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ビートルズ "Get Back"、私が感じ取った曲の印象

ビートルズの楽曲ひとつひとつについて、私が感じたことをベースに、8項目の音楽的視点からポイント評価したコンテンツを公開しています。最後のアルバム LET IT BE から順に過去へさかのぼって、1曲づつ投稿しています。

第 12回目、今日の楽曲は...

アルバム LET IT BE B面 5曲目 "Get Back"

サウンド:★★★☆
メロディ:★★★☆
リズム :★★★★
アレンジ:★★★
第一印象:★★★☆
スルメ度:★★★☆
独創性 :★★★☆
演奏性 :★★★★★

<★ ... 1点 ☆ ... 0.5点、5点満点、各項目の解説は最後にあり>

曲調とい歌詞の内容といい、「昔はよかった」というニュアンスが伝わってくる。ライブを意識して作られたこともあり、ルーフトップのライブでもお馴染みの曲でもある。コード進行は Aメジャー系のダイアトニックが中心で、難しいコードはほとんど登場しない。ベースもシンプルなフレーズを淡々と弾いている。

唯一、 サビ "Get back ..."のところで Ab7(-9) が使われたり、サビの最後で Dに行く前に G が使われている程度である。ただ、このふたつのコードはアクセント気味に使われているため、この曲を特徴づける重要なファクターとなっている。

そしてドラムがかなり珍しいパターンを刻んでいる。ハイハットを叩かずに、スネアだけでビートのニュアンスをうまく表現している。このドラム・サウンドで曲の重みがかなり増し、全編にわたってタイトで引き締まった雰囲気に仕あがっている。ジョンのギター・ソロも、ビリー・プレストンのエレピ・ソロも、単純ではあるがフレーズに高低のメリハリをつけて、なかなか聞きごたえのあるソロ・プレイとなっている。

これで、アルバム LET IT BE は終わり。このアルバムの総括をすると、ビートルズとしてなんとか立ち直ろうとする意志が見え隠れするものの、心の奥では各人バラバラのような印象がある。ルーフトップ・ライブは、バンドとしてのまとまり感があるように見えるが、一方、スタジオでは互いに嫌悪感が見え隠れしているように思える。ジャケット写真も、4人の顔写真をただ並べただけのような感じで、一体感は少ない。ちなみに、録音順からいくと「本当」の最後のアルバムは ABBEY ROAD である。発売順だと、LET IT BE が最後。

次回からは、アルバム ABBEY ROAD です。

あくまで曲の印象を具体的に表現するための手段です。曲をランク付けする意図はありません。


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