キャリアの"上がり"について考える。

人生ゲーム、だとちょっと違う。双六、大富豪、ババ抜き、UNOとかだと分かりやすいかな。
要はみんなで同じゲームをやって、その中で一抜けする感覚、上がり。
ま、他の業界の話だとか全然知らないのであれですが、意外と仕事においてのキャリア感ってこの"上がり"を求めているんだよなぁ、と改めて実感しました。
結構これ定義立て難しいと思う。
出世=上がり、なのか、独立=上がり、はたまた転職=上がり、なのか結構人それぞれのように思う。
しかしながら、リーチかかった人は、何となくわかる。例えば、唐突に結婚する、とか、唐突に独立する、とか、唐突に地元に帰る、とか、そういうライフステージの変化が必ずある。
で、間も無く上がる。

それまでそんなこと全くおくびにも出さずに日々覚えることばかりで仕事に追われ、がむしゃらに働くしかない状態から一人また一人と上がっていく。この差は一体何だ。で、導き出した答えがコレ。

仕事の上がり状態
業務の量と給料が釣り合った状態or業務量≦給料=人生楽になった状態

漠然と上がり状態(社長になる、金持ちになる)とか考えると、途方も無い気持ちになるし、実現不可能な気がして疲れてしまう。
なのだけど、上がり状態を適切な所におくと、案外近い所にあったりする。
・今と給料が変わらないぐらいの、楽な仕事への転職
・肉体労働からデスクワークへの異動
・平社員からちょっと出世して、部下がつく。
・家業を継ぐ
割と簡単に思いつく。もちろん、これら全部その後安定して仕事できる保証なんてないし、今、と比べると別のキツさ、しんどさがあると思う。
必ずしも人生の上がりではない。

そんな私も、恐らく今リーチかかっている。そうでなければ、noteを書いている時間なんて無かったし、そんな気持ちにすらならなかったと思う。誰かに何かを与える事が出来ているとは思わないが、少し前までは奪う、頂くことで精一杯だった。

この、上がりという考え方は行きつけのバーでよく聞いた話だ。
「あれ？この前までいた〇〇さん、辞めちゃったんですか？」
「そうそう、昼の仕事に上がりましたよ」とか、
「私来月で終わりなんですよね。独立して、上がらせていただきます」
等々。

こういう話を聞くと、ちょっとだけ頭の中にはてなマークが浮かぶ。飲食における上がりって一般職への転職なのか？それとも独立開業のことなのか？
そこらへん考えだすときりがなくなる。あとは、飲食業界の人は、一般的に独立開業しなければ、社会的立場ゼロという話。ちょっと語気が強すぎるから言い換えると、独立開業して初めて一人前。という考え方。
ちょっとまて、であればステージに立っていない人間の数は底知れないぞ。と思い悩んでしまう。

逆の話もよく聞く。
一般職から、昔の言い方で言うと、脱サラして飲食店を独立開業するという話。結構ザラにある。ん？一般企業に勤める側からすれば、上がり、が飲食業界になるのか？
飲食業界はうーん、完全に個人的な意見だけど、どっからどう見たって飽和している。ここから一旗揚げる、とか大企業に成長する、とかあるだろう、あるだろうけど、相当の無理をするか、革命的な企業でないと、無理だろうなと思う。個人店ならなおさらだ。
だから上がった後に、少し手綱を緩めることになる。まあ、我々が食っていけるぐらい稼げればいいよねとか、お客様の笑顔見られれば、そんなに大きくならなくていいよねとか。とはいえ経営するとなると、成功しないこと前提に開業するわけにいかないので、野心は裏に沸々している。

うーん。きっといつかは考えなければならんことやし、というか毎日毎晩頭を離れることはないし、うーん。
マジで上がりになった時、何を自分の主軸に置いていくんや？
永遠のテーマであると思う。だからきっとこんな記事書いていても答えなど出るわけがない。一つ分かるのは、一度上がってしまえば、同じゲームに参加することはできない、ってことだけだ。

今のところ、ライフステージの変化はない。
のだけどどっかで刻々と家族は年を取っていく。自分もきっと老いていく。自分の思想や考えや、感じていることを読んでもらえる状態になることが、私にとってのリーチなのかといえば、分からん。
ちょっと上のランクに行って、現場に立たなくなることがリーチなのかも分からん。
ただ一つ、本当に上がってしまった時に、ああもういいや、社会なんてどうでもいいやみたいにならないよう、上がった、と思わないように出来るよう。戦うことを第一義に置き続けられるよう、なんか行動する事、そのぐらいしか出来ないんだろうな。これはちょっと、引退みたいな意味合いが出てくるから、全く考えることが楽しくなることでもワクワクする事でもないのだが、目の前のリーチから、目を背け続けることは、出来ないんだよな。というのが、今の結論。つまんな。