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部長クラスの年収がタイより低い日本

ゼロコロナで大幅に低迷していた中国が、コロナが少し落ち着いてくると同時に、中国経済は5%成長まで回復して、消費拡大で21年の成長率は8%台へなるとの予想が直ぐ出ました。

ところが日本にはどんよりとした雲がずっと立ち込めていて、快晴とはなかなかいかない感じですね。

私たち旅行業界も、コロナが落ち着いても中々海外旅行へのハードルは下がらない所に、サーチャージの大幅値上げやウクライナ戦争の長期化など重苦しい雰囲気が漂っています。

そんな閉塞感を感じる今の日本を考えていると、日経新聞に

部長クラスの年収がタイより低い日本

という、「ここまで来たか!」と感じる記事が掲載されていました。

その原因はなんなんでしょうか?

経済成長の鍵は

というキーワードに沿って今日は日本の成長を妨げる問題点に関して

*「未来人材ビジョン」に見る違い
*なぜ日本の競争力が下がったのか
*人材の多様性が不可欠に

とみていきながら

できることならば、海外で様々な体験を積んで有効な手立てを見つける必要

と自分自身もセブ島で働いて仕事以外にも大きく学ぶ機会があったよなと、改めてグローバに生きる大切さを感じました。

*「未来人材ビジョン」に見る違い

経済産業省が2022年5月末に発表した

「未来人材ビジョン」

という報告書によると

①    部長クラス給与を比較日本企業の部長年収はタイの部長よりも低い

②    15歳以上65歳未満の生産年齢人口が50年までに3分の2、つまり全人口の約半分になるといった厳しい現状

をまとめていました。

実は日本の国際競争力は、過去30年間に1位から31位に転落しているのです。

現在、アジアではシンガポールが3位でトップだそうです。

今、経済成長のためには国際競争力のあるビジネスの創出が重要です。

そのためにDXを応用したビジネスモデルをつくることが欠かせません。
そして、デジタル技術を使いこなしながらビジネスを率先して構想する人材育成が鍵となります。

結局は人材がキーになります。

単に既存の業務をデジタル化するだけではあまり効果を得る事は出来ません。

仮に外国のデジタルサービスを使って単純に業務の効率化を実現したとしても、それによって作り出した時間を生産的な仕事に回せなければ意味がありません。

単にデジタルサービスによる利益の多くが海外に流出するだけになります。

日本の経済にとって大きなプラスにはならないのです。

*なぜ日本の競争力が下がったのか

経産省の「未来人材ビジョン」が課題として挙げているのは、日本の人材競争力が下がっている事実です。

なかでも深刻なのは、日本企業の従業員は

①    「現在の勤務先で働き続けたい」と考えている人の割合が非常に低い
②    転職や起業の意向を持つ人の割合は少ない、
③    スキルを磨く意欲も低い

という現実でしょう。

社会人の平均勉強時間は僅か6分というのは小学一年生より少ないのですよね。

これは、高度成長期に終身雇用が守られて会社の与えるタスクを寡黙にこなせば給料が上がっていた時代には通用しましたが、今では全く通用しませんよね。

もちろん他国と比べて、社外学習・自己啓発を行っていない人の割合は調査対象国の中で断然トップです

実は今の日本に拠点を置いて、デジタル技術を駆使して先端的な取り組みをしている企業が少ないうえに、海外に留学する日本人の数も17年までの過去13年間に約30%も減少している現実は、

大きな機会損失を生んでいること

を示しています。。

意外なことに日本の人材は15歳では世界トップレベルの数学、科学のリテラシーがあります。

しかしその強い競争力を産業に十分活用できていません。
その理由は高校までの学びはあくまで基礎であり、デジタル技術といった、どの業界にも必要で応用できるリテラシーは大学・社会人以降も自発的に学び続ける必要があるのに、手をつけていないからです。

日本企業の従業員エンゲージメント
(個人と組織の成長の方向性が連動していて、互いに貢献しあえる関係)

は世界全体で見ても最低水準です。

これは当事者意識がないことが要因です。危機感がたりないということですよね。

*人材の多様性が不可欠に

日本人の真面目さが高度経済成長期を支えた側面はあるともいえますが、自律性や能動性には欠けていたのは事実ですね。

乱暴な言葉で表せば「社畜」です。

でももう会社はずっと餌を与え続けてはくれません。

生き残るには餌をどうしたら食べられるか?
飼い主がどんな人により栄養がある価値ある餌をあげても手元に置いていきたいか?ということを考える必要があります。

クリティカルシンキング(批判的思考)がより必要なのが現状です

上述のように義務教育は受け身の学びも多いため、18歳時点では「自分で国や社会を変えられると思う」という意識は非常に低いのです。

そういうことを教えてもらう機会がなければ、知らないのもある意味仕方ありません。でも裏を返せばそこは「ブルーオーシャン」でやる人間が少ない市場では、やればチャンスが広がります。

物事の前提を疑う深い議論をしないままでは長期的に正しい対応策は繋がらない

だからしっかり学ぶ癖をつけるのです。

そのためには人間は環境に順応していく生き物です。

勉強もしないのに、周りの人と綴んでお互いに傷をなめ合う環境では成長したいという意志を保つ事すら大変です。

反対に、数少ないチャンスでもモノにしてやろう、でも相手が困っていたら助け合って市場の底上げもしていこう

という土壌に身をおけば自ずと、自主的な学びを身に着けようと成長していくと思います。

できることならば、海外で様々な体験を積んで有効な手立てを見つける必要

と日経がまとめているのは、やっぱり海外には日本で学べない何かに気が付きやすい環境があるからです。

もう「ガラパゴス」は良い意味はどんどん減っているのです。

いまアジアがとても元気に感じます。平均年齢も若い国が多くて、明るく貪欲でちょっと図々しいのに情に脆かったりします。

アジアのリーダーであった日本も部下から学ぼうという姿勢を持てば、まだまだ捨てたもんじゃないと信じていたいとも思います。

#未来 #人材 #国際競争力 #DX #経済成長 #日経新聞

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