📗「新学習指導要領」に乗り遅れると、10年後はニート！

😃はじめに

　私の「📗「新学習指導要領」はボディブローのように学校を変えていく！」という記事で、文部科学省の新学習指導要領を深掘りしましたが、調べていく中でその根っこに経済産業省が提唱している「社会人基礎力」があることに気付きました。

　実は、文部科学省と経済産業省は「キャリア教育」で、平成１７年度からの３年間連携してプロジェクトを推進したり、「キャリア教育推進連携シンポジウム」を共同開催したりしています。よく考えればこの二つの省庁は学生と社会人をつなぐ必要があるので、連携していて当たり前なんですね。

　そこで、この記事は「新学習指導要領で変わる学校」への付け足しとして、アップします。まだ、「新学習指導要領で変わる学校」を読んでいない方は、読んでからの方が、つながりがいいと思います。

👨‍💼「社会人基礎力」とは

　「社会人基礎力」とは、「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「チームで働く力」の3つの能力（12の能力要素）から構成されており、「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」として、経済産業省が2006年に提唱しました。

　その背景には、一流の大学を卒業しているにもかかわらず、社会人として役に立っていない場合があるという旧教育の反省があったと思います。

　今までのインプットした知識を、正確にアウトプットする能力だけでは、社会人として「答えなき答えを求めるような仕事」に対応できなくなってしまったのです。

　また、前の記事でもふれたように、AI・ロボットが人間の仕事を奪う時代が10年・20年後にやってきているという試算も関係しているのです。なおのこと、今までの教育ではピントがずれているのです。

　現在「人生100年時代」や「第四次産業革命」の下で、2006年に発表した「社会人基礎力」は、むしろその重要性を増しています。

　こうした状況を踏まえ、平成29年度に開催した「我が国産業における人材力強化に向けた研究会」において、これまで以上に長くなる個人の企業・組織・社会との関わりの中で、ライフステージの各段階で活躍し続けるために求められる力を「人生100年時代の社会人基礎力」と新たに定義しました。

　社会人基礎力の3つの能力／12の能力要素を内容としつつ、能力を発揮するにあたって、自己を認識して振り返りながら、目的、学び、統合のバランスを図ることが、自らキャリアを切りひらいていく上で必要と位置づけられています。

👩‍💼人生100年時代の社会人基礎力ー経済産業省HPより

※経済産業省のＨＰより

💥20年後に生き残るためには

　以前の記事「新学習指導要領で変わる学校」で見ていただいたように、新学習指導要領と大学入試改革は明らかにリンクしていました。文科省は未来に生き残る国であるための教育を実践し始めたということだと思います。

　新学習指導要領では、「知識及び技能」「思考力・判断力・表現力」「学びに向かう力、人間性」を3つの柱としています。

　また、新大学入試改革では、『学力の3要素』（1．知識・技能、2．思考力・判断力・表現力、3．主体性を持って多様な人々と　協働して学ぶ態度）を育成・評価することが重要であると言っています。
　ほぼ同じですね。（笑）

　この「新学習指導要領」と「大学入試改革」の主軸のリンクには、前述のように、元になっている「根っこ」である経済産業省の「社会人基礎力」があったのです。

　繰り返し言いますが、今の教育を続けていては「日本の未来はない」と、経済産業省や文部科学省は判断したということです。そのために、本来社会人として必要な能力とは何なのかを「社会人基礎力」という形で、示したのです。
　そして、その能力を手に入れるための教育の手始めが、「新学習指導要領」であり「大学入試改革」なのではないでしょうか。

　もう一度上の3つの能力（12の能力要素）を見てください。社会人になった時に必要な能力を詳細に論理的に教えてくれています。

　念のために時系列でも確認してみましょう。「社会人基礎力」を経済産業省が提唱したのが2006年。文部科学省が高大接続改革実行プラン（大学入試改革）を公表したのが2015年。新指導要領の改訂告示を公示したのは2016年です。
　これで、日本のトップ層が作ったストーリーが見えてきましたね。

最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。
(take_futa）

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