#499「大倒産時代」どう生きる
日経新聞に気になる記事がありました。
それは
アメリカがくしゃみをしたら日本は風邪をひく
といわれた時代から今までアメリカで起きた事は、いいこともわるいことも2-3年後によく日本で起きています。
しかし、今回はすぐにでも日本でも起きそうです。しかもアメリカは良い方へ、日本は悪い方へ進みそうな要素がたくさん見受けられるからです。
それは
ゾンビ回避へ再生力問う
という事です。ハロウィン前に目に見えないゾンビが企業を支配して突如、倒産という形で発症するのです。
今日はそんな大不況の前触れを
*「デフォルト率」が反転
*海外企業入手のチャンス
*「時は敵なり」という警告
とみていきながら
世界的な金融引き締めの局面を迎え,「大倒産時代」の足音が聞こえてきた
という心構えと対策を講じて、新たな苦難の波を乗り越えたいと思います。
*「デフォルト率」が反転
アメリカで起きていたことは、米株式市場を舞台に、生活雑貨の販売を手掛ける
ベッド・バス・アンド・ビヨンドの株価乱高下
です。
個人投資家が手掛ける「ミーム(はやり)株」が7月までは5ドル前後と低迷していたのに、8月は30ドルまで急騰しかと思えば、大株主らの株売却など様々な要因で再度急落して、ベッド・バス・アンド・ビヨンドのCEOの自殺まで起きました。
一方で、格付けが投機的等級の世界の社債のうち、
債務不履行に陥る割合「デフォルト率」
は2021年に1.7%と改善しています。
これは 08年のリーマン危機後の最低を更新したのです。
とはいうものの今年はウクライナ危機、ゼロ・コロナ政策による中国経済の不振に、世界的な金融引き締めが重なって反転すると考えられています。
40年ぶりのインフレを封じ込めるための引き締めも企業に襲いかかり、資金繰りを苦しめるのですが、アメリカは徹底して「インフレ対策のための利上げ」を貫いています。
一方で日本は金利の値上げではインフレを抑えきれないという判断と、住宅ローンなどで返って破綻する人が増えると判断して、こちらも金利を引き上げないを貫いているのです。
しかし、アメリカは倒産やM&Aによって不採算の企業が淘汰され収益の良い企業が吸収合併などで更に躍進する新陳大差を進めること起きています。
ある意味デトックスが進むように健全化する面もあるからです。
*海外企業入手のチャンス
コロナ危機で破綻したレンタカー大手
ハーツ・グローバル・ホールディングス
は、テスラからの電気自動車の大量購入が昨年話題になった通り、投資家傘下で姿を変え再上場したのです。
上述の通り、倒産の逆風を構造変化につなげた事を表しています。
破綻企業でも割安なら投資するリスクマネー
や
企業再生を専門とする投資銀行家や法律家雇用を成長分野に移す労働市場
が変化を支えているのです。
何より人や企業の再挑戦を受け入れる土壌
は、まさにアメリカフロンティア精神ですよね。
この辺りは守りの日本と鮮明な対比を感じます。
それを表すのがアメリカでは、
財務懸念のある企業への買収が増える
と予想する回答が76%と高い値を示している事です。
資金に余裕のある日本企業にとってアメリカ企業を買収するチャンスなのに、日本は最大の内部留保率を更新しながら、未来の危機の準備のフォーカスして現状のチャンスを見逃しているようです。
*「時は敵なり」という警告
実は日本企業はすでに、再生待ったなしの状況で、開業・廃業率で見る企業の新陳代謝は米国の半分以下に低迷しています。
収益力を高めるために再編で上場企業の数を減らした米国に対し、日本は増えているのです。
しかし増えた企業の中には、稼げない企業も多くて、利益率はアメリカを大きく下回るところを
企業のゾンビ化
と呼ばれているのです。
北斗の拳流に「もうお前は死んでいる」企業がわんさかいるんですね。貴方が通う会社は大丈夫ですか?
そして価値観の中で
タイム・イズ・エネミー(時は敵なり)。
とも呼んでいます。
企業再生の世界で、問題を先送りしている間に戦略の選択肢を失って惨めな末路を迎える事態を、こんな警告で戒めているのです。
時は、まさに時に金になり、時に敵になるんですね。
世界的な金融引き締めの局面を迎え,「大倒産時代」の足音が聞こえてきた
守りの姿勢を貫くあまり、千載一遇のチャンスを見過ごすことで、波に乗り遅れる、、、、
そんな危機感を感じる今日この頃です。
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