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【アニメ】『池袋ウエストゲートパーク』のアマゾンレビューの低評価について


2020年の10月に放送開始されたアニメ、『池袋ウエストゲートパーク』のアマゾンレビューがかなり荒れている。

アニメの評価は星2。星1のレビューの投稿は未だに止まらない。
ここまで酷評が殺到したのは『けものフレンズ2』以来だろうか?

一体どうしてIWGPアニメレビューが荒れてしまったのか?
星1のレビューに目を通したうえで、荒れてしまった原因を3つにまとめてみた。


①ドラマと比較される

これがレビューが荒れる最も大きな要因だろう。

2000年に池袋ウエストゲートパークは実写ドラマ化された。
キャスト陣、スタッフ陣は豪華であり、『伝説のドラマ』と称されている。

しかし、このドラマがアニメを鑑賞する際に錯覚を生み出す。

何故なら、アニメとドラマでは作品の設定が大きく異なるからだ。


ドラマを楽しんでいた人程、おそらくガッカリしてしまうだろう。
窪塚洋介が演じるキングをアニメで観れると思った人もいるだろうに。

ドラマでは何するかわからないヤベー奴。
しかしアニメではそれとは真逆なクールな奴。

ドラマのキングと全然ちゃうやんけ!!!!

そして色々と設定が異なるため、ドラマの面白さと比較した結果、星1の評価を与えたと推測される。

②価値観

2020年、カラーギャングの存在はかなり希少と言えるだろう。
作中に登場するカラーギャング『Gボーイズ』は、俗に言う不良集団である。

もし2000年前半にアニメが放映されていたならば、リアリティを感じたかもしれないが、2020年にカラーギャングを描くというのは少しリアリティに欠けているかもしれない。

もし描くとしたら『デュラララ』や『ヒプノシスマイク』など、
カラーギャングの構造を大胆にアレンジしなければ受け入れにくいだろう。

さらにこのご時世、暴力や犯罪の類を起こす存在に対して、強い嫌悪感を抱く者も少なくない。主人公は元不良であり、共感できない視聴者もいるだろう。

正直、新規ファンの獲得は難しい作品だ。

③低評価の便乗レビューをしている


星1レビュー書く者の中には、おそらく未見にも関わらずレビューを書いている輩もいる。そういった者の感想は『つまらない』『面白くない』という幼稚な一言だけ残して星1をつけている。

この便乗レビューが、アニメ本来の評価を下げていると言ってもいい。

・10年間池袋ウエストゲートパークを追いかけている私の感想

私としての感想は、

『星1をつける程の低クオリティではない』である。

私は池袋ウエストゲートパークのドラマは大好きだし、面白い。
しかし、小説の雰囲気を汲み取っているのは『アニメ』だ。
原作ファンとしては、これがアニメが自分の観たかったものに近い。

原作の池袋ウエストゲートパークの特徴は『軽さ』だ。
この作品は現代社会に蔓延る問題が事件として出てくるが、良い意味でフラットに描かれている。言い方を変えれば、淡々と描いている。

アニメの制作陣は、原作のフラットさを表現しているように感じられた。
ドラマの二番煎じでなく、原作を表現しようとしていることに敬意を表したい。

ちなみに、このアニメを作っている制作会社は『動画工房』だ。
この会社で制作されるアニメのクオリティは高い。
少なくとも、作画に違和感はなく、むしろ池袋の背景はリアルに描かれている。

ただし、主人公のマコトの好きなラーメンが、フルーツ盛り合わせラーメンという設定については疑問は持っている。(おそらく原作4巻に書かれている『東口ラーメンライン』の伏線になるかもしれないが)

それを差し引いても、星1をつける駄作とは言い難い。

やはりアマゾンレビューを書いた視聴者の評価が、あまりにも極端すぎるのではないか? 思わず星1を付けた視聴者に対して、懐疑的な目を向けてしまいそうになる。

しかしそれでも私は、この作品を最後まで見続けるつもりだ。
全部見終わった後に、改めてアニメの感想を述べたい。

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