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二木孝 (ふたぎ たかし) 著書紹介

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著書紹介 『思考の日々』

著書紹介 『思考の日々』



「思考の日々」(岩波ブックセンター)2007年8月20日 発行

この本の前書きを先ずご紹介します。

「前書き
 仏の社会政治学者であり経済学者でもあるギィ・ソルマン氏は5月9日付仏誌エクスプレスで「今日の仏社会を支配しているは、世論である。世論とは知識とは反対のものである。政治家よりも特別の知識も経験も有さない平凡なる市井の人の発言が幅を利かせ、知識人の沈黙によって一種の閉息状態を迎えてい

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著書紹介 『遺す言葉~外務省の「マレビト」による講話~』

著書紹介 『遺す言葉~外務省の「マレビト」による講話~』



「遺す言葉 外務省の「マレビト」の講話」(一粒書房)2020年4月日発行

この本は、2020年3月に外務省を定年退職する機会に、外務省時代に行った大学での講演の模様を、着色というか、脚色して、実際の講演内容を変え、また、大学の名前を加工しておりますが、高校生講座等で話したことなのも随所に入れた、ある意味での私の仕事の集大成の一つでもあります。マレビトに関心があったので、会えた自らをマレビトと

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著書紹介 『カミュを追って―地の果ての記憶』

著書紹介 『カミュを追って―地の果ての記憶』



「カミュを追ってー地の果ての記憶」(一粒書房)2015年3月10日

この本は、「カミュを追ってー地の果ての記憶」「塀の中の君へ」の2部作で、題名にもなっている前者は、私が私淑していたアルベール・カミュの生まれ故郷のアルジェ在勤時の思い出を追想した、物語風の作品で、その初めは次のようなもので、思い出の大切さを描いた作品です。

「《初めに》
「人生とは、人がただ単に生きたということ

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著書紹介 『杢兵衛のゴルフ指南書―煩悩具足のゴルファーに捧げる十二章』

著書紹介 『杢兵衛のゴルフ指南書―煩悩具足のゴルファーに捧げる十二章』



「杢兵衛のゴルフ指南書」(東京出版社)2013年

趣味が高じて、本まで出してしまった人の典型的な本かもしれませんが、ゴルフをするようになったきっかけや、特に海外のゴルフコースをプレーして気付いたこと、ゴルフは自然の叡智の結晶的な、人類が生み出した最高の娯楽であること、また、ゴルフから教えられること、逆に、人生がゴルフに教えることなどを思索しながら、生きる幸せを思い出に浸りながら、過去の賢人、

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著書紹介 『マルクは絵を描く』

著書紹介 『マルクは絵を描く』



「マクルは絵を描く」(岩波ブックセンター)2007年2月23日 発行

この本は、初めて上梓した作品で、2部作となっております。最初の「杢兵衛の夢物語」の始まりは、

「まんず、まんず 昔、昔、秋田の太平山(たいへいざん)の麓(ふもと)の岩見三(いわみさん)内(ない)ていう村さ、杢(もく)兵衛(べい)というわらしっこ(子供)がいだど。生まれる前に、おがが立派な丹波栗の夢みだど。杢兵衛は、へそま

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