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読書感想文:飛鳥とは何か/梅原猛

飛鳥とは何か 梅原猛著 集英社文庫初出は昭和57年
この文庫は2007年。
Amazonがお勧めしてきたので、梅原先生の著作で一番最初に購入したのがこれだったと思う。

梅原先生はご本人がおっしゃっておられる通り、専門は考古でも歴史でもない。
しかし、図版も地図も豊富で、非常に楽しい本だった。

歴史の趣味はあってもさほど詳しくない私でも、突っ込みたくなる仮説もあったし、その当時でもいや間違ってるだろという記述もあったが、非常に知的な興味を掻き立てるし、何より情熱があった。
いい意味で笑いながら読んだ。

とても楽しかった。

すごく楽しかったので、飛鳥を回る計画を立てた。

甘橿丘、豊浦宮、小墾田宮その他たくさん。
飛鳥は複数回行ったことがあって初めてではなかったが、自転車を借りて、一つずつ名前の出たところをしらみつぶしに回っていく。

今年の話(2008年)、地元の知己と走った。

いやこれは意識はなかったが、聖地巡礼だったのでは?

行ってみると、田んぼのど真ん中に石碑だけがあったりして。

思いもかけぬロケーションだったり地形だったり。

実地に行ってみると、当然古代とは一緒の条件ではなくとも、違う景色が見えてくる。

あれは非常に楽しい経験で、これもまた特別な一冊。

(2008のこと。梅原先生の本は誤謬も多いが、そう言ったことを責めるための本ではないと思う。学問への情熱を掻き立て、己がそれを確かめたり、反証したくなる本)


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