2020.11.27(金)成長とは
起きたら、左耳が少し詰まった感じ。指先をこすり合わせて、左右交互にカサカサしてみる。明らかに左がハイ落ち(こもった感じ)になっている。連日ヘッドフォンしすぎか?
耳とか手首とか腰とか、ミュージシャンは故障しやすい。職業病ゆえ、40代過ぎたらいたわりつつ、コンディションに気遣いつつ、追い込みすぎずで。
打ち込みでサウンドデザインして録音してゆく手法は、演奏の技術だけじゃなくて、かつてなら録音エンジニアの専門分野だった「音の帯域を聞き分ける」耳(感覚)が必要になる。
今年bandcampで宅録作品を配信し続けて、「エンジニア耳」が大きく成長した。耳を鍛えるのは筋トレとは違う。鍛えるのは筋肉ではなく、「感じていなかった音に耳を澄ます」感覚を鍛えるということだ。今年はずっとそれを続けて、いままで聞こえていなかった音の違いがわかるようになった。
感じていなかったことを感じる。表現者にとって一番大事な感性。
実は今年の後半からうっすら左耳に超高域の耳鳴りがある。普段生活していると忘れてしまうくらいのかすかな耳鳴りで、日常生活に支障はないけど、耳を澄ますと、耳の中で鳴っている。
作業のしすぎなのか、それとも感覚が研ぎ澄まされてきたことで今まで感じていなかった音に気づいてしまったのか。多分、その両方。
耳の左右のバランスが悪いのは割と若いときから自覚してたけど、その違いを慎重に感じ取る努力はしてこなかった。特にライブ三昧の日々にはフィジカル全体に意識が向かうので、耳の感覚はどうしても「大味」になる。
歳を取ると、新たにできることがみつかるのと同時に、今まで難なく出来ていたことができなくなっていたりする。それを成長と呼ぶのだろう。若くても、年をとっても、能力に増減があることは変わりない。おとなになってからはモチベーションが枯れないように策を絶やさないこと、これに尽きる。
お茶入れてしばらくしたら、ハイ落ちは治ってた。
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夕方、会社の決算会議。なんとか2020年を越せそう。note有料記事とサポート、bandcamp、オンラインショップの存在が大きかった。
あらためて、皆さんありがとうございます。
渋谷の街は、割と普通に人が歩いていた。自分だけが傍観者のようだった。
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