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渚の音色に癒されたフィリピン生活

あっという間に9月も終わろうとしてます。2001年10月10日にカオハガン島から始まったフィリピンとの関わりはもうすぐ20年目に突入します。光陰矢の如しです。
今日はそんなフィリピン生活開始した時の事を懐かしみながらもご紹介したいと思います。
私がセブで初めて海外生活を始めたのは、ペンションハウスマネージャー兼島民生活支援ボランティア。場所は日本人がオーナーのカオハガン島でした。
#敬老の日を過ぎたら昔話が増えている
#そういえば最近の事は忘れがち
#医学の進歩に願いを込めたい

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15年勤めた会社を辞めました

僕が会社を辞めてカオハガン島に行く経緯は、こちらのブログに書いています。

今でも全国の百貨店でも展開しているケーキ屋さんですが、辞める決心した理由は今も自分の芯になっている「尊敬」と言う言葉でした。
平たく言えば一番尊敬できない考え方をする人を営業のトップに据えて、その下で2年働いたけど「尊敬できない部分」が年を追うごとに大きくなったからです。
彼の口癖は、どんな手を使ってでもライバルに勝て!アホと話すとアホが伝染する!私が半沢直樹なら完膚なきまでに叩き潰すぐらい相性が悪かった。
だから真逆の世界で生きていきたかったんです。
#半沢直樹の血管を心配ながらいつも見てた

暗い話はこれぐらいにして、思い切って飛び込んだ世界は興味深かったです。移住して感じた事を書いてみます
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美しい自然が傍にある暮らしが始まった

当日は大阪からセブへの直行便を利用して、夜の7時ぐらいにセブへ到着しました。日本はネオンサインが多いし、蛍光灯も多いのでカラフルで明るい夜景が多いのですが、2001年ごろのセブはまだ田舎で空港近くは余り建物もなく、民家の白熱灯のオレンジの光一色でした。なんかそれが凄く新鮮で、光の温かさを感じて頑張っていきたいな」と自然にテンションが上がりました。フィリピン人スタッフが手書きのネームボードを作り、笑顔で出迎えてくれ島へと向かったのです。

ところが空港を出ると、雲行きが段々怪しくなってきました。10月はまだ雨季です。そして小さな船で出発すると激しいスコールに巻き込まれたのです。雨具は現地で買おうと思っていたので、屋根の隙間から吹き込む雨でずぶ濡れになりながら船はようやく島に着きました。濡れたからシャワーでも浴びて!と言われてたのですが、シャワーは温水ではなく水シャワーでした(TT)
そして3年間住むことになるローカルコテージは竹の床に竹の壁、屋根はヤシの葉で電気、水道、トイレもなく、オフィスのスタッフが毎日夕方に持ってきてくれるオイルランプとシングルベッドがあるだけの部屋です。薄暗い部屋で、まだ続く暴風雨の中で一人寝る時に思ったのが、「あぁーやってしまった!もう戻れへん」でした。震災直後でもあれ程不安で心細い夜を感じる事はなかったです。でも疲れていたのかすぐ眠りについて、朝目が覚めると今度はびっくりするぐらい快晴の夏空でした。「もう大丈夫やで!楽しんでいき!」と言ってくれている様でした。

カオハガン島は本当に自然が豊かな場所で、こういう所で生活するのは本当に意味があると思いました。
感激した自然は
1. 刻一刻と変化する朝日と夕日
2. どこまでも美しく豊かな海
3. 満点の空に瞬く星の数々

です。

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1. 刻一刻と変化する朝日と夕日
当時の私の仕事で自分で絶対やろうと思い実行したのが、お客様のお見送りです。セブから日本への帰国便は早朝出発なので船が島を出るのは大体早朝5時前です。お見送りをしてちょっとするとセブの海から日の出が始まります。真っ暗な空が群青色になり段々オレンジに染まって、最後にまばゆい太陽が海面から登りあっという間にあたりが明るくなり、常夏のセブが始まりました。
夕日はセブ本島の山に沈んでしまうので、そんなにきれいではないのですが、年に数回ですが本当にまわり一面オレンジに染まる凄く綺麗な夕焼けがあるんです。もうオレンジの壁の部屋にいるみたいに全てのものが夕日の輝く様なオレンジに染まります。これも息をのむ景色でした。そしてアッと言う間に夜のとばりが周りを包み込んでいきました。

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2.どこまでも美しく豊かな海
カオハガン島の沖合は現地のサン・カルロス大学と協力しながら何十年も保護されているサンクチュアリーがあります。だから珊瑚も多くてカラフルな熱帯魚が沢山住んでいます。保護地域なので乱獲もなく魚は人を怖がらないので、可愛い魚と一緒に泳ぐことができます。まるで水族館でシュノーケリングをする気分です。珊瑚の成長は本当に早く、私が勤め始めた2001年よりセブに移動した2004年の方が珊瑚は大きくなり魚も増えました。

これも理由は知らないのですが、セブの海で泳いだ後はなぜかそんなに体がべたべたしないのです。だからうっかりするとシャワー忘れるぐらいです。アトピーとかにもいいのか「カオハガンに来ると肌の調子がよくなります。」と言うお客様も多かったです。

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3. 満点の空に瞬く星の数々
東京ドームとほぼ同じ大きさのカオハガン島は離島なので、セブ島から電線を引っ張ってくる事は難しいです。だからディーゼル発電機で島の電気を提供してます。実は崎山さんが来る前は電気は無かったそうです。24時間通電は無理で夕方5時から夜10時の5時間だけしか電気はありません。だから新月の夜に電気が無くなったら真っ暗闇でまともに歩けないのです。でもそんな夜に空を見上げたら、離島で周りに何もないから凄い数の星が見えて、星ありすぎで星座がわからない状態になります。そして空の真ん中にミルクをこぼした後の様にうっすら白い帯があって、それが天の川だとわかりました。なぜ天の川を英語でMilky Wayと言うか、理解出来ました。フィリピンは北半球にありますが、赤道に近いので南十字星が海面近くに見えます。単に4つ星が十字架みたいに並んでいるだけなのに、なぜか夢やロマンを想像させる星で、いつもお客様に「あれが南十字星ですよ」と言ってました。
カオハガンの海岸には海ボタルがいて、海ボタルと満点の星空に流れ星を見ると、あぁ生きててよかった!と理由なく思う日々でした。

僕の人生で何がラッキーだったかと言えば、こんなきれいな自然の中で人生のリセットを出来た事かもしれないです。リセットの過程で自然の優しさと豊かさをインプットする事が出来たのが、他の思考にも影響を与えていると思います。

都会にストレスが多いのは便利な代わりに癒される自然のパワーが足りないのかもしれないですね。

今、コロナでリモートワークと同時にオフィスを地方に移転する会社も増えたと聞きます。自然に囲まれ都会の刺激よりもナチュラルなメッセージを受け取る事で、良いパフォーマンスや、ひいては良い決断をする人が増えたらいいなと思います。

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今回カオハガンの写真をプロカメラマン 久保なおひこ さんにお借りしました。



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