見出し画像

Everything Everywhere All at Once と アカデミー賞 と 条件の話 &追記

エブエブ と日本では短縮して呼ぶのが流行っているらしい。それは仕方がない、Everything everywhere all at once なんて名前は覚える気も削がれるし、口に出すのもTEXTを打つのも面倒だ。
(この作品が好きな人やまだ見てない人は、この先 = = 以降は読まない方がいい気分で終わると思います)


アカデミー賞10部門・11ノミネートで、作品賞含む7部門受賞。別の所でも書いたが、アカデミー賞は絶対値の価値を示すものではないけれど、人気がある傾向は確率から言えば(DATAの信頼性を信用すれば)多くの人数の同意とも言える。

アカデミー賞 授賞式前にこの映画を見る機会があったのだが、機内の無料映画だったので他に見たいのもあるけど、ノミネートされていたのは知っていたのでどうしようか考える。洋画で英語のようだが、中国が舞台だし気が進まない・・ ま、韓国映画もあまり好きでないが パラサイト の例もあるので名作であるに違いないのと、多くの人間が選んだ映画なので見る事にする。

  = = = = =

うーーん、つまらない。洗濯屋のドタバタだ・・・下品なコメディーやこの手のカテゴリーのは好きでない。最初の20分位過ぎれば面白くなる展開もあるので我慢していたが、これを見続けるのは人生の無駄だと思ってやめることにする。

少し後にアカデミー賞の発表となり授賞式を見ていると、どんどん受賞してゆく。評判も良いみたいだし、司会者も興奮している。ノミネートの度に時々出てくる映画の画面はカンフーやらアニメーションやら目玉やら古臭いカットやらを見ることが出来たが、観客の評判もいいし主演女優賞を取った人はグリーンディスティニーにも出てたという(美人の彼女がこうなったのかと思ったが違った)。助演男優賞をとった人は、インディージョーンズで帽子の少年をやった人だと・・・監督は変なやつらだ。

なんだかんだで、錚々たる部門での受賞をしている
作品賞 、監督賞 、主演女優賞 、助演男優賞 、助演女優賞
脚本賞 、編集賞

これだけ取るのはそれなりの実力があるポテンシャルがあるという事。全部見ないで損した・・・我慢して見ておけばよかったと思うが、つまらなかったのは仕方がない。

以前、アカデミー賞の作品賞を取った  アーティスト と シェイプ オブ ウォーター  も我慢して最後まで見たが、何でこれが作品賞なの? と言いたいぐらい面白くない。時間を損した思い出アリ。この面白くないというのは、ご存知のように私の意見なので絶対値ではない。ただ、多くの人数の投票なのでそれが総評だし同意であるのは認める。

   ↓歴代作品賞↓ 
こんなのもあったのね とか まだ見てないな というののも登場してくる。


次回見る機会があったので、意を決して全部見ることにするが、その意欲を維持するために色々と情報を仕入れておくと(普段は仕入れなくて初心で楽しみたいのだが、これに関してはそんな気分にはなれない)、カンフーが出てきたり、SFのように時間軸だか次元が変わったり、世界を救うとか、親子の話とか・・なんでもアリなので all at onceなのかなと思う。2001年やスターウォーズやマトリックスとレミーのおいしいレストラン・・等のパロディーは笑ったし、感動する部分もあるし、深く考えなければ楽しいとも言える。


話変わって、必要条件と十分条件
大昔 算数だか数学でやったと思うが、これを満足するために必要な条件を必要条件と言う。東大に受かるには頭が良くなければならない。頭が悪い人は東大には受からない。この ”頭がいい” が東大に受かるための必要条件だ。

それに対して十分条件というのは。これを満足していれば良い条件。頭が良くても悪くても東大に受かってしまえば、”受かった” という事が東大に受かる十分条件ということになる。例は良くないがそういうことだ。

さらに、頭が良くて東大に受かった人は両方の条件を満足しているので、必要十分条件を満足していると言う



元に戻ってエブエブの世界。まず、他の人のは見てないので分からないが、主演女優賞 ミシェル・ヨーは確かに賞を取るだけの事はある。必要十分条件を満たしていると思う。同様、助演男優賞のキー・ホイ・クァン、彼も合格で必要十分条件を満たしていると思う。

奇想天外なストーリー脚本賞もいいし、これを作った監督2人もそう思う。そして、大変だっただろうなぁと思わせる編集もしかり。助演女優賞はよかったけれども上記のレベルには達していないような気もするが納得できると言える。

最後に残った作品賞・・・それまでに6個の賞を取っているので映画としての完成度として作品賞を取るだけの必要条件は満たしている。勿論、作品賞を取ったので十分条件も満たしている。

ここ、かなり微妙な私の個人的意見なのだが、必要条件も十分条件も満たしているけれども、私にとって作品賞を取るだけのレベルには達していないと思うのだ。
東大に合格する知力はあるし合格したけれども、東大の生徒をしては相応しくないというような感覚。しかし、作品賞を取ったのだから必要十分条件を満たしているのはご存知の通り。でも私の判断では作品賞のレベルではない。(じゃ、どれが相応しいのと聞かれても困るけど)

何も無しから作品賞を ”選択” したのではなくて、環境がそうだから作品賞 (は仕方がない)でしょう・・・というイメージ。
ま、アカデミー賞は誰かが決めるのではなくてアカデミー会員9500人の投票の点数によって決まるので、総意であるのは分かっているけど・・

私の見る目がないのと、こんな軽い見方以上のもっと深いレベルの意味やらもあるのに気がついてないのかもしれないので、帰りの便でも見ようかと思ったが14時間もあるのに見る気になれず、私はその大事な部分を逃してる残念な人なのかもしれない。



↑ を書いた後に追記

これを書いたのは、他の人の批評やら評判を読む前に自分の意見を述べたもの。大事な所を見逃しているはずなので、その辺を他の人のを読んでから修正というか追記してみたい ↓ 。約1週間前に元のを書いたはず。

何人かの評判を読んでみると、おおむね高評価。ま、評価が低いと感じている人はあえて書く事も書く人も少ないだろうから目につく確率も低い。高評価の人のを読んでいると色々とある。それも、観点が大きく幅広く異なる。親子の話とか、石とか、一人一人の性格とか、オマージュとか、パロディーとか・・・ 

私の考察としては幅広く作っているので見る人に引っかかるポイントも百人百様。そして、そのポイントがその人にとって良い評価なので良い映画だという認識になる。他の人のポイントはそうは思わなくてもマイナスにはならない。 all at once ”一斉に” なので幅広くマシンガンのようにポイントがあるのかな。

私にとって、親子の所はイマイチ、ギャグはマイナス、マルチバースのアイディアも好きでない、キラキラ映像は疲れる、カンフーもキレがない・・・

良かったのは映画のパロディーに深みがある(気が付いてないのももっとありそう)、同様伏線が張り巡らせている感じがする。だから脚本もいいと思う。ポイントは凝っているのと楽しんで作っている ”気” が伝わってくるのがいい。


この記事が参加している募集

#映画感想文

66,776件

#映画が好き

3,177件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?