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山口たかえ
2021年10月10日 23:05
二歳の息子が遅めの昼寝から目覚めたとき、既に日は傾きかけていた。 わたしは台所で鶏ガラを炊いていたので、居間には電気をつけておらず、ぼんやりと暗かった。吐き出し窓の近くの座椅子に、彼はまだ眠たそうに寝転んだ。 鶏ガラのせいか部屋がむしむしとするので、その吐き出し窓を開ける。秋の風は適度に涼しく、部屋になだれ込んでくる。「ママ、来て。見て、ぱわーく」 ぱわーく、と言うのは息子語でパワーショ