機材なんて何でもいいよね〜って話に異議を申し立てたい所存なのでございます

まー言いたいことはわかる。偉そうにフラッグシップ機材を持ってて、「あれれ〜君のカメラすっごく安そうだね〜そんなカメラじゃろくなの撮れないよ〜(キョロキョロ)」みたいなオッサンに絡まれる人は、「写真は機材じゃねぇよ!」と言いたくなるでしょう。俺も、そういうオッサンには同じように返答することが多いわ。

だけどな、機材なんて何でもいいってのは、往々にして絶対そんなことはないはずやねん。たいていの場合、(自分が)撮りたい写真を撮れる機材なら何でも良いの間違いでしかないねん。

みんなそれを分かってて言ってる場合が多いと思うんやけど、ninoさんのnoteに書かれているように、多くの写真家と名乗る人は機材ネタを嫌う傾向にある気がしてます。それってもったいないよなぁって思うのと同時に、こういうセリフ吐く人は、たいていの場合自分の考えの幅が狭いだけだから、もっと広い視野で機材について知ってほしいんですよね。


ちなみに、機材なんてなんでもいい、という言葉ひとつとっても様々なタイプがいらっしゃるんですよ。
写真家に多いのは、「私センスいいから〜写ルンですでも良い写真撮れるし〜」みたいなタイプだと思ってます。

まぁこのタイプは、確かに写真撮るのうまい人が多い気がする(めっちゃ悔しいw)。でも、写ルンですでも良い写真が撮れるって書いてる人はたいてい嘘で、写ルンですで十分な写真、写ルンですだから撮れる写真である場合が多いんですよ。
そもそもこういう人たちは写ルンですを舐めすぎだ、誰もが撮れるカメラにおける、フィルム最終形態が写ルンですやねん(ちなみにデジタルの現状最終形態はスマホ)。貴方のセンス以上に、この価格でこのカメラが存在する方が素晴らしいと俺は思うんやけどなぁ。


あかん、話脱線した。

他にもレタッチすれば何でも一緒やん派、手法技法重視派、ステートメントお化け、被写体(テーマ)によって変える派、…etc。一括りで「機材なんて何でもいい」といっても、実はその裏で様々な意図が隠れていたりするのです。

ちなみに機材大好き人間として言わせてもらうと、写真家は写真そのものや、写真に対するステートメントを重視してる場合が多いけど、俺から言わせればその多くの場合は最適な機材を使用したり、自作で機材を作ることで更に良くなると思ってる。故に、(特にステートメントを重視する人ほど)機材はもっと真剣に選定して考えて欲しいと思っています。

先にあげたフラッグシップおじさんだって、そのカメラだからこそ撮れる写真を撮ってる場合も多い。例えばポートレイト撮ってる人だと、連射スピードってそれだけでモデルをノセる役目も果たすっていうし、自身も連射してて楽しくなるしね。かわいい女の子を撮る、という目的に合っているわけで。


別に、高い機材を買え、とか。特別な機材を使え、というわけじゃくて。例えば、自分が使ってる機材はシャッター音が好きだから買った、とか。形が好き、とか。軽いカメラだから気に入ってる、とか。そういうちょっとした拘りだけでも、俺は凄く大事なことだと思ってるんですよ。

その機材を使って、「この機材だからコレが撮れたのか!」ってなったら、最高にかっこよくないですか!?


近年、カメラは誰でも押せば撮れる、という技術の進歩に伴い、先にあげたように「何を撮ったか」「何故撮ったか」といった5W1Hにおける5Wばかりが重視される写真業界。

俺はその考え方に否定はしないし、それが写真における主流だとは思ってはいるけども、そんな考えばかりだと俺はツマラナイんですよ。

写真の定義は様々だけど、印画紙に直接焼き付けるような手法出ない限り、写真はカメラがなければ作れないんです。だからこそ、機材なんてなんでもいい、という言葉の裏返しは、写真なんてなんでもいい、と見られてしまう可能性も含まれるのではないかと考えてしまうわけです。

まぁ、結局のところカメラは道具でしかないから、無理に道具にこだわる必要もないかもしれないんだけど、写真って「制作物」だと思うので、物を作るなら最適な、もしくは自分に合った道具を使った方がいいでしょ、という話なのかもしれません。


ちょっと荒々しい内容なのですが、コメント等する前にこちら読んでもらえるとうれしいな。以上!


自作で機材作ったり、展示物のギミック作るとお金かかるんです…。ストレスで甘いもの食べまくるから…。そんなわけで、俺に少しでも甘いもの食べてもらいたいって人はよろしくお願いします!