見出し画像

体脂肪が増える理由

・脂肪とは。蓄積するメカニズム

ジムを運営していると絶えないのはダイエットのお悩みです。
そもそもなぜ脂肪がついてしまうのか。
食べすぎ、運動不足などの一般的な解釈でなく、生理学的メカニズムから見直してみましょう。

脂肪は、身体が万が一に備えてエネルギーとなる物質を貯蔵しておこうと、皮下脂肪、内臓脂肪という形(脂肪細胞)で蓄えたもののことを言います。
本来、脂肪は中性脂肪と呼ばれ、脂肪酸として体内でエネルギーとし消費されていきます。
しかし、運動不足などエネルギーを必要としない生活を送ると、蓄積される量が消費量より上回り、肥満となります。

脂肪の蓄積される順番は、皮下脂肪→内臓脂肪の順で蓄積されます。
アジア人は欧米人と比べると、皮下脂肪の蓄積量が少なく、内臓脂肪が蓄積される割合が多いともされています。

・脂肪が燃焼するメカニズム

脂肪細胞は空腹時や運動時などで血中内のエネルギーが不足した際に、脂肪細胞に蓄えられた脂肪が加水分解され、脂肪酸とグリセロールとなって血中に放出され消費されます。
この現象を「脂肪動員」といいます。

このとき、脂肪を分解するために体内のリポたんぱく質リパーゼホルモン感受性リパーゼという酵素が働きます。

運動時は、グリコーゲンが優先的に利用され、少なくなると脂肪が使われます。脂肪酸の酸化には大量の酸素も必要とするため、瞬発的な激しい運動よりも、持続的な有酸素運動の方が有効です。

・脂肪が減らない原因

いちばんの原因は消費カロリーよりも摂取カロリーが多いことですが、これ以外にも脂肪が落ちにくくなる原因があります。

・カルニチン、ビタミンC不足
血中に出た脂肪酸はエネルギーとして消費されます。このとき、カルニチンが長鎖脂肪酸をミトコンドリア内に運搬し、燃焼することでエネルギーを作ります。
カルニチンは肉類を摂取すると体内で生成されますが、ビタミンCが同時にないと生成されません。
これらから、脂肪を減らしたい場合は、脂肪の少ない肉類、ビタミンCの含まれる食品を摂取しましょう。

・自律神経の乱れ
脂肪細胞はエネルギー源として体内に蓄積されますが、同時にホルモン生成でも利用されます。
ホルモン生成は自律神経と密接に関係しています。
自律神経は交感神経(起きている時、運動時などに働く)と副交感神経(睡眠、休養時に働く)に分けられます。
交感神経が優位な状態。副交感神経が優位な状態で分泌されるホルモンの種類が違うため、生活習慣にメリハリがないとどちらも分泌されにくいという状態に陥ってしまいます。
これらから、睡眠不足や不規則な生活習慣は脂肪の減少を妨げる原因となります。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?