❨492❩1973.1.5.金.曇,雨/いよいよ明日/ベレン:ブラジル
昼夜、暇をみて町のあちこちへ自転車を捜しに出る。
今日までに二人程、俺の自転車を見たという者がいた。
この先気長に捜せば、必ず見つけられると思うが、もうそんな気も失せた。
進みたい。次の地へ向かいたいのだ。
明日いよいよ河を飛べると思うと、ワクワクしてくる。
夜、レストランの人達が、送別会までやってくれた。
やっとベレンを去る事が出来る。
ズルズルと続いた生活だったが、俺にとってみればついてない事が多かった。
この日にいたって、多少、無駄な日を送ったものだと思わないでもない。
「都」の面々に世話になった事は、感謝しなければならない。
同時に、例え少しでも、その好意に甘んていた自分自身を反省する必要もある様に思う。
俺は、他人を観る事に専念しているつもりだが、批判の方が大きい様な気もする。
それが為に、自分の内部にあるものが外に出ず、いつも苦しまなければならない。
以前と比べれば(一年前)、かなり自分に対して素直になって来てると思う。
勿論それは、妥協から来ているのではない事を強調する。
明朝五時、FABでマナウスへ向かう。
73年の、俺の行動が始まる。
誰にも出来ない、俺が考えそして俺が動く。こんなスバラシイ事がほかにあろうか?
だから、ゆえに、この旅を、大切にしなければならない。
自分のものであることを・・・・・
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