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フルメタルジャケットに見る森さんの発言

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キューブリック監督の「フルメタルジャケット」を見たんですけど、この映画前半の「鬼教官の地獄のシゴキ」が有名ですよね。地上波で放送できない問題作ですが、個人的には「いやっちゃいやだけどあるあるー。この教官わりと根はいい人じゃね?」って感じ。基本はボコボコにいうんですけど、成果が出たらちゃんとほめるし、「海兵隊はみな兄弟だ」みたいな話言われたらこの場にいたら割と誇らしいとか思っちゃうんだろうなーってちょっと思う。厳しい部活ってだいたいこんな感じよねって。

ザッツ男社会オブ男社会。こういう時代があったっていうかだいたい人類の歴史は戦争の歴史なんだからほぼほぼこういう時代だったっていうのは認識しておくべきだと思うんですよね。

ちなみにこのハートマン軍曹演じるリーアーメイは実際にアメリカの海兵隊で新兵の訓練やってた人みたいですね。で、この軍隊教育ってまずやることが「人間性、道徳観をなくさせること。」要は殺人マシーンにすることなんですよね。そしてそれがそれが一番生存確率を上げさせる方法っていう皮肉。相手を殺すのにためらってたり、ビビってたりしたら殺されるし、基本的には人間的な感情持たず、規律に従うのが一番その軍が生き残る可能性が高くなるって話。だから人間味のある教官とかだったら逆に新兵みんな死んじゃうんですよね、きっと。

ちなみに昭和の怪人精神分析の和田秀樹インタビューより

国家間を形成するにあたって、その人物が生まれた年代の影響は大きいと思います。世間ではあまり言われないんですが、実は私が日本の黄金時代だと思っているのは大正時代なんですよ。
 大正時代というのは、とてもいい年代で、そのころは、“ぜいたくは敵”とはまったく真逆の時代でした。少しでも欧米化し、普通選挙も実現して…。
 日本がおかしくなったのは、昭和10年代からで、それまでは体罰だって戦前の法律で禁止されてたわけです。むしろ学校の先生は村一番のインテリですから、親が体罰するという家に、画工の先生が説教に言ってたほどです。“こんなことではいい子供に育ちません”と。
 昭和初期に軍事教練が導入されて軍人が学校で体罰を振るうようになり、さらに学校の先生が兵隊に行くようになり、そこで体罰を覚えて帰ってきたということですから。
“ぜいたくは敵”“欲しがりません勝つまでは”的なことも含めて、日本人のがまんが美徳とか、体罰的なもので人間が鍛えられるとか、それらは全部小10年代以降の発想で、それまでは日本というのは、欧米化したいという…豊かになろうとか、自由は素敵なことだとか、民主主義は素敵な考え方って実はあったんですよ。
 政治家なり、右翼的な人であったとしても、それぞれにどういう夢を持つかというのは、生まれ育ってきた背景というのは、あると思うんですね。

で、何が言いたいかっていうと、戦争の教育って実際に必要な教育とは全く必要なことが異なる教育だけど、戦争中や戦後とかはその教育受けた人たちが教育してるわけだから、今の高齢な方々って間違いなくその影響を大きく受けてるんですね。

最近森さんがオリンピックで女性蔑視発言で問題になってますけど、まあ本人の問題もあるんでしょうけど、そもそも83歳に現代に即した考え方させるの無理があるとやっぱり思う。でもやっぱり女性蔑視発言は当然問題になるから、何が問題って83歳とか川淵さん84歳とかそんな高齢にやらせるなよって。もうオリンピックとかやってないで余生送ろ?さすがに。平均寿命残りあとちょっとしかないよ?って思う。



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