理由を考えるほど、予想がハズレやすくなる理由 読書で「言語化の混乱」を乗り越えよう!
1. 理由を明確にしたほうが、推論は当たるか?
2006年、オタゴ大学の
ジャミン・ハルバーシュタットらは
興味深い研究を発表しました。
研究チームは、1995年と1996年に
合計108名の学生の協力のもとに
大学バスケの試合結果を予想
してもらう実験をしました。
対象は大切なトーナメントの
8つの試合であり、予想する参加者は
みんな「自称バスケおたく」ばかりでした。
研究チームは、予想に際して
条件をつけて、次の2群にわけました。
A群 推論あり
対戦する16チームすべてについて
その勝敗を予想した根拠となる
理由を最低3つ書いてもらう。
B群 推論なし
理由は一切分析せずに
直感で予想してもらう。
さて、あなたはA・Bどちらが
予想的中率が高いと思いますか?
結果は意外なものでした。
2. なぜ考え抜いた予想が、素人に毛がはえた程度なのか?
実際の試合結果と合わせると
次のとおりでした。
なんと、理由付きで
きちんと考え抜いたはずのA群の方が
あきらかに勝利チームを
選び損ねていたのです。
さらに細かい勝率予想の精度などをみると
なんと16チーム中11チームにおいて、
理由ありの推論をしたA群は、
理由なしの直感で答えたB群よりも
ハズレていたのです。
研究チームによれば、
これは「ヤマ勘で当てるよりも
少し良い」程度とのことです。
なぜ、こんな現象が
起きてしまうのでしょうか?
そこには私たちの大きな誤解があります。
3. 最もわかりやすい理由が、最も鍵となる理由とは限らない
それは・・・
ということです。
バスケに限らず、何事も
かなり複雑な要素が絡んで
起きています。当然、すべてが
見えたり、言語化できるわけではありません。
ところが、どうしても理由を
ひねり出そうとする時は、
最も手近なわかりやすい理由を
選んでしまうものです。
こうして、情報自体の選択の偏りと
重み付けの偏りが生じます。
これは、本実験の参加者のように
専門知識の所有者でも変わりません。
むしろ、普段、慣れていることを
わざわざ言語に置き換えるときに
大きな混乱が起きてしまうのです。
いかがですか?
何かを選ぶときは、あえて
理由なしに浮かんだものを
推すのも良いかもしれません。
とはいえ、社会においては
あらゆる発言・判断に根拠が
求められます。
言語化の混乱を克服しながら
鍵となる要素をさぐる
トレーニングはするべきです。
その時、役立つのが「読書」です。
本は、当然ながら作者のアイディアの
「結論と理由」が言語化され
明らかにされています。
まずはそれを素早く拾い上げる
トレーニングが「速読」です。
さらにそこに自分の見解を入れ
再言語化して公に伝える
トレーニングが「読書会」です。
「速読」も「読書会」も
たくさん存在しますが
本来はこの文脈で語られるものであり
両者は両輪の関係として
提唱されるべきものなのです。
そんなあなたの人生のアウトプット力を
変える「速読」+「読書会」に
興味のある方は、こちらの
オンラインセミナーでその秘訣を
語りたいと思います。
▼詳細は下のバーをクリックしてください
ヴォルテックスLINEチャンネル、始動
はじめての方も
すでに望月俊孝の
公式LINEやFB、メルマガに
ご登録いただいている方も必見!
毎日更新おすすめ記事
最新イベント情報
不定期Lineライブ配信!
ご登録は【10秒】で完了です
【登録後、プレゼントをお届け】
参考論文
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?