見出し画像

視野が広がる旅の宿泊地6種

旅行に行く時、重視することは何だろう?
インスタ映えするスポットやアクティビティ、美味しいレストランの検索ももちろん欠かせないが、中でもやはり「宿泊地」というのは大切な要素だ。

予算や価値観によって「宿泊地」選びの基準は人それぞれ…
豪華なホテルでディナーを楽しみたい人もいれば、ホテルは荷物置き場と言わんばかりに観光地を堪能する人もいる。

十人十色、様々な楽しみ方で大いに結構!
なのだが、時には視野を広げてみるのも悪くない。

そこで今回は、世界を飛び回る“旅行玄人”であるバックパッカー達が、どのような「宿泊地」を選ぶのかをまとめてみることにした。
筆者自身のバックパッカー経験も踏まえて記載しているので、是非楽しんで頂きたい。


1 ホテル

画像1

ホテルは言わずと知れた「宿泊地」の代表だ。
仕事の出張で利用するビジネスホテルから、贅沢なブッフェのある5つ星ホテルまでその“豪華さ”レベルも様々である。

ちなみに世界で最も高価なホテルはスイス ジュネーブにある「プレジデント・ウィルソン」というホテルだそうで、1泊のお値段はなんと710万円!
1年必死に働いてもなかなか稼げない程の価値がこのホテルでの一夜にはあるようだ。
さぞ部屋の中は良い香りがするのだろう。

そんな大金は持っていない!という方が大半だと思うが、
(まさかみんな持ってるなんて言わないでくれ)
それでも豪華なホテルに泊まってみたいという方には耳寄りな情報がある。

それは『ラスベガス』だ。
何も「カジノで一攫千金だ!」という話ではないのでご安心を。
言わずと知れたギャンブルシティ、アメリカのラスベガスには沢山の豪華なホテルが並んでいるが、実は客室のお値段はそんなに高くない。
映画等で有名なベラージオホテルのスイートルームも1泊5万円程度と意外に手が出る金額。
ラスベガスのホテルはカジノでお金を使って欲しい為、客室そのものの値段はそんなに高くないそうだ。

お得に豪華な体験をしてみたい!という方は是非ラスベガスのホテルをチェックだ!
ただし別の場所でお金を使い過ぎないよう、しっかり財布のヒモは締めておこう。


2 ドミトリー

画像2

バックパッカー御用達と言って間違いないこの形式の宿は、ホステルやゲストハウス等とも呼ばれ、地域によってはもはや「バックパッカー」と呼ばれることすらある。
基本的には相部屋の空間に2段ベッドが2〜3台押し込まれた格安宿泊施設のことで、共用のリビングルームやキッチンが付いている所も多い。
イメージし辛い方は古いタイプの学生寮のようなもの、と想像してもらって差し支えない。
もちろんシャワールームも共用だ。

そんなドミトリーの予算は東南アジアで数百円〜、ヨーロッパ圏では2千円〜と、ホテルと比べてお安いのが人気のワケである。

しかし良い点は価格の安さだけではない。
ドミトリーにおいてプライベートな空間は自分のベッドの上のみであり、プライバシーというものはほぼ存在しないので着替えや盗難には注意が必要だが、その分他者と自然に接する機会が多いのだ。
普段出会うことのない国の人や、たまたま相部屋になった日本人と話をして、色々な価値観と出会えるのもドミトリーの魅力である。

世界には時折「日本人宿」と呼ばれる日本人が集まるドミトリーもあるので、いきなりのドミトリーが不安な方はまずそんな所に行ってみても良いかもしれない。


3 民泊

画像6

こちらは「Airbnb」などで人気になった「使ってない民家に泊めてもらう」という方法だ。
日本でももはや一般的と言えるのではないだろうか。
民泊の魅力はその土地の人たちの生活を味わえる所にある。
近くのスーパーで買い出しをしたり、部屋がアパートの1室なら他の居住者と同じように階段を登ったりするのだ。
単なる観光だけでは見えないローカルな部分を垣間見ることができる。

予算の話でいうと、数人で泊まる場合には皆で部屋代を割れば、先のドミトリーよりも格安になるパターンが多いのも民泊である。
土地の広い海外などでは、安い価格で思いの外広い家に泊まれることもある。

ちなみに「Work Away」という、ボランティアをする代わりに宿泊地と食事を用意してもらえるサービスがあるが、こちらも貴重な体験ができる民泊の一種と言えるだろう。


4 車中泊

画像3

下手をするとそこいらのドミトリーより居心地の良い「宿泊地」がこの車中泊だ。
今回は特に自動車に限定して説明したい。

車中泊に関しては何もバックパッカーと言わずとも経験したのことのある方は多いだろう。
ドミトリーと大いに違うところはプライバシーが確保されていることだ。
鍵はかけられるし、軽食くらいならその場で食べられるし、エアコンの温度調整も思いのまま。
更には追加で宿泊費がかかる訳じゃないので、費用を安く済ませられる。

完璧に思える車中泊だが、問題はその快適度だ。
特に気をつけて欲しいのはエンジンを切った後の車内の温度。
普段室内で眠る僕たちはあまり気づかないが、夜というのは思いの外気温が下がるもので、ダイレクトに影響される車内では寒くて眠れないこともある。
アイスランドを車中泊で旅したバックパッカーは、車内の壁と床に大量の段ボールを敷いて断熱し、寝袋と上着にくるまっていても寒くて震えていたそうだ。

どう考えても快適じゃない。

そして筆者個人としての感想だが、やはり身動きが取りづらく変なボコボコがそこらにある車内では真に休まらないように思うのだ。
この場所で朝日を見たい、とか、朝に現れる野鳥を見たい、など限定的な場面で使うことをおすすめする。

ちなみに上記のような問題を解決したのが「キャンピングカー」である。
ベッドや別電源が備え付けられているものが多く、まさに可能式の寝室だ。
お値段にもよるだろうが、是非検討して欲しい。


5 空港泊

画像4

旅慣れたバックパッカーは空港のことを「飛行機の発着地」としてだけでなく「寝る場所」と捉えていることが多い。
彼らは基本的に安く移動したいのでどうしても深夜発や深夜着の航空便を選びがちなのだが、そんな時には空港で寝て過ごすのである。

しかし当然空港は「飛行機の発着地」なので人が寝るようには作られていない。
空港泊の際にはまず寝場所を探すところから始まるのだ。

使用できるラウンジが空港にある人はラッキーだろう、ラウンジでうたた寝することも空港泊と言える。
それができなければベンチを探すことだ。
手すりのないベンチに寝転んで眠るのが空港泊の基本スタイルで、大体良い場所は先に取られていることが多い。
(ここでは不思議な競争が起きているのだ。)

ベンチでなければ床で眠ることになる。人や関係者の邪魔にならない場所を探そう。
筆者はそもそも狭くてボコボコしたベンチで眠るのが好みじゃないので、最初から床を選ぶことが多い。

空港泊の際には荷物の盗難に充分注意を払い、特にチェーンを持っておくことをおすすめする。
荷物を枕にするのも予防手段にはなるが、絶対的な対策ではない。
荷物をベンチにくくり付けたり、良い場所がなければ自分にくくり付けても良いだろう。

それから最後に、国際空港は24時間開いているのが通常だが、国内線のみの空港は深夜に空港が閉まるパターンもある。
起こされて夜の街に追いやられることもあるので気をつけよう。


6 野宿

画像5

数千万年前から変わらぬスタイルだ。
このスタイルは先に上げたデメリット全てを内包しているが、極めてしまえば君は自由だ。

脅威は盗難や眠り辛さ、温度だけではない。
時には野犬の群れに遭遇したり、大量の蚊に襲われるなど、弱肉強食のヒエラルキーに取り込まれ生存が危ぶまれる脅威が沢山待ち受けている。

実際に野犬の群れに囲まれた筆者の当時の対処法は
「私は置物です。生物ではありません。」
という無言のメッセージを全身から醸し出すことだけであった。

しかし一度このスタイルに慣れてしまえばもはや宿泊代はかからず、面倒なチェックインやチェックアウトの時間に縛られることもない。
たとえ宿などない地域であっても安眠することができる。
その代わり失うものも多くあるだろうが、もう一度言おう、君は自由だ。

いかがだっただろうか。
どんな人間にも欠かせない「睡眠」だが、その「睡眠場所」には様々な選択肢があるようだ。
人生の3分の1を寝て過ごす我々、旅行の際に普段とは違う「宿泊地」を選んでみるのも人生における有意義な体験かもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?