タイ人に教わったガパオライスの作り方


まずは注釈

ガパオライスはタイ料理のパッガパオガイ(鶏肉のホーリーバジル炒め)を元に、日本人が食べやすくアレンジした料理です。

発祥はタイですが、ガパオライスは日本特有の料理名です。

ちなみに本来はタイ米を用いて食べるのが一般的かつ、本格的ですが、タイ米は日本で手に入れるのが面倒ですし、日本で手に入るのは不味いです。

僕が生まれる前、40代以上の方は1993年に起こった米騒動を覚えている人も多いと思います。

世界的な異常気象で日本も冷夏に見舞われ、台風による豪雨も多かった。特に大変だったのは北日本の太平洋側で、平均気温が例年より2~2.5度も低かった。

そのため、コメの作況指数が、第二次大戦後の混乱期を除く戦後最悪の74を記録。飽食と言われた時代に、深刻なコメ不足に陥ったという事件です。

この年、コメが200万トンほど足りなくなることに備え、政府はタイやアメリカなどから緊急輸入を行いましたが、不味い言う評判や残す人が多かった。

日本人の好みに合わせて開発された、ジャポニカ系の米国のカリフォルニア米は人気だった。しかし、それはあくまでも日本人向けに日本人の舌に合わせて作ったからです。

よって長粒種のタイ米の評価はさんざんだったのです。

そして、そのタイ米自体も地方の粗悪品だったからです。それでも、米不足の日本に米を提供してくれたタイの地方農家さんと政府には日本人として感謝しないといけないと思います。

まず、パラパラした炊きあがりは、「パサパサ」と受け取られ、独特の芳香は「くさい」と思われた。タイ米はまずいという評判が広まり、小売店でセット販売されたタイ米だけを置いて帰る客もいたそう。

読売新聞は1994年3月16日、タイ出身の主婦が「『タイ米など犬も食べない』という日本人がいたのには驚いた」と悲しむ声を載せていたそうです。

ちなみに、当時は日本はバブルは弾けてましたが、まだ力を持っていた状態。

日本製品がタイを埋めくして、日本製品不買運動。Buy メイドインタイランド運動という運動も起きました。

タイの有名なバンドがメイドインタイランドというアルバムを出して大ヒット

そんなことがあった後のタイ米を日本人が不味いと言っている。タイ米を残す人が多いというニュースがタイで流れてしまい、タイ人はかなり気を悪くしたらしい。

ちなみに当時は今ほどインターネットも発達していし、日本人もタイに住んでないので当時のタイは親日国でも、反日でもなく日本人を今ほど知らない状態だったのことは言うまでない。

長い話になってしまいましたが、結論だけ

タイにも品種改良されたいろんな種類のタイ米があって、トップクラスの値が張る米は上手いです。

タイ米=まずいと言う先入観を持っていてガパオライスを嫌がる年配の方が私の周りに数人にいたので
名誉タイ人としてどうしてもこのことを書きたかったです。

安い食品も、それなりのクオリティがある国は日本だけ。タイに限らず万国共通で安い=不味い、高い=上手いのが当たり前です。

どうか、本物のタイ米を食べてください

というわけで

タイ人に教わったガパオライス
(サムプラットカーン出身のタイ人)

タイでも地域よって家庭によって差はありますが、彼が日本のスーパーで日本の食材で作ったものです。

材料 2人前
鷹の爪 好みに合わせて
ひき肉(豚か鶏) 200g
ごま油 大さじ1
玉ねぎ 1/2個
豆板醤 小さじ1/2
しょうが 1片
にんにく 1片
Aナンプラー 小さじ1
Aしょうゆ 小さじ2
Aオイスターソース 大さじ1/2
A砂糖 小さじ1
バジル 10枚
パプリカ 1/2個
卵 2個

作り方


①フライパンにごま油を弱火で熱し、にんにくと豆板醤を香りが立つまで炒める。

②玉ねぎを加え中火にし、しんなりするまで炒める。

③ひき肉としょうがを入れて焼き目が付くくらい炒める。この際は中火にしてください。またフライパンの具材を抑えて油をフライパンの蓋に流して鷹の爪を入れて50秒ほどしてから油を捨てましょう。

④Aの調味料を加えて馴染ませたらパプリカを入れて更に炒める。この際にパプリカは乱切りにすると味が絡みやすいのでおすすめです。

ここで隠し味
タイにしかない。少なくとも僕は日本で見た事がないガパオライスのソース。ソープカオの代用ソースの作り方です。

ちなみにソープーカオはどんな調味料かといえば、大豆ベースの醤油(タイではシーユーカオ)に、砂糖(タイだから基本はサトウキビ由来)、塩、核酸をミックスしたフレーバーソース。ここからシーズニングソースといわれる。

その日本版の代用品の作り方

非常に簡単です。

たまり醤油を大さじ2
砂糖小さじ 2
味の素 2振り
みりん小さじ1
ほんだし ひとつまみ

これらを混ぜ合わせてください


⑤仕上げにソープカオを入れて、よく混ぜてバジルを入れて軽く炒めたら目玉焼きを乗せて完成。
目玉焼きは半熟が僕は個人的には好きです。フライパンを傾けて油を入れて、卵を油で揚げるようにしてください。

⚠️バジルは温めて過ぎてはダメです。フライパンは必ず肉を温める時は中火、それ以外は弱火です。強火でやると最後に入れたバジルがしなります。

そしてあとは出来ればタイ米(タイ米はしっかりしたものを知れば美味いです。)の横にガパオを盛り付けて、タイ米の上に目玉焼きを乗せて完成です。

完成品
盛り付けは自由ですが大体こんな感じになれば良いかなぁと思います。

もはや、調理じゃないくらいシンプルです。

簡単です。

最後に一つ補足を

このガパオライスは私が日本で介護の初任者研修を受けた際に知り合ったタイ人から教わりました。

彼はバンコクの下のエリア、首都の隣のエリア、日本で言うと埼玉県みたい場所かな?そこの下町で育ちました。よって味は下町風だそうです。

また彼の家庭の味を日本で出来る限り彼が再現したものなので、この記事を読んでいる方が食べたことがある、ガパオライスと違う味がするかも知れませんが、批判は受け付けません。

是非、タイの下町の家庭風ガパオライス(日本でできる範囲で再現したもの)を作ってみて下さい。

専業主夫になりたい男の簡単な料理紹介でした。




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