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全然寝ないじゃーん、寝ないで喋り続けてるじゃーん、お値段わかってないじゃーん

昨夜遅い時間に飲んだ午後の紅茶がよくなかったのか、それとも単に眠れ無いサイクルだったのか。どちらがどうとも言えませんが、昨夜の娘は全然寝ませんでした。

私が寝ようとすると娘の部屋の扉が開いています。部屋にいない時は空気の入れ替えもあるから開けておくように言ってあるのです。忘れてしまうことも多いので、実際にいない時に開けるか開けないかは半々ぐらいの確率です。

部屋で寝てないってことは和室のベッドで寝てるのか、と思ったら居間のソファベッドで寝ていました。娘の着替えが乗っていたのは一体どこへ。隣の椅子に乗せてありました。

そうか、今日は居間のソファベッドで寝るのね。了解です。

私は娘を起こさないよう気をつけて和室へ、と思ったら起きてました。なんか喋ってやがる。

「喋るのやめて寝てね~」

返事はありません。

和室のベッドを確認すると、掛け布団がありません。なんで?

娘の部屋に持っていったのかと確認に行きます。いや、こっちにもないわ。どういうこと?

娘が寝ているソファベッドでした。掛け布団が敷布団のように敷かれています。

起こしてでも取り返そうと声をかけました。どうせ起きてるし。しかし、悪びれもせずに「私の布団セット」とか嬉しそうに言ってやがります。なんなんだ。

取り返せませんでした。しょうがないので毛布を見つけてそれを使うことにしました。夜中寒そうだし、これでいいや。

和室と今は襖一枚で隔てられています。ソファベッドは襖の近くです。なので、娘が喋っている声が途切れること無く聞こえてきます。

「喋るのやめて」「口閉じて」

色々声をかけます。娘は私に対して一切の遠慮や気配りなくただひたすらに喋り続けています。

ここであまりしつこく喋るなと言い続けると爆発することもあるので慎重な対応が必要です。それはわかっています。わかってはいますが、ぶつぶつぶつぶつ喋り続けられるとこっちが眠れねえんだよ、やめてくれよ、頼むよ。

「やめて~」「もう寝て~」

そんな対話にもならない対話を深夜2時過ぎまで続けます。

突然、娘がソファベッドから起き上がる音が聞こえてきました。お、ついに自分の部屋に戻ってくれるのか。

襖がガラッと開きました。

「なになに」

怯える私にかまわず娘がどすどすとやってきて押し入れからなんか布団を出しています。え、また布団取換えるの?

「パパ、あっちで寝て」

「あっちって、部屋?」

「あっち」

「いやだよ、ここで寝るよ」

「ここで寝る」

「なんでだよ」

「あっち行って。ここで寝る」

諦めました。移動します。まあでも、そのほうがよく眠れるかもな。

娘の部屋に移動します。さて寝るかと思ったら枕がない。

和室に戻って枕をひとつ奪い取ります。

「おやすみ」

「おやすみ」

「口閉じて喋らないで寝てね。喋らないかどうかしばらく居間にいるから」

居間でしばらく様子を伺います。今度は喋らずに寝るのかな。それだといいなあ。

私も移動して横になりました。すぐに眠れそうです。

ドスドスドス。

娘の足音が聞こえます。なんだよ、トイレかよ、さっき行っておけよ。

ドスドスドス。

廊下を移動して和室に戻っていきました。それにしても足音がでかい。

よし、今度こそ。

ドスドスドス。

またトイレかよ。

「静かに歩いて」

起き上がるのも面倒なので声だけかけます。それでも聞こえているはずです。

娘がトイレのドアをバーンッと閉めます。

「ドアも静かにね」

ドスドスドス。

「静かに歩いて」

二度連続トイレは厳しいです。でも、これでもう大丈夫でしょう。

ドスドスドス。

「静かにね」

バーンッ。

「静かにね」

ドスドスドス。

そのあともほとんど間をおかずに何度も何度も娘はトイレと和室を往復します。わざとやってるわけではないのがポイントです。生理前なんでしょうね。こちらはもう諦めています。

ほとんど眠れないままに朝。その間も何度もトイレ。

そういえばご飯、セットしてなかったな。今から研いで吸水して早炊きで余裕で間に合うじゃないか。

和室からは娘のボソボソ喋る声が聞こえてきます。小さく「シネ」とかも言っていますが、暴れないだけマシだということで。

「コーヒー飲む?」

出てきました。今日はインスタントね~。

炊きたてご飯は要らないそうです。了解です。ぬか漬けや紫蘇の実塩漬けを食べやすいよう皿に出しておきます。今日はサラダは無しで。

出社。

いつもと違う作業は勝手がつかめずサクサクこなすという感じではありません。それでもなんとかある程度まで進みました。今月中になんとかして来月早々から開始かな。もう少し頑張らねば。

帰宅途中で前日と同様に腹がグルグル言い出しました。ヤバいけど我慢できる程度。スーパーには寄らず真っ直ぐ自転車で。

娘は室内の照明を付けずに和室で壁に向かってぶつぶつ喋っていました。

「ただいま~」

反応がありません。色々と話しかけてみますが「あっち行け」という雰囲気が強い。あまり刺激すると暴れだしそうです。

キッチンに食べた残骸。炊飯器の中にはひと口分ぐらいのご飯が残っていました。どうして少しだけ残すのか。いつも不思議ですが、多分なにも考えていないのだと思います。

でもこれ、腹減ってるのかもなあ、いや、もしかすると昼間も寝て無くて眠いのかも。早めに鱈腹食わせたほうがいいな。今日こそスーパーのパック寿司だな。

娘も了解したのでスーパーに行くかと思ったら、昨日と同様にお腹の調子が。トイレにしばらくこもりっきりで。整腸剤飲んでも落ち着かなくて。小一時間ぐらいしても不安は消えず。覚悟を決めてスーパーへ。なんとかお腹は耐えてくれました。

娘の分はパック寿司+ミニ稲荷寿司、私の分はマカロニサラダ大(半額)+ちくわ+炊飯器の残りご飯+ミニ稲荷寿司おすそ分け。娘の飲み物は粉茶です。夜にお茶も眠れなくなりますが、昨日も午後の紅茶飲んでるし、一緒だろ。

久しぶりのお茶、美味しそうだったのでお代わりも。いいよいいよ~。カフェインで眠れなくてもしょうがないよ。デザートに買っておいた「ゆずジュレカップ」は後で食べることに。

薬も飲んであとは寝るだけ、と思ったら「ゆずジュレ」やっぱり食べたいということで食べていました。

「昔、デパートの地下でフルーツジュレのデザートとか買ったよね、覚えてる?」

なんとなくは覚えているようです。ジュレ、美味しいようで嬉しそうな顔をして食べています。買ってよかった。

「このジュレ、いくらだったと思う?」

「千円?」

「いや、デパートのデザートもそんなにしなかったよ」

「600円?」

「150円」

笑っていました。よかった。

150円で笑ってくれるなら安いもんです。

今度、違うのも買ってこよう。

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