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線、線が結ぶ像、そして光。【20200713追記】

「燦々と照りつける太陽で、あつさ加わり体調を崩しがちな季節ですが、規則正しく健やか奈日々をお過ごしください。」展とSpinner Markt

やましたあつこさんに続いて
西武百貨店渋谷店美術画廊で行われたこのグループ展から、
三瓶玲奈さんの画を堪能する。

その足で(文字通り歩いて)スパイラルで開催されていたSpinner Markt(スピナーマルクト 会期終了)にも出品されていた三瓶さんの画を覗きに行く。

これは、スパイラルの新しいWebマガジン「SPINNER」が初めて展開するリアルイベントだ。「SPINNER」編集長・前田エマさんが選んだ若手アーティストの作品が展示販売されている。

三瓶さんの画の話。

VOCA展で拝見した「Landscape」。

あの世界観、広がり、光、空気感をこのサイズで感じさせてくれるのは
すごいなぁというのがその印象。

とくに、いくつかの視点を提示するように置かれた
プリズムのごとき光のレイヤー?が美しい。
これは、「Landscape」にはなかったものだ。

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【20200713追記 ↓】
一年ほど前のEUKARYOTEでのグループ展で、
三瓶さんは、
今回の画(上記作品)と同じアプローチの作品を展示していた。
ひょんなきっかけで読み返したことで発見したのだが、
この方向性がどのように変化していくのか、楽しみである。
【20200713追記 ↑】

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三瓶さんはここのところSNSでご自身のさまざまなトライアルを
投稿されている。その一つに執拗なまでに描く線がある(一部動画になっている)。
この線だけのTシャツをつくってほしい(笑)
ま、それはともかく
こんな言葉がそこに添えられている。
「A 手首を固定してスライド
B 床と椅子まで重心を流す」
「線を描くこと
2015・2016・2019・2020」
「風景から線を見出す
2017・2018・2019・2020」

これらは鑑賞者に見せるためのものではなく、
自分自身のために、もう一度意識し直すためのものなのだろう。
それでも三瓶さんの画がこれらのプラクティス?を通して
生まれてきていることを知る楽しさはある。

この言葉はコロナ禍を踏まえて書かれたものだろうが、
三瓶さんのなかの具象と抽象のバランスを知る手がかりなのかもしれない。
「風景が眼前にあると抽象度を上げる方向のコントロールが行われるが、行動を制限してその場所を見に行けなくなると、想像力が場の補完的な動きをすることが改めてよくわかった」

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