips-pd/ips_pd06_20210129.pdf,(参照2021年12月01日).

[10] 国立研究開発法人 理化学研究所 生命機能科学研究センター.“自家iPS細胞由来網膜細胞を用いた加齢黄斑変性の臨床研究”.理化学研究所 多細胞システム形成研究センター(理研CDB) ホームページ.ニュース一覧.2017.研究成果.2017年03月17日.http://www.cdb.riken.jp/news/2017/researches/0317_13027.html,(参照2021年12月01日).

[11] 国立研究開発法人 理化学研究所.“「滲出型加齢黄斑変性に対する他家iPS細胞由来網膜色素上皮細胞懸濁液移植に関する臨床研究」の移植後1年の経過観察終了の報告について”.理化学研究所 ホームページ.広報活動.トピックス2019.2019年04月18日.http://www.riken.jp/pr/topics/2019/20190418_1/,(参照2021年12月01日).

[12] 地方独立行政法人 神戸市民病院機構 神戸市立神戸アイセンター病院.“「網膜色素上皮(RPE)不全症に対する同種 iPS 細胞由来 RPE 細胞懸濁液移植に関する臨床研究」の1例目の移植手術の実施について”.神戸市立神戸アイセンター病院 トップページ.お知らせ.患者さんへ.2021年03月11日.http://kobe.eye.center.kcho.jp/files/20210311/9e45f7049e8fede5b5da9b2966d206b69b1a85de.pdf,(参照2021年12月01日).

[13] 国立大学法人 大阪大学大学院医学系研究科・医学部.“世界初、iPS細胞から作製した角膜上皮細胞シートの第1例目の移植を実施”.大阪大学大学院医学系研究科・医学部 トップページ.NEWS & TOPICS.2019年08月29日.https://www.med.osaka-u.ac.jp/archives/19156,(参照2021年12月01日).

[14] 国立研究開発法人 日本医療研究開発機構.“iPS細胞から作製した心筋細胞シートの医師主導治験の実施―治験計画前半の移植実施報告―”.日本医療研究開発機構 トップページ.ニュース.プレスリリース.2020年12月25日.https://www.amed.go.jp/news/release_20201225.html,(参照2021年12月01日).

[15] 国立研究開発法人 日本医療研究開発機構.“「難治性重症心不全患者を対象とした同種iPS細胞由来再生心筋球移植の安全性試験」の臨床研究について”.日本医療研究開発機構 トップページ.ニュース.プレスリリース.2020年02月06日.https://www.amed.go.jp/news/release_20200206-03.html,(参照2021年12月01日).

[16] 学校法人 慶應義塾大学 医学部・医学研究科.“「亜急性期脊髄損傷に対する iPS 細胞由来神経前駆細胞を用いた再生医療」の臨床研究について(研究開始了承)”.慶應義塾大学 医学部・医学研究科 ホームページ.ニュース一覧.ニュース.2019年02月18日.http://www.med.keio.ac.jp/news/2019/2/18/5-51335/index.html,(参照2021年12月01日).

[17] 国立研究開発法人 日本医療研究開発機構.“臨床用ヒトiPS細胞から脊髄損傷に有効性を示すグリア細胞の作製に成功―臨床応用に向けて有望な細胞源として期待―”.日本医療研究開発機構 トップページ.ニュース.プレスリリース.2020年11月24日.https://www.amed.go.jp/news/release_20201124-02.html,(参照2021年12月01日).

[18] 国立大学法人 京都大学 CiRA.“成熟度合いを可視化した巨核球株を用い、血小板産生を促進する薬剤を探索”.CiRA ホームページ.ニュース・イベント.ニュース.2018年.研究活動.2018年09月12日.http://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/pressrelease/news/180912-110000.html,(参照2021年12月01日).

[19] 国立大学法人 京都大学 CiRA.“ヒトiPS/ES細胞からエリスロポエチン産生細胞の作製に成功 〜腎性貧血に対する細胞療法の可能性〜”.CiRA ホームページ.研究活動.研究成果.2017年09月28日.https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/research/finding/170928-083000.html,(参照2021年12月01日).

[20] 国立大学法人 京都大学 CiRA.“白血病に対する免疫療法を目的とした、無血清条件でのNatural killer細胞誘導”.CiRA ホームページ.ニュース・イベント.ニュース.2019年.研究活動.2019年07月04日.https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/pressrelease/news/190704-100000.html,(参照2021年12月01日).

[21] 武田薬品工業株式会社.“T-CiRA”.武田薬品グローバルサイト ホームページ.WHAT WE DO.https://www.takeda.com/jp/what-we-do/t-cira/,(参照2021年12月01日).

[22] 国立大学法人 京都大学 CiRA.“ヒトiPS細胞からがん免疫療法の効果を高める再生キラーT細胞の作製に成功 ~ゲノム編集した患者さん由来iPS細胞・ヒトiPS細胞ストックともに成功~”.CiRA ホームページ.ニュース・イベント.ニュース.2018年.研究活動.2018年11月16日.http://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/pressrelease/news/181116-010000.html,(参照2021年12月01日).

[23] 国立大学法人 京都大学 CiRA.“iPS細胞×ゲノム編集 がん免疫療法のための"ステルスファイターT細胞"を作製する”.CiRA ホームページ.ニュース・イベント.ニュース.2021年.研究活動.2021年05月18日.https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/pressrelease/news/210518-000000.html,(参照2021年12月01日).

[24] 国立大学法人 京都大学 CiRA.“ヒトiPS細胞由来軟骨組織は免疫原性が低く移植用組織への利用が期待できる”.CiRA ホームページ.ニュース・イベント.ニュース.2016年.研究活動.2016年10月28日.https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/pressrelease/news/161028-140000.html,(参照2021年12月01日).

[25] 国立大学法人 京都大学 CiRA.“同種iPS細胞由来軟骨移植による関節軟骨損傷の再生について”.CiRA ホームページ.ニュース・イベント.ニュース.2020年.研究活動.2020年01月24日.https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/pressrelease/news/200124-193000.html,(参照2021年12月01日).

[26] 公益財団法人 京都大学iPS細胞研究財団.“iPS細胞ストックプロジェクト”.京都大学iPS細胞研究財団 ホームページ.研究者・企業の方.https://www.cira-foundation.or.jp/j/research-institution/ips-stock-project/,(参照2021年12月01日).

[27] 国立大学法人 京都大学 CiRA.“FOPにおける骨化を抑える方法の発見 〜FOPの異所性骨形成のシグナル伝達メカニズムの解明〜”.CiRA ホームページ.ニュース・イベント.ニュース.2017年.研究活動.2017年08月01日.https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/pressrelease/news/170801-091500.html,(参照2021年12月01日).

[28] 国立大学法人 京都大学 CiRA.“進行性骨化性線維異形成症(FOP)に対する医師主導治験の開始について”.CiRA ホームページ.ニュース・イベント.ニュース.2017年.研究活動.2017年08月01日.https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/pressrelease/news/170801-140000.html,(参照2021年12月01日).

[29] 国立大学法人 京都大学 CiRA.“ラパマイシンの予防的投与はFOPモデルマウスの異所性骨化に対し優れた抑制効果を示す”.CiRA ホームページ.ニュース・イベント.ニュース.2020年.研究活動.2020年06月05日.https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/pressrelease/news/200605-100000.html,(参照2021年12月01日).

[30] 国立大学法人 京都大学 CiRA.“筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者を対象とした治験開始について”.CiRA ホームページ.ニュース・イベント.ニュース.2019年.研究活動.2019年03月26日.https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/pressrelease/news/190326-140000.html,(参照2021年12月01日).

[31] 国立大学法人 京都大学 CiRA.“筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者さんを対象とした ボスチニブ第1相試験のご報告 ~ALS進行停止を目指すiDReAM Study~”.CiRA ホームページ.ニュース・イベント.ニュース.2021年.研究活動.2021年10月01日.https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/pressrelease/news/211001-000000.html,(参照2021年12月01日).

[32] オリンパス株式会社.“膵臓(すい臓)の役割”.内視鏡で見つける!健康応援サイト 「おなかの健康ドットコム」 ホームページ.病気・がん.膵臓(すい臓).https://www.onaka-kenko.com/various-illnesses/pancreas/function.html,(参照2021年12月01日).

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[45] 国立大学法人 東京工業大学.“ES細胞やiPS細胞から膵臓を作製 糖尿病の新たな治療法の発見を目指す ― 粂昭苑 顔 東工大の研究者たち vol.37”.東京工業大学 トップページ.研究.研究ストーリー.https://www.titech.ac.jp/research/stories/faces37_kume.html,(参照2021年12月01日).

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[48] 国立大学法人 東京大学 生産技術研究所.“【記者発表】レンコン構造が細胞治療の鍵!? ~ヒトiPS細胞由来膵島移植による糖尿病マウスの血糖値正常化と移植片の回収に成功~”.東京大学 生産技術研究所 ホームページ.ニュース.プレスリリース.2021年04月02日.https://www.iis.u-tokyo.ac.jp/ja/news/3520/,(参照2021年12月11日).

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