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ビートルズ "Penny Lane"、私が感じ取った曲の印象

【誤って削除してしまったため、再投稿です】
ビートルズの楽曲ひとつひとつについて、私が感じたことをベースに、8項目の音楽的視点からポイント評価したコンテンツを公開しています。最後のアルバム LET IT BE から順に過去へさかのぼって、1曲づつ投稿しています。

第 74回目、今日の楽曲は...

アルバム MAGICAL MYSTERY TOUR B面 3曲目 "Penny Lane"

サウンド:★★☆
メロディ:★★★
リズム :★★
アレンジ:★★★☆
第一印象:★★★☆
スルメ度:★★☆
独創性 :★★★
演奏性 :★★★★

<★ ... 1点 ☆ ... 0.5点、5点満点、各項目の解説は最後にあり>

イントロなしで、いきなりボーカルから入る。Your Mother Shoud Know のような 4ビートっぽい感じのシャッフル・スタイルであり、ポールの得意とする物語り風の歌詞が、Penny Lane 界隈の様子をよく表現している。曲の頭から入る 4分音符ベースの高音域フレーズが、なんともカッコいい。

伴奏は、ポールによるピアノのコード弾きがメインであり、それにフルートやトランペットのオブリガードが入っている。レコーディングにはジョンとジョージも参加しているようだが、ギターの音はほとんど聞こえてこない。キーは Bメジャーであるが、Aメロの途中で Bm や G#m7-5、GM7 も登場するなど、ボーカル・ラインも変化に富んでいる。

この曲では、転調の使い方が興味深い。まず、歌いだしからの Aメロでは Bメジャー、サビ "Penny Lane is in my ears..." からは 1音下がって Aメジャーになる。そしてサビから Aメロに戻る際、D に行って F#7 を経由して再び Bメジャーに戻る。ところが、最後のサビの部分は Bメジャーのままとなっている。このため、一旦 Aメジャーで聴いていたサビの音程が 1音上がることになり、サビがさらに盛り上がって聞こえるという効果がある。

ドラムはシンプルなパターンであるが、音がタイトな感じがする。特にスネアが目立ってクリアに聞こえるが、コンプレッサーでもかけているのだろうか。その反面、クローズド・ハイハットの音が、ほとんど聞こえないような叩き方をしているような気がする。あと、さりげない演出で、間奏直前のチューブラー・ベルの音が、なかなかいい味を出している。

この曲の聞き所は、やはり間奏のピッコロ・トランペットではないだろうか。このようなソロも、今までにない試みで、この曲の持つ明るい雰囲気を、さらに盛り上げている。このピッコロ・トランペットは、エンディングのサビでも登場し、ボーカルとほどよく絡み合って、よい効果を生み出している。

あくまで曲の印象を具体的に表現するための手段です。曲をランク付けする意図はありません。


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