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読書メモ『武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50』山口 周 (著)

この記事ではサードプレイスとして参加している
オンライン読書会で発表した書籍を紹介します。

今回は、
武器になる哲学』山口 周 (著)
です。

『武器になる哲学』の引用と気づき

引用とそこからの気づきです。

誰もが持つペルソナという仮面

ペルソナ ──私たちは皆「仮面」を被って生きている
ペルソナとは、元来は古典劇において役者が用いた「お面」のことです。ユングは「ペルソナとは、一人の人間がどのような姿を外に向かって示すかということに関する、個人と社会的集合体とのあいだの一種の妥協である」と説明しています。
「自分」と「ペルソナ=仮面」の不一致はネガティブなものに思われるでしょうが、ことはそう単純ではありません。人の人格は多面的なもので、ある場所でまとっていたペルソナを別の場所では別のペルソナに切り替えることで、なんとか人格のバランスを保って生きている、というのもまた人間の実際の姿です。

このあと
「携帯電話でいつでもどこでも繋がれるようによって
 ペルソナによる切り替えがしにくくなった」
と続きます。

本来はペルソナを切り替えることで、
人格バランスを保っていたものが、
スマホによってバランスが崩れてしまった…

そんな風に考えると、
その影響で匿名アカウントによる
誹謗中傷が増えたのかも…
ということにリンクしました。

スマホによっていつでもどこでも
繋がれるようになってしまったからこそ、
匿名アカウントとして
自分とは紐付かない形で発信する人が
増えたのかもしれません。

また『Think clearly』に書いてあった、
人間関係のなかで信頼を築くには
「本音を出しすぎず、自分の外交官を持つ」
「意識的に二番目の人格をつくりあげる」

なんてことを思い出しました。

まだ読めていませんが
分人化思考ともつながりそうな話。

人間にはペルソナという仮面は必要だけど、
そもそもの自分の軸を持ってることが大事で、
所属するコミュニティで
それを使い分けるイメージが良さそうです。

「アメとムチ」ではなく「環境」が大事

「予告された」報酬は、創造的な問題解決能力を著しく毀損する
それまでに行われてきた、報酬が学習に与える影響についての128件の研究についてのメタ分析を行い、報酬が活動の従事/遂行/結果のいずれに伴うものであるとしても、予告された報酬は、すでに面白いと思って取り組んでいる活動に対しての内発的動機付けを低下させる、という結論を得ています。
つまり、質の高いものを生み出すためにできるだけ努力しようということではなく、最も少ない努力で最も多くの報酬を得られるために何でもやるようになるわけです。
人が創造性を発揮してリスクを冒すためには「アメ」も「ムチ」も有効ではなく、そのような挑戦が許される風土が必要だということ

この引用部分から内発的動機付けについて、
献血や募金活動にお金が絡むと
献血する人が減ったり、募金額が減ったり…
ってのを思い出しました。

お金という外的な要因によって、
内発的動機づけが失われてしまった例です。

内発的動機付けのためには
「アメ」をあげればいいってわけじゃないんですよね。

個人的な「報酬」と「学習」についての体験だと…
「会社で自己研鑽をしましょう」
とか言われることがそれに当たります。

非常にチープな例ですが、
なんだか「勉強しなさい」
って言われてる学生みたいで、
内発的動機付けは失われる気がします。

「言われなくてもやるわ!」
「今やろうと思ってたのに!」

ってイメージ。

とはいえ、
「ムチ」があってもやる気は出ないので、
引用の最後にあるように
挑戦が許される風土や環境が大事。

心理的安全性が高い職場やコミュニティが重要
ってことですね。

子育てにも繋がる部分なので、
注意していきたいと思いました!

以上、読書会で紹介した書籍の引用と気づきでした!

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