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第11話: マタニティマークと母子手帳がうちにもやってきた。オットニティマークと父子手帳はいずこに「アフリカから帰ってきたニート夫と娘の成長期」

妊娠から5ヶ月半、日本に帰国してから3日後、僕は初めて胎動を感じることができた。アフリカにいる間はバタバタしており、お腹の中の赤ちゃんも落ち着くことができなかったのだろう。あまり動くとお母さんがしんどいと思ってじっとしてくれていたのかもしれない。

さあ、妊娠が分かると様々な準備や手続きを行うことになるが、1番初めのハッピーなイベントといえば母子手帳の受け取りではないだろうか。

母子手帳を受け取りに役所まで行くことができる夫はなかなかいないと思うが、役所で説明を聞いているとほんとに妊娠したんだなーとじわじわと実感が染み出してくる。

ここでマタニティマーク(カバンにつけるキーホルダー)ももらえるのだが、自分自身がもらっていると電車などでもやたら目につくようになる。

電車などで周りと見ていると1、2駅だけだからと座らない妊婦さんも意外といることに気付いたが、是非席を譲ってあげてほしい。発進時と停止時には電車は少なからず揺れるし、お腹が大きくなるにつれて体の重心を保つのが難しくなる。妊婦ではない人は束の間の筋トレだと思って、スマートに立ち上がってほしい。


余談だが、海外では母子手帳はあまり普及していないのが現状だ。妊娠から出産、出産ごの予防接種など長期に亘って子どもの様子が記録できる優れものなのだが、これは日本から始まった。産声をあげたのは1948年、2022年時点の今は74歳のお婆ちゃんだ。
ユニセフをはじめとする国連やJICA(国際協力機構)の働きかけにより50ヵ国で使われているらしい。僕らがいたスーダンでの母子手帳の導入が始まったところだったが、助産師の人材育成に関わるUNFPA(国連機関の一つ)で働く知人は、妊婦に重要性を理解してもらえず苦労していた。

これはもっと余談なのだが、筋トレをすると脳内麻薬が溢れるし体調だけではなく精神面にもメリットがモリモリなので、妊婦さんへの優しさは自分にもダイレクトで返ってくる。しかもノーリスクハイリターンで。

さて、役所では母子手帳の他に病院や助産院で使える補助券をもらうことになるが、これは本当にありがたい。

出産までに検診で最低14回の通院が必要と言われているが、血液検査や感染症検査も含めて使える補助券のおかげで、自己負担額は数万円ほどに抑えられる。その他に出産育児手当金として42万円の補助があることも忘れてはいけない。

ただし、都道府県、通う病院や助産院によって出産時にかかる費用が全く違うので注意が必要となる。
具体的には入院時の費用(個室か大部屋でも異なる)、無痛分娩の有無、帝王切開の有無、出産する時間(深夜時間かどうか)などで41-70万ほどとなるようだ。

追記:2019年の前田晃平さんの記事ですが、妊娠出産に掛かる費用について、めちゃくちゃわかりやすく、そして面白く紹介されているnoteがありました。


そして手続きや資料の受け取り後は、保健師さんと面談を行うことになる。

最終生理日(この日が妊娠0日目)や出産予定病院などを記入して、それをもとに面談を行うのだが、僕たちが書いた問診票を見て、

「ににに・・21週目〜???!」

と2度見して驚いていた。心拍が確認できる6ー10週目あたりで役所に行くのが通常で、20週目ともなれば大概の場合、出産予定の病院などに分娩予約を入れているはずだった。

もちろん病院や助産院にはスーダンから国際電話やメッセージで連絡していたが、やはり一度は見学して決めたい。

かくして各方面にはワガママを通して、21週目を迎える妊婦検診、日本編が始まることとなる。

妻は家に帰ると早速マタニティマークをカバンにつけていた。もし役所の方がこれを見ていたら僕にも父子手帳とオットニティマークを作ってください。


第11話は以上となります。今日も読んでくださりありがとうございます!
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