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どう思う?歓喜の当選?涙の落選?

コロナになってから、世界中のトップは自らの手腕が国民から問わる様になったと思いませんか?
アメリカ・ドイツ・中国、台湾、そしてフィリピンや日本も、様々な出来事に対してその対応がストレートに国民に評価を下される様になってきたと思います。
各国情勢は専門の「池上彰」さんにお任せして、私としてはフィリピンの驚くべき選挙の実態から大統領について、緩―く「爆笑問題」的に語っていこうと思います。

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3つのびっくりフィリピン選挙編

選挙で当選すると、勿論本人は念願の夢が叶い大喜びだし、投票した人は「先見の明」を証明された気分でこれまた嬉しいと思います。
今、若者の政治離れが問題だと言われていますよね。何となく「もう誰がやっても一緒じゃない?」なんて諦めムードが定着して「選挙よりバイト!」と言うのが現実ですかね?

ところがフィリピンの選挙は全然日本と違うのです。

びっくりその1 投票ってこんなに大変なのに

日本は18歳になれば自動的に永遠の選挙権を取得できます。選挙前には必ず自宅に投票用紙が郵送されますね。
ところがフィリピンは、自分で選挙権を満たす証明書を提出して事前登録して、選挙当日は自分の整理番号を掲示板から見つけて、受付で身分証明と一緒に番号を申告して投票用紙をもらいます。投票が終わると手にハンコを押されて2回投票できない様にする、と言うまぁまぁ邪魔くさいシステムです。なのにフィリピンの投票率は大体75%あたり、2016年の大統領選は80.69%で、現ドゥテルテ大統領が当選しました。確か先日の東京都知事選は57.69%だったので大きな差ですね。
実はフィリピンでは2回連続して選挙で投票しなければ、選挙権がはく奪されるのです。
何故はく奪?投票率を上げる為??
そこにはフィリピンらしい裏事情が!

実は選挙管理委員会と行政(市の住民票)のリンクが甘く亡くなった人にも選挙案内の郵送が止まらないので、2回投票しないと一旦止めるのです。死んでもしばらく選挙案内が行くってざっくりなシステムです(笑)

びっくりその2 それって買収ですよね河合さん?

これが一番私には衝撃でした。フィリピンで選挙が始まると実家の家族は総出で演説を聞きにいきます。勿論僕は外国人で投票権はないので蚊帳の外なんですが、凄い関心高いな?と思っていたらなんと「今日の候補、前の選挙より少なかったね」とか言いているので、何?って聞くと「会場で配ってくれるお金」だと!
規模や候補によっても違いますが、交通費やスナック代として500ペソぐらい(1000円程度)を渡される事が多いようです。候補者が全員お金を配ると言う訳ではないのですが、一部の候補は堂々とやってます(驚)
まぁ貰ったからと言って、その候補に投票しているかとか、対立候補両方からもらうとか、どれだけ効果があるかは不透明ですけどね(苦笑)
フィリピン人はお金をもらうとすぐに使う人が多いから選挙があれば消費が喚起され、経済が活性化するので是非日本でもやって欲しいと思うのは私だけでしょうか?
今、旬のサンマが食べたい思いに捕らわれています。

びっくりその3 やっぱり命をかけて

お金も絡むし、政治熱も比較的高いと感じる選挙期間中は実は何かと物騒です。
フィリピン人は実はとてもプライドが高くて、一番嫌がって恨みを買うのが「人前で恥をかかされる事」です。
過去にも選挙期間中に「落選と言う恥はかきたくない」とか「対立候補が俺の事バカにした演説を言った」等から殺人事件になる事も少なくありませんでした。2018年に行われた市議会一斉選挙では全国で30人以上が亡くなりました。
そういった暴力沙汰を少しでも防ごうと選挙前日と当日は酒類の販売が禁止されます。ショッピングモールのお酒売り場はまるで事件現場の様に黄色い立入禁止テープで封印されてしまいます。外国人だけホテルとかでは飲めるので、その期間はちょっとうれしいかも(笑)

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この国を守り変えるのは誰??

僕はフィリピンのドゥテルテ大統領が好きです。口は悪くてガサツな親戚のおじさんって感じですけど(笑)でも、有言実行の真っすぐで優しい一面もあるからです。

彼の2つのエピソードを紹介します。

まず2016年の大統領当選直後の事です。実はフィリピンは公務員の給料が安いので、その地位を利用して賄賂を要求する事で生計を補う人が多かったです。皆さんには印象の悪い警察官も、生活の為に中学生のカツアゲの様な行為を行う人もいました。
そこでその年公務員の給与を上げたのです。その代わり悪い事、恥ずかしい事はするな!つまり汚職撲滅です。
この際に私達みたいにフィリピン国外で働く外国人スタッフも待遇が見直されて、交通費や社会保障費の一部が支給されるようになったのです。国外の外国人、つまりマイノリティの事まで考えてくれたのが嬉しかった。

もう一つはこのコロナ禍で、多くの国民が経済的な窮地に立たされる中、自ら5月の給料を全額返納しました。そして自分も含めて閣僚らは2020年4月から12月までの月給の75%を寄付する事に同意しました。こうした苦難の国民に寄り添う姿勢は共感を生んだのです。その為かドゥテルテ大統領の支持率はずっと高止まりで低い時でも65%、今年1月は82%でした。

きっと人気取りじゃなくて、自分の信念に忠実に行動していて、その信念が70歳を過ぎ今まで自由に生きてきたから、残りの人生はフィリピンの為に捧げると言う部分に繋がっているのだと思います。
なんか日本の政治家でもこれぐらい度量のある人が見たいですよね。

国のリーダーによって、大きく身の回りの事が変わってきます。だから「誰が当選しても所詮変わらない」と言う事はないと思うし、そうさせない事が私達の使命かもしれないですね。選挙権を「生かす」も「殺す」も自分次第なのでやっぱり「いい世の中」になって欲しいのなら、興味を持ってどの政治家がどんな事を言っているのか、「人と成り」を分かるように見ていきたいです。

今年の秋はアメリカ大統領の選挙、日本にも影響が強いですし、日本の首相も健康面での不安がささやかれ雲行きが怪しくなるかも?

でも一方で、自分の人生を生きる上で他の何かに大きく依存するのは、危ういと思います。何でも間でも政治のせいにしたら、他人任せの人生を歩んでいくかもしれないです。自分の人生は自分で主体的に生きたいですよね。

その為にも課題の分離を明確にして、自分の問題と、政治に求める事を区分けして訴える事を身に着けていきたいです。

ご清聴ありがとうございました。
ご成長していきたいと思います。

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