「諦める」って本当はいい言葉なんだよね〜読書感想〜
こんにちは。ほどほどです。
今回ご紹介する本は、為末大さんの『諦める力』です。
みなさんは「諦める」という言葉にどんなイメージを持っていますか?
「辞める」
とか
「捨てる」
のようなマイナスイメージが先行しているのではないでしょうか?
本書を読むことで、そのイメージが180度変わる体験ができます。
冒頭で、「諦める」の語源について触れていて、
「諦める」とは「明らめる」つまり
「今ある状況を明らかにする」
という意味だそうです。
詳しく書いた記事を見つけたので共有しておきます。
ということは、諦めるという言葉は、ネガティブなものではなく、
「自分の才能や能力を明らかにし、自分の状況を悟って見極めること」
ということになりますね。
読んでいるうちに、なんとなく競走馬のイメージが湧きました。
競走馬は血統も影響しているのですが、距離や馬場、芝やダートにそれぞれ
「適正」があります。
いままで若駒で活躍させようと芝で頑張ってきたけれど、思うような結果が出ず、ダートに転向させたとたん才能が開花する例ってたまに見かけます。
そういうときって、芝で走るのを「諦めて」ダートに行ったわけですが、適性がある方を「選んだ」とも言えます。
このときに重要と思うのは
「諦めどき」です。
本書にはとても印象深い言葉が。
①「ここまで頑張ったんだから、諦めないで頑張れ」
②「もう少しで成功しそうだから、諦めないで頑張れ」
この2つは頑張った結果、まったく別の結末が待っています。
①はサンクコスト効果のように、いままでやってきたことが無駄になってしまうという「過去」をみて決断しています。
いっぽう、②は成功するという「目的」がはっきりしているので、「未来」を見ています。
「諦めどき」を見極めるためには「目的」をきちんと設定しないといけないことがわかります。
私自身もいままで「諦める」という言葉を沢山使ってきたと思いますが、この本を読んで「諦める」の使い方ががらっと変わりました。
自分のこどもにも「諦める」という言葉をだいぶ使ってきましたが(もちろんネガティブな意味で)、これからは「未来」をみて使えたらいいなー・・
と思った今日このごろ。
読書コミュニティ「Lectio」でこの本の読書会があり、色んな意見が出ました。1冊の本からいろんな気づきが得られるのは読書会の醍醐味ですね。
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