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読書中の脳に起きるシンクロ現象 私達は物語の登場人物と本当に感覚を共有していた!

「物語に入り込む」
「登場人物に感情移入する」

読書の醍醐味の1つです。

しかし、近年この表現が比喩ではなく
本当に読者の脳にシンクロ現象が
起きることが判明しました。

1. 読書中の起きる脳のシンクロ現象


2009年 ワシントン大学の
ニコル・キャサリン・スピアの
研究チームは驚くべき研究を
発表しました。

28名の参加者に、ショートストーリーを
読んでもらい、その間の脳の活動を
計測しました。

物語は、ある少年の1日の4場面を
描いたものです。

「主人公が朝起き、朝食をとる」
「校庭で友達と遊ぶ」
「学校で英語の授業を受ける」
「音楽の授業に参加する」

別段、ドラマがあるわけではありません。
しかし、読み手の脳内では
驚くべきことが起きていました。

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場面の切り替えで登場人物の
目標が変わると、脳の司令塔である
前頭前野が活性化していました。

登場人物が何か物を扱うと、
腹前部と頭頂部が活性化していました。
ここは、手で何かをつかむときに
作用する領域です。

物語の中で登場人物が移動し
空間が変わると、前頭眼野(FEF)や
左右の海馬傍皮質の領域が活性化
していました。
前者は何かを見つめた時の
眼球運動で作用し、後者は空間の位置の
変化をとらえる時に作用します。

すなわち、文節が変化し
物語の状況が変わるたびに
現実世界での同じような知覚や
行動をするときに作用する脳の
領域が活性化していたのです!

2. 脳にとっては、どんな本も「人生指南書」だ

しかし、なぜ架空の話である
物語の理解に現実世界の認知のための
脳領域が使われるのでしょうか?

研究チームは次のような
推論をしています。

プレゼンテーション1

なぜ、人が物語を生み出したのか?
そもそも言語を生み出したのか?

身振り・手振りよりも、深い密度で
群れに生き残る術を伝えることが
できたからです。

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だからこそ、私達は本を読むときは
自然に「自分ごと」として
登場人物の状況変化を通して
現実世界のシュミュレーションを
始めるのです。

それは本のジャンルに関係ありません。
上述のような、単純な物語ですら
私達の脳内の感覚・運動領域は
フル回転していたのですから。

すべての本は、脳にとっては
「人生指南書」です。そこで別の人生や
世界の見方を体験し、読後の人生に
活かそうとします。

その視点から本を選んでみましょう。

本日もお読みいただき
ありがとうございました。

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