王子稲荷神社の凧市
2月が色々とバタついてしまい、あまり更新できていないのですが、
この記事は2月中に書いておきたいと思い、作成しました。
東京都北区にある、王子稲荷神社はご存知でしょうか。
関東(東国三十三国)稲荷総司と呼ばれた、とても格式が高い神社です。
また、毎年大晦日の夜に関東一帯から狐が集まり、大きなエノキの下で装束を整えて、王子稲荷神社に参拝したという伝承があります。
江戸中期には、地誌『江戸砂子』のなかで、大晦日の晩にたくさんの狐火が現れると記載されています。
落語『王子の狐』や、歌川広重『名所江戸百景』にて「王子稲荷乃社」、「 王子装束ゑの木 大晦日の狐火」といった浮世絵を描いています。
上記のように、浮世絵や狐火がとても有名な神社です。
そんな王子稲荷神社でもう一つ、有名なものがあります。
それは「凧市」です。
江戸時代から続く王子稲荷の「凧市」は、毎年2月の「午の日(うまのひ)」に催され、初午(はつうま)、二の午(にのうま)、三の午(さんのうま)の計3回行われます。
2019年は2日(土)、14日(木)、26日(火)の計3回行われます。
「凧市」は、火事が多かった江戸時代に、王子稲荷神社の奴凧を「火防の凧(ひぶせのたこ)」として受けたのが始まりです。
熱風が大火につながることから、風を切って揚がる凧を火事除けのお守りにしたといわれています。
奴凧をまつると火難除け、そして無病息災・商売繁盛にご利益があるとされています。
以下、以前参拝した写真をUPします。
↑王子稲荷神社
この門をくぐり、階段を上ると神社があります。
ちなみにこの門は平日は閉まっています。
それは、門と階段の間に幼稚園が併設されているためです。
平日は門の左の方にある小道を登って、神社の脇からはいって参拝する必要があります。
↑門にはこのような看板がたてられていました。※昨年時
↑江戸末期から明治中期にかけて活動した蒔絵師・柴田是真「額面著色鬼女図」の絵馬がおさめられています。
こちらは国の重要美術品に指定されており、毎年1月1~3日と2月の午の日に公開されています。
↑火防の凧 サイズは約25cm×25cm
また、王子稲荷神社の凧市は、御朱印が変わります。
↑普段の御朱印です。こちらにも凧が描かれています。
↑凧市の御朱印。凧の絵が2点に増えたのと「初午祭 凧市」と書かれています。
実は凧市の御朱印は、昨年より、御朱印帳ではなく、予め用意された御朱印を授かるようになりました。
凧市は例年、大変な賑わいで、境内に入るのに5~600m程の行列ができます。
警察が出動して列の整理をしています。
これまでは各々が持参した御朱印帳にその場で書いていただいていたのですが、時間が掛かるため、混雑緩和のため、予め用意されることになったそうです。
※境内にそのような張り紙が掲示されていました。
御朱印ブームもあり、仕方がないのかもしれません。
何気に明日26日(火)が「三の午」だったりします。
お時間に余裕がある方は参拝してみてはいかがでしょうか。