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Employee Relations (ER)というお仕事について

Employee Relations (ER)、知ってますか?

みなさんEmployee Relations (ER)というお仕事、もしくは役割についてご存知でしょうか?
日本の企業でERを設置している企業はまだまだ少ないようです。
しかしERの重要性は日に日に増してきていると思われます。
ERがみなさんの身近な存在になる日も遠い先ではないかもしれません。

私は株式会社iCAREでそのERの仕事をしており、今日はそのERについてお話したいと思います。

なお、iCAREでERを設置した経緯については別に記事がございますので、ご興味があるかたはそちらもご一読ください。

ERとはなにか?

さて、ERとは何か?
また「iCAREにとっての」ERとは何か?
を整理してみたいと思います。

まずは、グルーバルなコンテキストでEmployee Relationsについて書かれている書籍、Employee Relationsを参考にしてみます。

この本では、その多くの部分が、
Employee's right(従業員の権利)
Employment law(労働法)
Union(組合)
Conflict(紛争)
といったことに割かれており、Employee Relationsという役割に、労組的な役割が期待されていることがわかります。

ただし、iCAREにおけるERは、このようにERとして一般的に期待される役割を担うのではなく、iCARE固有のコンテキストにおけるEmployee Relations(従業員の様々な関係)の向上を担っています。

では、iCARE固有のEmployee Relationsとは何なのか?について説明したいと思います。
なお、なぜEmployee Relationsが必要なのか?の説明については、冒頭でも触れましたER設立時の記事がありますので、そちらをご参照ください。

iCARE固有のEmployee Relations

さて、iCARE固有のEmployee  Relationsを語る前に、Employee RelationsとiCAREの組織・事業との関係性についてお話したいと思います。

というのも、ERという日本ではまだまだ珍しいセクションが、従業員数150名前後の、それほど大きくはない組織に存在することそのものが、経営陣からの社会や従業員に向けての一つのメッセージだからです。

つまりiCAREの経営陣は、「従業員の関係性」が事業の成否のキーとなるので、貴重な経営資源を割いてでも取り組むべき課題である、という認識や世界観を示しているのです。

このことはiCAREの特徴をも指し示しています。というのはERの設置は、単にそれが事業の成否のキーになるから、という意味だけにとどまらないからです。

パーパスとの関係

株式会社iCAREのパーパスは「働くひとの健康を世界中に創る」です。
そして「働くひとの健康」はメンタルヘルスに関わり、メンタルヘルスは人間関係、ひいては従業員の関係性、Employee Relationsに影響されます。
つまり、iCAREが掲げるパーパスは、ER、従業員の関係性と密接に関係しているのです。

その意味では、iCAREのERはPeople Experience部という「バックオフィス」の一セクションではありますが、iCAREが掲げるパーパスを直接的に実現する「フロントライン」、最前線にいる、と言うことができます。

とはいえ、iCAREがそういう素晴らしい理想を掲げる組織だからといって、組織の現実がそのまま理想的な状況にあるということは、さすがにありません。おそらく数多あるスタートアップ企業同様、厳しい競争や過酷な現実に囲まれています。それでもなおERというセクションが存在することはEmployee Relations、従業員の関係性がiCAREにとって非常に重要であるという判断を物語っています。

さて、ここまでがiCAREという組織の中でのERの位置づけですが、ERの業務についても少しお話したいと思います。

ERの業務

ERは文字通り従業員の関係性向上を主となる任務としていますが、People Experience部の一セクションとして、従業員体験の向上も重要な任務としております。そのためオンボーディングの改善、ナレッジの管理、書籍管理といった業務も担っています。

従業員の関係性向上という側面では、主だった課題は以下のように整理されます。

  1. 経営陣の意図・思いが従業員に届かない

  2. 従業員の声が経営陣に届かない

  3. 上司との関係がうまく行かない

  4. 従業員同士の関係が希薄である

「経営陣の思いが従業員に届かない」という課題に対しては、CxO Open Hourという時間を設け、事業・組織についての従業員の疑問にCxOが直接答えるという形式を通して、経営陣の考えや思いが従業員に届くようにしています。

「従業員の声が経営陣に届かない」という課題に対しては、ERが個別に従業員の相談に乗ったり、従業員が意見を言う場作りをしております。ただ、従業員が意見を言う場作りは、今のところ安定的な形式を確立できておらず、時間、形式など模索しているところです。

「上司との関係がうまく行かない」という課題に関しても、従業員から個別に相談を受け付けることで解決を図っています。専用の問い合わせフォームを用意し、相談者の匿名性を担保する形で相談に乗っています。当然、話を聞くだけでなく、解決のために具体的なアクションを起こさなければならないこともあるのですが、ここは非常に難しいです。というかERの仕事の中でここが一番難しいと感じています。ただ、この点についてはまた別の機会にお話したいと思います。

「従業員同士の関係が希薄である」という課題については、従業員同士の交流の場作りとその活性化に取り組んでいます。各種イベントだったり、部活動の支援だったりがそれに当たります。また、iCARE固有の取り組みとして、ファイブリングスチャレンジというものがあり、それもERが管理しています。各部署・チームが、ファイブリングスというiCAREが提唱する健康経営のフレームワークに基づき、チームのウェルビーイングの向上を通して事業の成長を図る、という取り組みをしています。この取り組みでは、多くのチームがメンバー同士のコミュニケーションの活性化に取り組み、それによって業務の円滑化を実現しています。

以上がiCAREのERがどんな活動をしているかの概要です。いかがでしたでしょうか?ご興味お持ちいただけましたでしょうか?

直接お話してみませんか?

iCAREのERは2022年9月現在、2名体制で従業員の関係性向上に取り組んでいます。現在、ERの新規メンバーは募集しておりませんが、採用と関係なくERそのものに興味があるという方は、Twitter、@TakataNoToshiからDMでご連絡いただければ、詳しくお話させていただきます。

ERがあるiCAREという組織のお仕事にご興味お持ちいただいた方は、ぜひこちらからご連絡ください。

またiCAREでは、来る10/12, 10/13にCarely Sustainable Expoを開催します。そちらもご興味ございましたらお申し込みください。

皆様のご連絡をお待ちしております。

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